風呂敷さんのマイページ

レビューした作品

女性風呂敷さん

レビュー数4

ポイント数49

今年度277位

通算--位

  • 神4
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0
  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 小冊子
  • GOODS
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

恋の言葉遊び♡

本編から少しあとの、ダリウスとフィンのいちゃいちゃトーク(あまのじゃくバージョン)です♡

フィンの妹のアシュレーが風邪をひいてしまい、ダリウスもフィンも看病したりあやしたりと、新米ママのリーズに協力します。
でも実は、アシュレーに優しく尽くす恋人に、お互いにこっそり焼きもちをやいていて…!

幼い妹にも嫉妬してしまうくらいダリウスのことが大好きだと、今すぐに伝えたいフィン。
でも胸元にはうとうとしている妹がいて、自分達の甘く不謹慎な会話を聞かせるわけにはいかない…
そこでフィンは睦言だとばれないように「逆さま言葉」でダリウスに想いを伝えます。

でも「おまえのことは大好きじゃないし」…みたいな、言葉尻にどんな否定語をくっつけても"好き"がダダ漏れの会話で、ストレートな告白よりくすぐったくなりました!
フィンの言う「バカ」には、焼きもちをやいてちょっと拗ねた感じが出ていて可愛いんです!
ダリウスも微苦笑まじりにちゃんと反対言葉で愛を囁いてくれます。
キュンとしたのは、ダリウスが年下の恋人の言葉遊びにただ付き合っている風ではなく、落ち着き払いながらも言葉の選び方にフィンのことが可愛くてたまらない、大好き、という気持ちが滲んでいるところです!
大人っぽく見えて、積極的に言葉遊びに応えてくれるダリウスを見て、相性抜群のカップルだな…と幸せな気持ちになりました。

アシュレーも女子なので、遠からず兄とお世話係の関係に気づきそうです…!
「逆さまの睦言」というタイトルがまさにぴったりで、二人の甘い空気にお腹いっぱいになりました♡

どの関係も優しくて甘い…!

幸せいっぱいのお話で、大満足でした!

純情で誠実なダリウスと、天使のように素直でありながら、ダリウスの前でだけ時々小悪魔になるフィンのカップルがとても可愛いです!
また、年の差主従関係、両片想い、二人だけの秘め事……美味しい設定が盛りだくさんで、丁寧に描かれる関係性が心地よく胸に残りました。
以下、ネタバレありのあらすじです。


17歳のフィンは、幼い頃からお世話係のダリウスに恋をしています。でもある晩の出来事をきっかけに、ダリウスに対して気持ちとは裏腹なひどい態度しかとれなくなってしまい…。
フィンのことを誰よりも大切に想っているダリウスは突然の変化に傷つき、それでも誠実にお世話係として側に仕えます。
でも実はダリウスにも人には言えない秘密があり、それは深夜の3時間だけ一角獣に変身するということ。
膠着状態にも見えた二人の両片想いは、フィンが一角獣の姿を見てしまったことで動き出して……




前半部分には17歳のダリウスと7歳のフィンが出会う場面があり、幼いフィンが本当に可愛くて癒されます。普段は聞き分けが良く大人びているのに、ダリウスに関しては絶対譲らず、「ダリウスはどこにもいっちゃいけないの!」と必死にしがみつく姿にキュンとします!
そうやって「ダリウスが一番好き」と天使のように素直な愛情を向けていただけに、誤解が生まれた後のぎこちない関係が一層切ないです…!
ダリウスはフィンからまっすぐ慕われている時も、冷たい態度をとられている5年間も、いつも紳士で優しいんです。そんな彼が、ずっと秘めてきた想いを堪えきれずに口走ってしまう瞬間に胸を打たれました。

ようやく誤解がとけたあとの二人の関係が、書き下ろし「天使の秘め事」でとても大切に描かれています。

何年も素直になれなかったフィンが、ずっと押し止めていた恋心をダリウスに向けて解き放つ姿が本当に可愛くて眩しいです!前半がツンだったぶんだけ、より甘く感じます…!
ダリウスに構ってもらえないと小悪魔フィンに変貌して、相手をドキドキさせることを言ってみたり…言葉でいちゃいちゃするシーンもたくさん見せてもらえました!
また、恋に夢中になるだけでなく、自分のこれまでの態度を真摯に謝るところもとても良い子だと感じました。

ダリウスはフィンのことを心から愛していますが、お世話係として遠慮してしまうことも多いんです。フィンは相手の理性を崩そうと頑張り、そのもの慣れなさにも魅力が溢れていました。
本当は可愛く誘いたいのにうまく伝わらず、最後は「おまえは僕が『抱け』と言ったら抱けばいいんだ」と命令口調になってしまうところがとても可愛いんです。内心では恥ずかしさをこらえているのが健気で…!

そして、深夜一角獣に変身したダリウスとのラブシーンは必見です。
ダリウスの角はフィンに触られたときだけ性感帯になってしまうので、他では味わえないラブシーンをたっぷりと堪能させていただけます。そして満足感に浸っていると、さらに予想を超えるいちゃいちゃが……!
二人が寄り添って一緒に眠る場面が本当に素晴らしく、満足度のメーターが振り切れっぱなしでした。

甘いラブシーンが盛りだくさんなことに加え、二人の関係性がとても心に残りました。
ダリウスとフィンの間では関係性がいくつも重なっていて、主とお世話係としての関係、一角獣のダリウスとフィンの密やかな関係、主従から少しずつ恋人へと変化していく関係など、そこにある二人の気持ちがしっかりと描かれていて引き込まれるんです。どの関係性も素敵だったので、レビュータイトルでもそこに触れたくなりました。
また、先生はまっすぐな喜びを表現されることがとてもお上手なので、感化されて胸が熱くなることが何度もありました。
意外なものの登場に「何が起こるのだろう」とわくわくする場面も多く、特に物語最後の「積み藁」は最高のシーンなのでぜひご覧いただきたいです…!

長文で失礼致しました。
何度も読み返して味わいたくなる、おすすめの一冊です!

新婚さんの聖なる儀式♡

本編後、新婚ほやほやの岳さんとアシェルのお話です♪
ネタバレしておりますのでご注意ください。


アシェルがドラマの中のラブラブカップルに憧れて、「僕もこういう風に岳さんをお出迎えしたいです」とおねだりするのがとっても可愛いです!
岳さんにはちょっとハードル高めな「ただいま&おかえりなさい」いちゃいちゃでしたが、いざやってみるとアシェルの笑顔に癒されて、「これはもう聖なる儀式だ、今後も毎日やるべきだ」とノリノリでした(笑)

そして玄関で「お出迎えいちゃいちゃ」を楽しむ二人を、ピムが壁から半分顔を出してじぃっと観察しているのには笑いました!
照れくさいから俺の帰宅時にはピムハウスの方へ行っていてくれ、と貢ぎ物まで渡して約束したのに、結果的にめっちゃ見てました(笑)

そのあとの二人のお風呂シーンも必見です!
一緒にお風呂に入ろうかと誘われ、恥ずかしそうに了承するシーンは、何度みても良いものですね。
ふたりがお風呂で仲よくしていると今度はケアリー卿が乱入しますが、意外にもアシェルの方が「こうなったら…」と意欲的に対策を講じているのが面白かったです! 
「新婚は人目を憚らずいちゃいちゃするものでしょう」と、はりきって岳さんとのいちゃいちゃを見せつけようとするアシェルが可愛かったです!

短いお話なのに、玄関いちゃいちゃと仲良しお風呂タイムの両方を見せてもらえて大満足でした!
甘々な雰囲気をいっぱい堪能できる、可愛いSSでした!

最高に可愛い、癒しと夢の小説!

とっても面白かったです!
読んでいる間、何回もクスッとしたりニコニコしてしまいました。アシェルとピムがめちゃくちゃ可愛くて癒されるんです~!
ユーモアと恋の甘さが絶妙なバランスで、最高の読書タイムでした。

以下、ネタバレありのあらすじです。





決められた結婚を控え、その前に一度だけ本物の恋がしたいと願うカールハート王国の第一王子、アシェル。
運命の人を求めて「願いの泉」に飛び込んだアシェルとリスのピムが行き着いた先は、日本の警察官、岳(がく)の家のお風呂で…?!

攻の葉室岳(はむろ がく/28歳)は、サイバーテロ対策室に勤めるリアリストな警察官。
受はメルヘンの国から来た純情な王子様、アシェル・ウィンタブロット(19歳、作中で20歳の誕生日を迎えます)。
そしてアシェルの「お話相手」でシマリスのピム。
異世界トリップものでメルヘンチックな設定なのに、典雅先生の手にかかると妙にリアルで、本当にあり得そうに思えるからすごいです(笑)
まずリアリストな岳さんがアシェルを外国人コスプレイヤーだと思って、自宅のキッチンテーブルで事情聴取してるシーンとか真面目なのに笑っちゃう…。
アシェルも風呂で出会った時に岳さんが裸だったので、自分の運命の相手はまさか裸族…?と驚いていたり(笑)

でも面白いだけじゃなくて、アシェルが素直で意地らしくてとっても可愛いのです!お風呂で王子服がびしょ濡れになってしまい、岳さんがジャージを着せてくれるのですが(パンツの履き方も分からなかったから岳さんが履かせてくれる!)、それが初めて好きな人からもらった贈り物だから、またびしょ濡れになった後もジャージを脱がずにこっそり服の下に着込んでたりして、怒られてしょんぼりする姿にキュンとしました。
そしてリスのピムも、ただのマスコットキャラにとどまらない魅力が…!
口調は「相わかった」みたいな堅い言葉なのに、耳を撫でられるとほわ~んと恍惚の表情になったり、興奮すると「あっ!」って不可抗力でお漏らししてしまってシュン…としているのがものすごく可愛かったです…!

アシェルとピム、それぞれの可愛さでも大満足なのですが、ストーリーにも引き込まれました。メルヘンの国から来たアシェル達が現代日本の暮らしに新鮮に驚いたり、純粋な心で岳さんを癒してくれる日常のシーンは、読んでいて心が躍りました。
岳さんはアシェルの恋心に応えられないからと、わざと素っ気なくするのですが、それでも垣間見える優しさがとっても良いのです。アシェルだけじゃなくてピムのことも大事にしてくれるところがポイント高いです。
典雅先生は純粋な喜びの感情を書かれるのがとてもお上手で、アシェルのお誕生日のシーンは、岳さんに買い物に連れて行ってもらい嬉しくてたまらない感情が、こちらにまで流れ込んでくるようでした。

魔法使いに連れ戻されてしまったアシェルを追って、岳さんとピムはメルヘンの国に行くのですが、全然勝ち目のない勝負なんです。
でも試練への立ち向かい方に、岳さんとアシェルの想いが感じられてとても良いので、ぜひ結末をご覧いただきたいです…!
「運命の相手のキスで目覚める」おとぎ話より、ずっと確かな愛の証明を見せてもらえました。

そして、岳さんがアシェルに贈ったプロポーズのプレゼントがこのお話にぴったりすぎて、感動でした…!!

暗いニュースが多い日々に、少しでも甘くて幸せで癒されるお話を、という先生の想いが伝わってくる作品で、この先も何度も拝読したくなる1冊でした。
あとがき後に「その後のふたり」という短編をつけてくださっていて、そちらも2人の愛の伝え方が素敵すぎてうるうるしてしまいました。アシェルが岳さんに会うために作った「ありばい」が可愛すぎて…岳さんの返事も尊くて…!
特典SSも、ラブラブ新婚カップルっぷりに癒されるのでオススメです!

長文で失礼致しました!

空気を変える一言

本編後の樫原さんと遼太のお話です。

仕事終わりに泊まりにきてくれた樫原さんへ、遼太からあるお願いが…。

それは「一緒にパックをして写真を撮って欲しい」というもの。

ラブラブカップルの葛生と旬が歌舞伎のフェイスパックをおそろいでつけて写真を撮っているのを見せてもらい、たまには自分たちもこういう可愛いいちゃいちゃをしてみたい、とおねだりするのが可愛いです。
でも樫原さんはすげなく拒否…。

諦めきれず、葛生と旬の間でブームとなっている「いちゃらぶしりとり」を例にあげ、あれより恥ずかしくないから良いじゃないですか…と言いつのる遼太。

(「いちゃらぶしりとり」は、いちゃいちゃな用語だけでしりとりをし、その全てを実践していくというもの。単語にとどまらず台詞になっているところもあり、すごく面白かったです…!笑)
しょんぼりする遼太をみて、やや気まずくなった樫原さんは、普通のしりとりをして勝ったらやってもいいと折衷案を出しますが…

いざ勝負が始まると、ひねくれキャラの樫原さんはあえてムードを壊すようなダーティワードばかりで全くロマンチックにならず、勝敗もつきません。

でも、さすがデレの不意打ち名手の樫原さん。
「ど」ですごく良いことを言ってくれるんです…!!
嬉しくて思わず遼太から押し倒しにいくようなラストが、幸せいっぱいで大満足でした。

タイプの違う二組のラブラブカップルが楽しめて、さすが小林典雅先生…!と感嘆するSSでした。

ギャップ萌えでした

「国民的スターに恋してしまいました」のスピンオフ、敏腕マネージャー(樫原彰文)と付き人さん(日暮遼太)のお話です。



以外ネタバレしていますので、ご了承ください。





事務所に所属し、トリオでお笑いの道をひた走っていた遼太は、突然のグループ解散で途方に暮れてしまいます。
そんな中、人柄を見込まれ事務所からタレントの付き人として働かないかと持ちかけられます。
迷いながらも承諾した遼太は、そこで「絶対恋人にしたくない男」と称される毒舌敏腕マネージャー樫原と一緒に働くことになり…


「国民的スターに恋してしまいました」より6年前の、樫原さん27才、遼太25才の出会いからお話が始まります。
自分のことをモブ顔の地味キャラと言い、自己評価の低い遼太ですが、いつも穏やかで細やかな気遣いができ、クールで自他共に厳しい樫原さんともすぐに距離を縮めます。マネージャーと付き人としての二人のお仕事描写が本当に息ぴったりで、お互いに必要とし合っていくのが伝わってきました。

樫原さんは普段毒舌ですが、遼太にだけは素直に気持ちを伝えることがあり、「コントの相方にはなってやれないが、仕事上のコンビにならなれるから、おまえの新しい相方は俺だと思って、これからも力を貸してくれ」と伝えるシーンはすごく感動しました。

樫原さんには色々な意外性があり、実はぽっちゃり系がタイプ。
付き人の仕事で女優さんのご相伴にあずかるうち、ちょっとぽっちゃり体型になってしまった遼太に「おまえころころになったな」「安心してもっと食え」と何やらご満悦な様子が面白かったです。(そして遼太が痩せるとちょっと残念そうでした…笑)

二人が修学旅行中の真中旬(「国民的スターに恋してしまいました」の主人公)をスカウトするシーンでは、旬が樫原さんに本気で怯えているので噴き出してしまいました。樫原さんの目力が強すぎて、防衛本能で視線をサッとそらしていたりして…笑

ここで平素クールな樫原さんが自分の夢である「映画史に名を残す逸材」と出会えたことを、少年のような瞳で喜ぶ様子がすごく新鮮でした。
怯えられてしまった自分の代わりに旬を懸命に説得してくれた遼太へ、心からの感謝も伝えていて、その台詞が真っ直ぐでとても良かったです。遼太が恋に落ちる瞬間に共感しました。

もちろん「国民的スター」シリーズを読んでいなくても問題なく楽しめますが、そこに登場する葛生と旬のお話を別の視点で見せてもらえたり、二人が時々ラブラブカップルとして登場したりするのも嬉しかったです。

そして個人的には、書き下ろしの樫原さんのデレがものすごい威力でした。
前編で付き合うことになった二人の起き抜けのベッドシーンから『彼は時々ロマンチスト』という書き下ろしが始まるのですが…

「朝からいいぷにっぷりだな…」と、実は以前から触りたかった遼太の顔をぷにぷにと愛でるなど、彼氏モードの樫原さんがギャップ萌えでした。
遼太のほっぺでたこ焼きを作ってみたり、片手で両頬をぷにっと挟んで尖った唇にキスしたり…いちゃいちゃシーンが幸せです。
本当に自分と付き合ってくれるのか、と不安がる遼太のために、言葉を尽くして告白をしてくれるのも格好よかったです…!
冒頭の起き抜けHは本当にサプライズで、これまでの作者さまの作品の中でも、Hの描写や擬音や台詞がひときわ輝いているような印象でした。
樫原さんの言葉責めがすごいのと、そのテクニックがつぶさに描写されているのも刺激の要因かもしれません。遼太の感覚が休まる暇がない、Sっ気のあるHをぜひご一読いただきたいです。

そのほかにも、スーツでビシッときめている樫原さんの私服センスがヤバかったり、(今回も佐倉ハイジ先生の挿絵すごく良かったです!樫原さんのコーディネートが衝撃でした笑)
二人のお付き合いが旬にバレてしまったり、楽しくて思わず笑ってしまうところがたくさんありました。
かと思えば、ノンデリカシーなことばかり言う樫原さんが不意にドキドキするような甘い言葉をくれたりもするので、ストーリーの緩急に引き込まれました。

ラストシーンで樫原さんが遼太にくれるプレゼントがとっても素敵でした。

拝読している間ずっと楽しくて、最高の読後感をいただきました。

男子チア部での恋と青春♪

とっても楽しかったです!

恋も部活も「初めて」のドキドキがたくさん詰まっていて、不器用な2人を応援したくなりました!


以下、ネタバレありのあらすじです。


主人公の光矢は、事故でサッカー選手の道を閉ざされ、何の目標も持てないまま暗い気持ちで大学生活をスタートします。

そんな光矢を「ぜひうちの部に欲しい!」と熱く勧誘したのが、美しい面差しをした2年生の朔(さく)先輩。
そのジャージにはSHOOTERSの文字があり、光矢はてっきりサッカーサークルに誘われたのだと思い込みます。
先輩に腕を引かれるまま部活の勧誘イベントに行ってみると、そのステージにはなんと男子チア部がいて…!というところから始まります。

このあと、朔先輩が光矢をチアに誘う真心のこもった言葉の数々がとても良いんです。

なぜ暗い表情をした光矢を男子チアに誘ったのか、怪我による挫折を知った光矢だからこそできることとは何なのか、朔先輩の言葉は飾り気がないのに、心を動かされる力がありました。

そして男子チア部SHOOTERSが和気あいあいと仲良しで、皆の会話をもっと聞いていたい!という気持ちになりました。
練習後に居酒屋に行くシーンでは、(3年生はみんなチアで鍛えたガチムチボディなので掘りごたつはぎちぎち(笑))コーチが独断で部員一人一人につけたチアネームが明かされて、その発想に噴き出しちゃいました…!

感動屋で涙もろい主将のチアネームが「全米」だったり、全員のあだ名の由来が面白いので、この場面もぜひお読みいただきたいです! 

普段はおちゃらけていてもみんな練習では真面目で、格好いいチアの演技の描写を読んでいると、お遊びサークルとはほど遠い真剣なスポーツであることが伝わってきます。
チアの練習内容や技もとても分かりやすく、お互いに力を合わせてやっと完成する技の数々に、メンバーの絆の強さを感じました!

また、今作は小説ディアプラス・小林典雅先生デビュー15周年特集号に掲載されたので、過去の作品が要所で登場するところも面白かったです!(もちろん未読でも問題なしです!)
『藍苺畑でつかまえて』で、中国から日本へお嫁にきた男子、夏雨(シアユー)のおもしろ可愛い片言も健在でした!

個人的には、書き下ろしの『後輩と恋に落ちたら』も「これを読めて良かった…」と幸せな気持になりました。
お付き合いを始めた光矢と朔先輩の、初々しいアイコンタクトや、LINEのやりとり、おうちデートなど、もう全てが可愛いんです!

初おうちデートでは、朔先輩が素敵な特技を披露してくれたり、隣人の部屋から予想外の音が聞こえてきて、光矢が思わず真似をして朔先輩を笑わせたり、本当に胸キュンと笑いの連続で目が離せません!

光矢も朔先輩も恋人同士のあれこれには初心者なので、(朔先輩は年上のプライドから経験者を装っています笑)相手の言葉や視線を早とちりしてしまったりもするのですが、その初々しい感じが臨場感たっぷりに伝わってきて、甘酸っぱさとくすぐったさを存分に味わえます!

念願の初Hもとても大切に描かれていて、準備からピロートークまでじっくり堪能させていただきました!
光矢がHの事前学習でちょっと偏った知識を入手していて、お互いの「スタンダードな行為」をすりあわせる必要があったりしますが(笑)、2人とも相手のことが大好きで、身体も欲しくてたまらない気持ちがすごく伝わってきました。
朔先輩も積極的なのがとても良い…!!!

初Hの翌朝、お腹がすいた朔先輩のために光矢がラーメンを作ってくれるシーンも甘々ですごく可愛いのでおすすめです!

読んでいると心に元気や甘酸っぱさをもらえて、何度もリピートしたくなる幸せな作品でした。

その真面目さが愛しい

本編後、ロランとキリルのお話です。

愛するロランとの待望の第一子、「キラン」(妊娠判明直後に二人で命名済み)を授かったキリル。

普段は気丈なキリルですが、連日つわりがひどく、心配してくれるロランにも「フーフー毛を逆立てた手負いの猫のよう」に突っかかってしまいます。

そんなキリルを優しくなだめ、自分になら何を言っても良いと受け止めてくれるロラン。
(ロラン、本編でのツンデレっぷりからよくぞここまで…!!)

ロランは、八つ当たりしてしまったことにシュンとするキリルを抱き寄せ、胎教のためにお腹のキランを安心させるようなやりとりをしよう、と提案してくれます。

そしてキリルをどんなに大切に想っているか愛を語ってくれるのですが…

二人の会話のテンポって楽しくて、ロランが大真面目に言ったことに、キリルがくすっとしながらさり気なくツッコんで、さらに大真面目に答えるロラン…という感じで、
ロランは面白いことを言ったつもりは全くないのですが、いつの間にか隣でキリルが明るい笑い声を上げていて、まぁキリルが笑顔になれるなら良いか、とロランも幸せそうなんです。

何気ない会話でも相手を心から笑顔にできるって、とても素敵ですね…。
読んでいて胸が温かくなり、幸せのお裾分けをもらえました。

マントが萌えの宝庫でした!!


楽しみにしていた小林典雅先生の初オメガバース、とても良かったです!


以下、ネタバレありのあらすじです。







Ωのキリル王子は、その身を案じた国王夫妻によって王宮から隔離され、森の奥で育てられます。共に暮らす乳母と幼なじみ、そして日を開けず会いに来てくれる兄からも愛情を注がれ、素直で健やかに、そして美しく成長するキリル。
キリルが十六歳になる年、大好きな兄が大国ダウラートの王を弑そうとして返り討ちに…。攻め入るダウラート軍から国を守るために、キリルは兄の仇であるダウラートの若き王、ロランの伴侶となることを誓います。
しかしαのロランと目が合った瞬間、キリルに初めての発情期が訪れ、ロランもキリルを運命の番と宣言し、初夜から無体を強いてきて…というところから始まります。


まず、登場人物がとても魅力的でした。
キリルは勝ち気なところもあるけれど、箱入り育ちで純粋でとても可愛いです。
そしてロランは作者様のこれまでの攻にはいないタイプで、笠井先生の挿絵によりその鬼畜具合がより際だっていて新鮮でした。
ですがロランはけして粗野な暴君ではなく、キリルの母国へも繊細な配慮をしてくれ、自国の民からも慕われる善政を敷く王なので読んでいて大変好感が持てます。
唯一キリルにだけは愛情の裏返しでひどいことをしてしまうのですが、その愛情とご無体シーンの塩梅が絶妙でした。

またロランの長いマントの演出が最高で、度々萌え転がりました。
ロランが馬上にキリルを乗せ、夜風に震える身体をマントでくるんでくれる場面があるのですが、このまま甘い雰囲気に突入かと思いきや口下手なロランがいらぬことを言ってキリルを拗ねさせ、馬上で密着してラブラブな体勢なのにキリルが超しかめっ面なのが可愛くて…!

そして渾身のエロスも堪能させていただきました…!
ダウラートに入国したキリルの身体検分はロラン自ら行い(口内、肛門、はては尿道まで)、そのまま初夜に突入。
発情も初めてなら、性的なことにも未熟だったキリルがロランの手で淫らに開かれ、心に反して媚態を晒してしまうシーンには悶絶しました…。
他にも口での奉仕を強いたり、靴下止めで縛ったり、自ら動くよう命じたり…でもそれらの行為に愛がないと思っているのはキリル(と、その幼馴染み)だけで、ロランの不器用な愛情はひしひしと感じるので安心して楽しめます。

エッチの描写も身体の様子が目に浮かぶようで素晴らしいのですが、二人の心の距離が縮まっていく過程もとても良かったです。

互いに言葉が足りずすれ違いばかりだったロランとキリルは、ボードゲームで対戦したことで心の距離が近づきます。
その中で勝ち気で過激な戦法を立てるキリルをロランが面白がって「意外に軍才があるようだ」と誉めてくれる場面があるんです。
王子でありながらΩという性のために森に隠され、国の役に立つためには結婚外交という道しかなかったキリルにとって、誰かに能力を認められたり期待されることがどれほど嬉しかったか…。

そして少しずつ距離を縮めていく中で、自分が手にかけたキリルの兄について初めてロランが言葉少なに語る場面があります。
それを聞いた瞬間キリルの想いが溢れてきて、その胸の内を語る言葉は僅かなのですが、その数行にキリルのこれまでの想い全てが込められていてたまらなくなりました。
素直で感情が全て表情に表れると思っていたキリルの胸に、こんな苦しみがしまわれていたのかと切なくなり、またそれがロランの言葉で溶けていくさまに惹き込まれました。この名場面はぜひ作品で味わっていただけたらと思います。

エッチシーンも大満足で、運命の番と認め合うまでの二人の恋愛も見所のオススメの一冊です!
あとがきの後に、キリルを慕う幼馴染みの救済SSもあり、明るく幸せな余韻に浸れます。キリルの可愛い巣作りも必見です!

励ましと笑顔をもらえる小説

仕事で疲れた時に元気をもらえた大好きな作品です。
心理カウンセラーの海藤さんの言葉がお守りみたいに心に沁みて、なおかつ明るい会話に思わずくすっとしちゃいます。

以下、ネタバレありのあらすじです。




主人公の汐夜は大手メーカーのお客様相談室に勤務しており、日々のストレスに加え、彼氏からも突然別れを言い渡され散々な一日を過ごすことに。
飲めないお酒で酔っぱらい、へたり込んだところを介抱してくれたのが心理カウンセラーの海藤さんで…というお話です。


汐夜は散々な状況で落ち込んでいるのですが、小林典雅先生の手にかかると明るく面白くなってしまうのがすごいです!
汐夜と海藤さんの出会いも思わず笑ってしまって、普段穏やかで控えめな汐夜が酔っぱらって「俺がイチローだったらこんなふうに突然ふられなかったのでは…」とバッティングセンターに引き寄せられ、無謀にも松坂の球速を選んで、(もちろん全く当たらない)さらにヘロヘロになるところなど、何度もツッコミたくなってしまう可愛さがありました。
海藤さんはそんな酔っぱらい汐夜を面白がりながら、親切に介抱してくれ、ささくれた汐夜の心が少しずつ癒されていく場面に惹きこまれます。


二人はその晩をきっかけにメル友になり、汐夜は親友の誘いで、海藤さんの企業向けセミナーに参加するのですが、そのセミナーでの海藤さんの言葉が、仕事で悩む汐夜だけでなく読者にもすごく響く気がします。
〝上司や身近な人から辛い目にあったとき、相手の感情に自分まで支配されるのではなく、自分の感情は自分が決定権を持ちましょう〟ということを、時にユーモアを交えながら前向きな言葉で伝えてくれ、この講義の部分は何度も読み返してそのたびにお守りの言葉をもらえました。

海藤さんは汐夜を癒して元気づけるだけでなく、ちゃんと海藤さん自身の気持ちもオープンにしてくれるので、読んでいてとても心地良いお話でした。

もう一つ、汐夜の親友の朝陽のお話も入っていて、こちらもすごくオススメです!
汐夜と朝陽は性格は正反対なものの、お話を通して一貫する〝癒し〟がある気がして、誰かの言葉で傷ついた心を大切な人の言葉で癒してもらう場面がそれぞれ素晴らしいです。
朝陽のモノローグに「引っかき傷だらけにされた胸を相手の言葉が絆創膏のように優しく覆ってくれたような気がした」というのがあって、まさにこのお話そのものを表していると感じました。

あと朝陽も酔っぱらうシーンがあって(笑)朝陽の男らしい脱ぎっぷりを、優しい王子様のようなカフェ店長、八重樫さんが回想して語ってくれるシーン大好きです。

お疲れの時にもオススメの一冊です。