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とっても面白かったです!
読んでいる間、何回もクスッとしたりニコニコしてしまいました。アシェルとピムがめちゃくちゃ可愛くて癒されるんです~!
ユーモアと恋の甘さが絶妙なバランスで、最高の読書タイムでした。
以下、ネタバレありのあらすじです。
決められた結婚を控え、その前に一度だけ本物の恋がしたいと願うカールハート王国の第一王子、アシェル。
運命の人を求めて「願いの泉」に飛び込んだアシェルとリスのピムが行き着いた先は、日本の警察官、岳(がく)の家のお風呂で…?!
攻の葉室岳(はむろ がく/28歳)は、サイバーテロ対策室に勤めるリアリストな警察官。
受はメルヘンの国から来た純情な王子様、アシェル・ウィンタブロット(19歳、作中で20歳の誕生日を迎えます)。
そしてアシェルの「お話相手」でシマリスのピム。
異世界トリップものでメルヘンチックな設定なのに、典雅先生の手にかかると妙にリアルで、本当にあり得そうに思えるからすごいです(笑)
まずリアリストな岳さんがアシェルを外国人コスプレイヤーだと思って、自宅のキッチンテーブルで事情聴取してるシーンとか真面目なのに笑っちゃう…。
アシェルも風呂で出会った時に岳さんが裸だったので、自分の運命の相手はまさか裸族…?と驚いていたり(笑)
でも面白いだけじゃなくて、アシェルが素直で意地らしくてとっても可愛いのです!お風呂で王子服がびしょ濡れになってしまい、岳さんがジャージを着せてくれるのですが(パンツの履き方も分からなかったから岳さんが履かせてくれる!)、それが初めて好きな人からもらった贈り物だから、またびしょ濡れになった後もジャージを脱がずにこっそり服の下に着込んでたりして、怒られてしょんぼりする姿にキュンとしました。
そしてリスのピムも、ただのマスコットキャラにとどまらない魅力が…!
口調は「相わかった」みたいな堅い言葉なのに、耳を撫でられるとほわ~んと恍惚の表情になったり、興奮すると「あっ!」って不可抗力でお漏らししてしまってシュン…としているのがものすごく可愛かったです…!
アシェルとピム、それぞれの可愛さでも大満足なのですが、ストーリーにも引き込まれました。メルヘンの国から来たアシェル達が現代日本の暮らしに新鮮に驚いたり、純粋な心で岳さんを癒してくれる日常のシーンは、読んでいて心が躍りました。
岳さんはアシェルの恋心に応えられないからと、わざと素っ気なくするのですが、それでも垣間見える優しさがとっても良いのです。アシェルだけじゃなくてピムのことも大事にしてくれるところがポイント高いです。
典雅先生は純粋な喜びの感情を書かれるのがとてもお上手で、アシェルのお誕生日のシーンは、岳さんに買い物に連れて行ってもらい嬉しくてたまらない感情が、こちらにまで流れ込んでくるようでした。
魔法使いに連れ戻されてしまったアシェルを追って、岳さんとピムはメルヘンの国に行くのですが、全然勝ち目のない勝負なんです。
でも試練への立ち向かい方に、岳さんとアシェルの想いが感じられてとても良いので、ぜひ結末をご覧いただきたいです…!
「運命の相手のキスで目覚める」おとぎ話より、ずっと確かな愛の証明を見せてもらえました。
そして、岳さんがアシェルに贈ったプロポーズのプレゼントがこのお話にぴったりすぎて、感動でした…!!
暗いニュースが多い日々に、少しでも甘くて幸せで癒されるお話を、という先生の想いが伝わってくる作品で、この先も何度も拝読したくなる1冊でした。
あとがき後に「その後のふたり」という短編をつけてくださっていて、そちらも2人の愛の伝え方が素敵すぎてうるうるしてしまいました。アシェルが岳さんに会うために作った「ありばい」が可愛すぎて…岳さんの返事も尊くて…!
特典SSも、ラブラブ新婚カップルっぷりに癒されるのでオススメです!
長文で失礼致しました!
いつも読者の置かれている状況を考えながらお話を作ってくれて」
……って思ったんですよね、読み終わってから。
今作の典雅さんは『こっちがへこんでいる時に気分が上がりそうな萌え話をしてくれる昔なじみの腐友』みたいですよ。
そのBL作家さんとしての在り方が『神』です。
またしても「文字が読める限りはついて行こう、ついて行くのだっ」と思いました。
典雅さんは人に対して辛辣な言葉を吐く作家さんではありません。
いつも面白くて優しい。
けど、批評精神は研ぎ澄まされている方だと思うんですね。
ギャグやおふざけの中に垣間見えるんですよ、いわゆる社会批評が。
それを前面に押し出しているお話もありますが、とても優しげだったり、吹き出してしまうくらい可笑しいお話だったとしても、チラッと感じるんです。で、時々チクッと刺さったりするんです。
私はその批評精神がひどく好きでしてねぇ。
今作ではそれを一切感じませんでした。
初心で純真な異世界の王子が、ただ真直ぐ恋をするお話です。
いつもの様な『異文化故の頓珍漢』とか『一途な無垢とおかん体質(あるいは『アンドレ』)が巻き起こすクスクス笑い』とかを散りばめつつも、とがった所は一切ないんです。
ああ、これは疫病によって世の中がこんな風になっちゃってしまっている2021年7月、典雅さんが読者を明るい気持ちにさせようと書いたお話なんだな、と。
幸せを、少なくとも本を読んでいる最中の幸せを願っているのだな、と。
鬱々とした毎日を送られている姐さまに、是非にとお勧めいたします。
約2時間、嫌な気持ちを忘れられる天国がここにありますよ。
作家さん買い。
異世界トリップロマンスですが、舞台はあくまで現代日本。
だから、ファンタジー読むのめんどくさいなぁという私みたいな人でも、苦労せずにスラスラ読めます。
運命の相手との出会いを求めておとぎの国からやってきた純粋培養王子さまと、リアリストではあるもののなんだかんだ面倒見の良い警察官との同居生活。
プラス、王子様のペットであるリスのピム。
私はこのピムの存在に癒されまくりました。
見た目は可愛いんだけど、口うるさいリス。
プラス興奮しすぎると失禁しちゃうというオマケ付き。
このチビリ癖が、妙〜にツボってしまって。
「王子様、目を覚ましてください!!」とヘリウムボイスで悲痛に叫びつつ、ちびる。
ただの口うるさいリスに終わらせず、チビリ癖をプラスした典雅さん、天才です。
あとがきに「現実では依然として感染の収束が見通せない状況が続いているので、お話の中くらいとことん憂いのない多幸感しかないビタミンBLにしようといつにも増して心がけました」とありました。
【あなたの好きな人について聞かせて】でも、主人公の口を通して「人生はそんな甘いものじゃないとすべての小説で言わなくたっていい。現実世界で充分つらいことがあるから、深みとか重みとかなくてもほっとできるような、心地よく読める話が書きたいと。」と書かれていた典雅さん。
いつも、本当にありがとうございます!!とお礼を言いたいです。
ーー
今まで典雅さんの何作品かにレビューしてきました。
今、猛省してるのは「なんで神評価しなかったんだろ!!!」ってこと。
あとに何かが残るとか、深みがあるというわけではないので、すっごい感動した!!もう神しかない!!って感じにはなりにくいのは確かなんだけど。
【可愛いがお仕事です】なんて、もう何度読み返したかわからないくらい好きなのに、なんであの時の私、神評価してないの?気は確か?って感じ。
自分をぶん殴りたいわ。
そして典雅さんがおっしゃる「ビタミンBL」って本当にその通りだなぁって、最近つくづく思うようになりました。
閉塞感に満ちてる現在、私に必要なのはこういう「ビタミンBL」なんだと。
「ひときわ現実離れした甘くて夢のあるメルヘンラブコメでわくわくにまにまハッピーな気分になっていただけたら」という典雅さんのお気持ち、確かに届きましたよ〜!ありがとうございます!
独身寮住まいの警察官岳と、異世界から来た王子アシェルのお話です。
あらすじを読んだときから、なかなかハードルが高い話だと思いました。
まず、アシェルが異世界から来たということを岳に信じさせること。
次に、ゲイでない岳がアシェルを好きになること。
そして、異世界を離れて、戸籍のないアシェルが警察官の岳と暮らせるのか。
覚悟をしていてもやはり家族いっさい捨てて生きるというのは読んでて悲しく感じてしまうものですし、小説とはいえ警察官である岳があっさり異世界から来たことを信じて不審人物のアシェルをこっそり保護してしまうようなリアリティが無さすぎると冷めてしまうと不安だったのですが、その辺りまったく問題なく見事でした!
ピムとのやり取りも楽しいですし、最初やや強引に帰そうとした岳がアシェルの可愛さにキュンとなるのも微笑ましくて、一部の隙も無い大団円で嬉しかったです。「その後のふたり」ではBL中枢を直撃され続けました!
言い回しが面白いので、楽しい気持ちになりたいときにお勧めです。イラストではカラー口絵の眠るアシェルとピムを微笑んで見守る岳がお気に入りでした。
ファンタジーも花嫁ものも積極的には読みませんが、典雅さんのは別。きっと愉快で楽しい気分になれるはず、と購入しました。あとがきによると典雅さん的には、ディ◯ニーも多様性の時代、ヒロインが王子でもいいじゃない!というのがきっかけだったみたいで、ファンタジーというよりメルヘンの国からやってきた王子様でした。
ディ◯ニーの絵柄の王子にはあまり萌えられなそうだけど、麻々原さんの絵は萌え萌えです。表紙の王子は頭にリス、周りに蝶や小鳥って白雪姫まんまやん!とつっこみたくなります。しかもプリンスの相手役ヒーローが制服姿の警察官とは美味しすぎる設定。生活安全課で王子が日本で生きていくための知識が豊富な人で良かったです。
まあ典雅さんなので最後は皆オモシロいい人ばかりでうまくまとまるんですが、ワンパターンというなかれ。昔の時代劇でも最後に印籠とか花吹雪とか出てきたら皆安心するのでそういう事だと思います。若い人にはわかりにくい例えでごめんなさい。