鈴木有布子さんのレビュー一覧

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

地味だけど琴線に触れる内容 感動した

印象的な表紙の絵は、克己。

1997発刊 ヒーリング・ロマンス ⇒ 2004年に短編を追加して再編刊、
レビュー評価が高いので、古い作品だけど読んで、ジンワリ感動しました。

官能シーン無し。
テーマは、愛と絆。
親を失った智朗や、登場人物全部が夫々が持っているトラウマを癒す処方箋。
誰かのために生きる、絆=生きる甲斐を見つける話。 心理描写重点。

★同じ事象でも、角度を変…

3

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

とても良かった

「いいことばかりではなく、こんな生活、と思いながらも、その日常が案外かけがいのないものだったりする」

もともとは1997年に刊行された本なんですね。
それが約20年の年を経て、2018年に電子化されたみたいです。

でも古さは感じられませんでした。
強いて言うなら、「連絡がつかない」みたいなシーンで、あ!携帯のない時代か……!と思ったのと、伯父さんがやたら手が出る人なので、そこに昭和…

3

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

私の人生を変えてくれた作品

もうかれこれ十数年前、私が高校生のときに購入し、その後の人生でも転機があるたびに、何度も何度も読み返している作品です。旧版も新装版も電子書籍も全部持っていて(旧版と新装版は少し違うところがあったりするため)、結婚して子供も産んだ今でも本当に大好きです。(夫にはBL好き内緒にしてるのに、これだけは手放せません…)
攻の智朗目線で話は進んでいきますが、その視点が本当にその当時高校生だった自分にピタリ…

7

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

甘くて苦い

 業の深い愛の深いお話。

 この作者さんのお話は、いつも胸がぎゅっとして切なくなる。
 私が持て余してる感情に共鳴して、言葉を与えられる感覚がすごくするので、胸が苦しくなります。

 今回の話はたった一人の家族だった母親を亡くして、ほとんど会ったこともないおじに引き取られた智朗と従兄の克巳の話。
 おじに引き取られても、なかなか素直になれなくてぶつかってしまう智朗。
 対照的に、持…

3

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

家族の話

登場人物の立ち位置が様々で面白い。
受けも攻めも区別をつけなくてもいい。
そんな二人のやりとりがとても楽しい。
2人を取り巻く叔母や叔父。
妹、施設で育った女の子。
全員の心情が過不足なく伝えられていて、暗すぎもせず明るすぎもせず。
すごい悪人やひどいエピソードが出てこないにも関わらず、読ませてくれる。
性善性悪、自分の心を省みてしまいました。
その点は痛かった。
秘密の部分はネ…

3

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

素敵なヒューマンドラマ

家族を亡くして親戚の家に引き取られた智朗と、そこで暮らす1歳年上の従兄弟で心臓に疾患を持つ克己の淡い青春のお話。

こういう設定ときくとせつなくて痛いお話なのかと想像してしまいそうですが、全くそんなことはありませんでした。

智朗は父親を知らず、母親との折り合いもよくないまま死に別れ、引き取られた親戚の家では厄介者になっているのでは・・・と思い込み意固地になっています。
実はいろんなこと…

3

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

とてもステキな二人の話

ほぼ全編智朗視点で書かれています。

智朗は自分が従兄弟である事、本当の父が誰であるか知らない事、母親から感謝や謝罪を他人に容易にしないように育てられた事、母親が数年前に亡くなった事、などの理由から頑なな人間に育ってしまいました。引き取られた叔父の家で叔父とそりが合わず度々殴られ早く自立したいと思っています。対して克己は心臓に疾患があるにもかかわらず、常に明るく病気のことも笑えるような性格で周…

6

きみの処方箋 小説

月村奎  鈴木有布子 

コンプレックス

たった一人の家族だった母親を亡くした智朗は、引き取られた伯父の家で暮らしている。
身体の弱い二つ年上の従兄弟、克巳は屈託なく彼に懐いてくるが、智朗はこの明るくて誰からも愛される従兄弟がどちらかというと苦手だった。
けれど、そんな彼には秘密があって・・・・・・

両親を亡くして叔父の家に引き取られた智朗。
誰に対しても頑なな智朗に病弱な従兄弟の克巳は臆面もなく好きだと言う。
病弱で色々事…

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