中村明日美子さんのレビュー一覧

薫りの継承 上 コミック

中村明日美子 

装丁がまず美しい

レビューが「神」しかないのはどうかなぁって躊躇したけど、やっぱり私も「神」評価。
全くどこも、逃げも隠れもしないで、真っ向から研ぎ澄ました描写で展開する上下巻。
この緊張感。
絵の力。
ほんとに隅々まで美しい。
これだけの絵の説得力があってこその、耽美でせつない世界に浸れる。
そして、明日美子先生のエロをこれだけガッツリ味わえるのも素晴らしい。
ただし、明日美子先生の絵がお好きじゃな…

3

薫りの継承 上 コミック

中村明日美子 

中村先生らしい

こちらはゴールドでラストだけ
読んでしまい届いて初めて
本当の内容を知りました。

まず中村先生が好きなら
先生らしいストーリーで
とても深い話しでした。

ネタバレします*


主人公は多分攻め?
だと思うのですが、小さい頃
受けの住む家に受けの父の再婚相手の
子供として引っ越してきます。
歳的に攻めが弟になったのですが
受けは血の繋がりが無いことになのか
攻め…

7

薫りの継承 下 コミック

中村明日美子 

中村先生らしい

中村先生が大好きで作家買いです。
こちらはゴールドでラストの話だけ見てしまい
すごく印象に残っていました!

ネタバレですが
ハッピーエンド好きにはおすすめしません…
バッドエンド、死ネタになります。
私はバッドエンドが好きなので読めましたが
それでもやはり辛いですね。
やっと想いを確認したのだから
このまま、幸せになってほしかった…
でも中村先生ワールドだなと
思いました…

1

薫りの継承 下 コミック

中村明日美子 

直感的な感想として

読後ホヤホヤ。
あえてどなたのレビューも読まずにまずは打ち出してみます。

この作品については特に、ほのめかすものや小さなことであれネタバレせずに読まれることを私は強くおすすめしたいです。読むことを決めている方や手元にある方は特に。以下、そういったネタバレをレビューの最後まで含みます。本当にうまく文章にできないのですが、自分なりのものです(※上下巻通してのレビューとします)。

※※※ネ…

10
非BL作品

新装版コペルニクスの呼吸 2 中村明日美子コレクションⅡ コミック

中村明日美子 

萩尾先生へのオマージュか?

愛よりももっと深く愛していたよ おまえを
憎しみもかなわぬほどに憎んでいたよ おまえを
わたしに重なる影ー わたしの神ー

そんなモノローグで終わる萩尾望都大先生の短編『半神』
一卵性双子の女の子の、わずか16ページの物語。
この物語でも、自分の半身を「天使」と語ります。
今回の『コペルニクスの呼吸』を読み直し、ふと頭によぎりました。
そう、この作品は萩尾先生の『トーマの心臓』や『…

2
非BL作品

新装版コペルニクスの呼吸 1 中村明日美子コレクションI コミック

中村明日美子 

もうひとりの自分と別れるまで。

※以下、上下巻あわせた感想でネタバレあります。BLとしてではなく、作品としての評価が強いです。

それは弟なのか?自分なのか?
現実と非現実の境目をあやういバランスで行き来するタケオですが、物語はトリノス(=タケオ)と弟の関係を本流に、それ以外にもひろがっていきます。
重なる自分と貴方。合わせ鏡はいくつも見られます。
弟はトリノスを愛し、トリノスはミナをうちのめす。
タケオは自分自身に…

5

薫りの継承 下 コミック

中村明日美子 

読み手をゆさぶる挑発的作品

※上巻にほぼ感想を載せています。
この物語には、いろいろ解釈に迷う部分が出てきますので、こちらにはそれの覚え書きとして。ネタバレ注意です。

ほかの方のレヴューでも書かれていた、銀行の前にいた眼帯の男が忍にかけた「あんたは優しいからねェ」とのことば。
これの対になるのが、別荘ベランダで竹蔵とはるかが話すシーンなのでは、と。
このときに竹蔵は『銀河鉄道の夜』のエピソードをひきあいに、「そん…

14

薫りの継承 上 コミック

中村明日美子 

密やかで苛烈。

※上下巻、あわせた感想になります。下巻のネタバレもご注意ください。

新装版『コペルニクスの呼吸』から、この作品へと続けて読むと、
よりいっそう表現がストイックになっていることに気がつくはず。
とくに、上巻のワイン貯蔵庫のシーン(もうこのシーンだけで神評価!)
右手からこぼれ落ちる目隠しの帯、竹蔵が呆然とするなかで忍のうなじから滴る汗…台詞はなく、それでも忍と竹蔵の極度の緊張と高揚が伝わ…

16
非BL作品

新装版コペルニクスの呼吸 1 中村明日美子コレクションI コミック

中村明日美子 

評価で悩みましたが

中村明日美子先生がデビュー15周年ということで新装版として発売された今作品。明日美子さんならではの繊細で美しい色遣いの表紙に、思わず目を奪われました。

実は中村先生の古い作品は読んだことがなく、旧版も持っていなかったのでフェアに乗っかりこれ幸いと購入してみました。
ちなみにアニメイトさんで「太田出版×アニメイト」のフェアが開催されていたので、アニメイトさんで購入してみました。8冊…。買える…

8

薫りの継承 下 コミック

中村明日美子 

引き寄せられてしまった二人

久しぶりに物凄いものを読ませて頂いた。
読み終わって1番はじめに思った事です。その後はもう形容するのが難しい気持ちで一杯になりました。

「狂ってしまっていたのだ この 薫りに」
作中のモノローグでこうあるように、まるで花の薫りに引き寄せられる虫のように、抗えず幾度も求め合う竹蔵と忍。

忍は目隠しをして、闇に犯される。闇の正体は追及しない。
そう固く誓いながら幾度も竹蔵を求めてしま…

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