六青みつみさんのレビュー一覧

寄せては返す波のように 小説

六青みつみ  藤たまき 

泣けた、泣けた

六青さんのお話は、受けちゃんがえらく酷い目に遭うというのはデフォルトですが、今回はそんなに酷い目には遭わないんですが、設定がねぇ。
2年前に事故に遭い、父を亡くしただけではなく、頭部に大きなケガを負い、記憶障害を負ってしまい、1時間ほどしか記憶を保てなくなってしまったルース。
父の親友・ゴドウに助けられながら、清掃員として働き、今ではなんとか一人暮らしが出来るほどになりました。

記憶が保…

6

至福の庭~ラヴ・アゲイン~ 小説

六青みつみ  樋口ゆうり 

前半良かったんですが、後半でついてけなくなっちゃった

前半は好きでした。
真相が分かったときに『おおっ、なるほど…』と思ったし、キュンキュン切なくなりながら読みました。
でも後半が…。
マイナス思考受けのマイナス思考に、後半からついてけなくなっちゃったんですよね。
主人公のマイナス思考、心に受けたキズがトラウマになってるせいだというのは分かるんですが…分かるんですが、なぜか主人公の悲しみにシンクロできなかった。ちょっとイラッとしてしまったというか…ス…

2

リスペクト・キス 小説

六青みつみ  樋口ゆうり 

最強の「すれ違いじれった萌え」

10年も片思い、それも本人に気づかれていまの友人としての立場を喪いたくないというBL独特の思いこみ(;_;)に、読者はいらいらするほどじらされます。
「すれ違いじれった萌え」というジャンルがあれば、もう一二を争うかもしれない・・
想い人の剛志の過去の彼氏彼女との別れの理由が、わがままだとか、嫉妬深いだったので、洵はそれを知っているから、必死でそんな気持ちはないという振りをして、嫉妬心や寂しさを…

8

蒼い海に秘めた恋 小説

六青みつみ  藤たまき 

人魚姫のような切ない恋

硬派攻め×健気受け
受けに過去に他の男との関係有、人前での公開でのH有と、苦手な方はご注意。
切ない健気受けが好きな方に、お勧めです。

イラストも淡い水彩タッチの絵がキャラとマッチしていて、すごくよかったです。
まるで、童話の人魚姫のように自己犠牲にみちた切ない恋です。
BLの中でファンタジーや横文字の名前は苦手なので躊躇していたのですが、何も臆することなく、すっと作品世界の中に入り…

7

騎士と誓いの花 小説

六青みつみ  樋口ゆうり 

健気受けといえば、この作品

六青さんとの初出会いがこちらの作品でした。
BL本を読んでいて、初めて泣いてしまいました。
健気受けが好きな方に、お勧めです。

俺が命をかけて守るというグリファスの言葉も、それも王子の身代わりをつとめるからこそ与えられたもので。
全てに身代わりであるからこそ、自分を大事にする、してくれる。
元奴隷の立場のリィトに初めて温かい好意を見せてくれたグリファスの為に、頑張るリィトの姿が健気で…

6

リスペクト・キス 小説

六青みつみ  樋口ゆうり 

最低でも友達、最高でも友達

音楽業界の人間の剛志×性格がいい地味眼鏡受け
10年越しの片思いというだけでも切ないのですが、更に何個も切なくなるポイントがあります。
ノンケに片思いなら元から恋人にはなれないからという諦めもありますが、城戸はバイセクシャル。
そんな城戸の恋愛対象に、ならない、なれない。
10年間もずっと城戸が恋人といる姿を見続けることに。
友達のままならそばにいられるという気持ちや保身は、すごくよくわ…

3

寄せては返す波のように 小説

六青みつみ  藤たまき 

前作「蒼い海……」よりもいいお話

続編、そしてほぼおきまりの事ですが、なぜか続編が来ると本編よりも脇カプがさらにいいお話に。

エリィは前回敵役、そんでもって悪役(笑)
でもおそらく彼も可哀想な人……という終わり方でしたので今回はその彼の寂しさ満載のお話に。
ショアにしたことは許せませんが、ある意味ショアよりも可哀想な人です。
ショアはある時期まで自分がいいように利用されていることに気づかなかったし、気づくまではそれなり…

6

寄せては返す波のように 小説

六青みつみ  藤たまき 

思い出したい記憶、思い出したくない記憶に涙!

「蒼い海に秘めた恋」の続編。
前作でショアに見事にふられたエリィが主人公です。
ショアに捨てられ、初めてその存在の大きさと、失った悲しみに沈むエリィ。
ルースという清掃員にショアの面影を重ね、逢瀬を求めショアの身代わりにします。
ルースは重い記憶障害で長時間記憶が持続しない。
すぐに忘れてしまう事を利用し、ルースを「ショア」と呼び一時のまやかしに浸り、ショアを失った悲しさを埋めようとしま…

6

至福の庭~ラヴ・アゲイン~ 小説

六青みつみ  樋口ゆうり 

贖罪する立場の痛み

対人恐怖症の佳人は、カウンセラーをしている兄と暮らしています。
自宅の小さな庭の手入れをするのが日課で、何処に出かけることもなくひっそりと暮らしています。
なぜ対人恐怖症なのか…、それは佳人が6年前に性的暴行を受けたことが原因なのです。

高校の時から好きだった藤堂大司と恋人として付き合っていた大学時代。
その頃から藤堂の生活は派手になり、地味な佳人を疎んじ始めます。
藤堂とトラブルを…

8

遥山の恋 小説

六青みつみ  白砂順 

可哀想な受け、六青作品の原点

その生い立ちのために人里離れた山奥で祖父と暮らさなければならなかった少年時代。
そしてその祖父が死んだあとは老犬のシロと二人きり。
どれだけ淋しくて辛いだろう……と思っても、紫乃はその暮らししか知らないから淋しいとも思わない。
けれどそこに突然現れた異界の人間にも等しい存在貴哉。
最初は化け物扱いで酷い扱いだったのに、それでも紫乃はひたすら貴哉に尽くす。
それが人恋しさだと思えばとても切…

6
PAGE TOP