白銀みるくさんのレビュー一覧

プラスチックの卵 小説

白銀みるく  金ひかる 

重い過去を持った主人公

教師×生徒です。
主人公の拓哉は出生に事情があり、人間を人間と意識して愛することが出来ないのですが、臨時で来た教師の東野は何故か拓哉の過去を知っているようで…というお話です。

短編形式なので内容はちょっと重たいところもありますが、さらりと読みやすかったです。
拓哉はルームメイトにも部活の仲間にも恵まれていますが、過去をおもしろ半分に学校新聞に書き立てる生徒がいたり、それを校長や教頭もとが…

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ぼくの履歴書(表題作 ゴミ置き場から愛をこめて) 小説

白銀みるく  金ひかる 

深い。

これは、表紙やあらすじのほのぼのした雰囲気とは違って、かなり『痛さ』や『重さ』を含んだ作品です。『センシティブ・ラブストーリー』ってつもりで読むと、ノックアウトされかねません。
竜也(攻)の一人称で、語り口がちょっとコメディテイストなので、そのぶん和らいではいますが、容赦なくグロい描写もあります。昴(受)自身が、かなりひどい虐待を受けて来ていますしね。

私はいわゆる『痛い作品』は苦手で、そ…

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ないしょ話は放課後(表題作 中間テスト) 小説

白銀みるく  樹要 

サクッと読めるラノベ風学園物

転入してきた優等生翔一[攻]と万年成績末尾の岳[受]とのライトにサクッと読める学園物。
たわいないと言えばたわいない話なんですが落ちこぼれ組を見下している英語教師へのクラス単位での復讐とか、なんか小中向ラノベ風な懐かしい楽しさがあります。
クールに見える翔一が実は中2の文化祭で岳に一目惚れして密かにストーカーじみた下調べをしっかりしていたっていうのがなんか可愛い。
岳はいかにもなやんちゃ受だ…

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未来のかたち 小説

白銀みるく  金ひかる 

大好きなシリーズ完結

シリーズ完結4巻目。
拓哉と滝沢がどちらも同じ父親だった事が前巻で判明し、そのショックで拓哉は東野が現れる前は彼にとって唯一の拠り所だった絵を描くという事に対して画材さえ見られない程に拒否反応を起こします。
その彼をまた絵の世界へと引き戻したのは東野が美大時代に描いた絵。
偉大な画家を父親に持つ拓哉と滝沢はどちらも彼の存在に苦しめられる訳ですが、拓哉には東野が、滝沢には岩沢という良き理解者で…

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ぼくの履歴書(表題作 ゴミ置き場から愛をこめて) 小説

白銀みるく  金ひかる 

痛くて甘い

白銀みるくさんの作品はどれもみんな好きです。
といっても残念ながら6冊しか出ていないのですが、読みやすいし甘いだけでも痛いだけでも無いその両方を上手く書く匙加減が好み。

獣医師の息子で動物好きの竜也[攻]と記憶喪失の少年昴との話。
ちょいファンタジー入った、でも痛さと甘さが両立してる話です。痛さはやや多め。
竜也の父(獣医師)が経営している動物病院が舞台なのでワンコやニャンコ達が沢山登…

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Iの描きかた 小説

白銀みるく  金ひかる 

滝沢と拓哉

作品紹介のあらすじ(いわゆる裏表紙に書いてあるヤツ)はちょっと軽め過ぎなのだな。

ライトな部分もあるんだけど、内容的には重い部分もあって2人の少年のそれぞれの葛藤や悩みもシリーズ通して書かれていてそこが読み応えにも通じてるので。
といっても重いばかりでもなくてそこがまたいいんですけど。
シリーズ3作目のカラー口絵は「滝沢と拓哉」
これからの展開を示唆する様なツーショット。

東野と…

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KiSSのデザイン 小説

白銀みるく  金ひかる 

滝沢の新たな一面が

「プラスチックの卵」の続編。
すっかりラブラブでバカップルの気配さえ出て来た教師東野[攻]と生徒拓哉[受]。
ラブラブ度と共に前回よりエロ度はちょっぴりアップ!といっても可愛いものですが。
3編構成で読みやすいし、相変わらず面白い。

美術部の元先輩が焼身自殺をするという悲惨な出来事が起き、彼が何故そんな行動をとったのかが残された絵、そして手紙から次第に分かっていきます。
その真実を暴…

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プラスチックの卵 小説

白銀みるく  金ひかる 

先生×生徒の名作

金ひかるさん挿絵は自分的にやっぱ当りが多いなー、これも金ひかるさん表紙にひかれて読んだクチ。
シリーズ物ですがこの1冊単作でも読めなくはないので(父親の謎とかは分からないままになっちゃうけど)、とりあえず第一作目のこれを読んでみて気に入ったら続きを的な読み方でも大丈夫。

白銀さんの文章は自分の好みからするとちょっと句読点が多いので、最初の内は読むリズムがちと狂いますが文章自体は読みやすいの…

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