杉原理生さんのレビュー一覧

夏服 小説

杉原理生  テクノサマタ 

高校生に戻って恋がしたい気持ちになる

先輩×後輩。
可愛いお話でした。
『いとしさを追いかける』が好きな人は気に入ると思います。
そんな感じの雰囲気ですね。
同時収録4編は続編(といっても時系列は表題作が後ろから2番目)です。


就職活動中の大学生・茅原は、高校の時の先輩である坂江と一緒に暮らしている。
すれ違いからケンカとなり、気まずくて朝帰りした電車の中で、過去の坂江を彷彿とさせる高校生を見つける。
そして6年…

5

サンダイヤル―日時計 小説

杉原理生  宮本佳野 

うわー、めっちゃ良かった(´Д`)

杉原節が冴えわたってました。素晴らしかったです。
いままで読んだ杉原さんの本のなかでは、『37゜C』の次に好きでした。

しかしなんという文体の美しさ。うっとり酔っ払いそうでした。
杉原さんの文章は、ずーっと読んでいたい感覚になってしまう。ほんとに好きです。
もうさー、杉原さんの文章ならどんなストーリーだっていいって気分なんだけどw、ストーリーじたいも本当に良かった。
少年の傷ついた心が流麗な文章…

2

シンプルライン 小説

杉原理生  亀井高秀 

絡みのシーンの挿絵が文章に追いついてない

親の再婚で義理の兄弟になった後、離婚・・・音信不通
そして再会したというお話なんです。

まあ・・・杉原節ですから
最初からお互いの好きという気持ちは駄々漏れ。
弟の気持ちを悟った上で兄から弟に手を出します。
合意なんだろうけど
弟を完全な“被害者”にしたいために
兄しか触っちゃダメ!プレイ・・・どんだけ拷問w
なんか弟のためとかいいつつも、ものすごい棘を刺して
姿を消してしま…

0

光さす道の途中で 小説

杉原理生  三池ろむこ 

誰も傷つかない三角関係を望んだ3人の高校生のお話

杉原さんの作品っていつもそうなんですが
激しい熱のようなものはなくて
わりとモノトーンのように淡々と物語が進んでいくのに
何故か常にじわじわと微熱に犯されていくような感じがします。

この作品も
冒頭のプロローグ部分でいきなり核心に触れるくだりがあって
それ以降は、その事実に向かってただ進んでいくだけ。
でも、ちょっとずつ登場人物たちの世界に引き込まれて行っているんですよ。

3

いとしさを追いかける 小説

杉原理生  麻々原絵里依 

徹底的に優しい男

『テレビの夜』と『いとしさを追いかける』の2編が収録されています。
読んでいてもう、なんて言うか「掛井、あんたやさしすぎるよ」と、奴のために泣いてやりたいような気分になります。
いや、なかばうさんくささを感じるほどやさしいです。
ラストに杜国はどんでん返しを喰らうかもしれないと、かすかに思ってしまったくらいです。
なかったですが。

杜国も、別に悪いやつじゃないんですけどね。
やっぱ…

1

いとしさを追いかける 小説

杉原理生  麻々原絵里依 

鬱々とした恋心。甘い甘い蜂蜜がゆっくり垂れてくるのを待つような焦れったさが杉原節。

。・゚・(*/□\*)・゚・。
どーしようっ大好きっ。
杉原さんの作品ってページめくったときから
お互いの『好き』っていう気持ちは駄々漏れなんですよ。

じゃあどうしてふたりは恋人じゃないの?
と、いう理由を少しずつ紐解くじれったさv

先輩後輩同士、再会モノ。
本妻の息子と、愛人の息子、血縁関係はナシ。

攻めの「~しなさいよ」口調とか
何しても受けを好きでいてくれるとこ…

2

恋の記憶 小説

杉原理生  山田ユギ 

ゆるゆるとくっつき、ぐずぐずと悩む。

幼なじみ従兄弟再会モノ。
お互いの気持ちは駄々漏れ。
相手の好意が、まる見えなのに
確信が持てないまま、生ぬるくやり過ごすという。

再会したふたりは、封印したはずの“恋の記憶”を呼び覚まし
ふたたび恋をするわけですが

ずっーとお互い相手に執着してたわけでもなく
がーっと恋心に火がついたわけでもなく
ゆるゆるとくっつき、ぐずぐずと悩む。

ドラマティックな展開はないけど

1

いとしさを追いかける 小説

杉原理生  麻々原絵里依 

マイナス思考な受けに共感出来れば○

切なくてじれったくて優しくて恥ずかしくて
初めての恋愛ってこんなだよなぁ~、と
遠い目になりつつ読み終えました。

雑誌掲載時は『テレビの夜』だけだったらしいのですが
けっこうあっさりとした終わり方で
なにかやり残した事があるような不思議な感覚が残ってしまって
もし私が雑誌掲載時に読んでいたら
もやもやした気持ちを抱えたままだったかも。。。

でも、書き下ろしの「いとしさを追い…

1

スローリズム 小説

杉原理生  木下けい子 

焦れったすぎます

私、矢萩が言った「おまえだけは絶対に好きにならない」っていう言葉の真意が、途中までわからなくて。
水森じゃないけど、言葉そのまんまに受け取ってましたよ。
水森だって、そうとしか思ってなかったんです。
だから、12年間もつかず離れず、週2回もかかってくる電話だって、何の疑問も持たずに話してたんですよ。

でも、これって周りから見たら『付き合ってる』状態?
後輩である堀田も、友人の木田も、…

2

恋の記憶 小説

杉原理生  山田ユギ 

穏やかで優しい物語

思い出や、回想シーンが多く、センチメンタルなお話です。
穏やかに話は進んでいきます。

小さい頃は仲がよかった理也と高成。
なにがあったわけじゃないけどいつの間にか疎遠になっていた。
大人になって理也の姉の結婚式で再会したふたりが
また友達のようなつきあいを始めていきます。
でもその関係はどこか以前とは違っていて・・・。

そんなふたりの日々の積み重ねで物語は進んで…

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