コウキ。さんのレビュー一覧

love from you 小説

夜月ジン  コウキ。 

このバランスが最高に良い

ノンケ×ゲイで更に出会いからかなりショッキングな二人が成り行きで同居生活を始め
次第に互いに気になる存在になって恋人になり、紆余曲折を得て幸せになるような
ストーリーで、痛くて切ない内容でありながらコミカルでシュールな面もあり、
更に甘くてほのぼのとした、これだけのトーンを取り入れているのに作品内容の
バランスが良くて個人的には惹きこまれる作品でした。

受け様はゲイで両親の愛情にも恵…

6

love from you 小説

夜月ジン  コウキ。 

打算抜きの愛を知る

献身=愛と思っている主人公が、打算抜きに愛し愛されることを覚えていく。シンプルな話ながら、同居する二人のやり取りがコミカルだったり、ちょっとした家庭料理が美味しそうだったりと、日常のささいな場面にほっこりしますv

主人公「俺」(めぐる)は、ダメ男とばかり付き合ってしまうゲイ。
両親に愛されなかった過去から、無条件に与えられる愛というものが分からない。利用されようが殴られようが、相手に求めら…

5

love from you 小説

夜月ジン  コウキ。 

無自覚の愛情依存の負のスパイラル

作家さん的に今まで今一つ、そしてイラストは不安定な絵柄が苦手な。
そんな1冊でしたが、表紙の余りの雰囲気のよさと、ざっとみたあらすじへの興味にあらがえず手にした本。
絵柄的苦手は、登場人物が大人だったせいか、顔のアップもすくなく全体の絵からそれまでの作品と違ってバランスの悪さが目につかずセーフ!
思わず同じレーターさん!?とびっくりするはめにw

両親の不仲と離婚から愛情を与えられず、ま…

5

彼岸の赤 小説

尾上与一  コウキ。 

鶏冠の赤

「天球儀の海」「二月病」に続いて3冊目の尾上作品。
個人的には3作の中では一番好きだったと思う。
シリアスなんだけれど、ちょっとコミカルな匂いがするのが他二作との違いか。

元ヤクザ・漆真下(うるまっか)幸久×僧侶・東恋慈
(*余談ながら、この漆真下という名字、岩手の方に多い名字で地名でもあるようです。
 ただし、読み方はウルシマッカとなっていましたが。)

状況に流され、ついには…

5

彼岸の赤 小説

尾上与一  コウキ。 

仏門トラジコメディ

恐ろしくネガティブで自虐的な受けに、ほぼ寺の中と周辺で進行するストーリー展開。
良く言えば繊細、悪く言えば閉鎖的で気詰まりな世界観で
随所に「赤」のモチーフが登場するにも関わらず作品のテーマカラーは中間色のような、
ぼんやりした印象がぬぐえない作品だと個人的に感じました。

この陰鬱な空気感の中にあるそこはかとない可笑しみは
文学的とも言えるし、ほのぼの/コメディ系のカテゴリにも分類で…

7

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

侑史みたいな子って

リアルに、いて欲しい。

ある時から不登校になって、
一日のほとんどの時間を、アイドル・ほたるんただ一人だけの事を考えて過ごしているようで、
実はちゃんと、卒業にぎりぎり間に合うように計算して学校にも行っているし、
試験もそれなりの成績を維持できるように自宅でお勉強もしている。
共働きで忙しい両親に、少しでも負担にならないように、トイレットペーパーの在庫を注意していたりもする。
そも…

2

泣きメン コミック

コウキ。 

涙もろい男の魅力はどこにあるのか?

この作家さんの初コミック?あれ、と思ったら先日出た一穂さんの小説の挿絵の方!
ちょっと苦手な絵だったのですよね。
鼻の位置が安定しないという特徴があるのではないかと思うのです。
この単行本は11年から今年初めまでの作品を収録。
確かに11年の作品と思うとふつう進化すると思われるのにどうしてこんなに不安定に?
あと、頬の赤くなる描写の斜線もスリ傷のようでちょっと気になる。
パッと見た目の…

3

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

「らしさ」満載。

あ~これは一穂せんせいだから許される本だね。
ギリギリBLライン。だけれどそんなこと気にせずグイグイ読ませてくれる。
これよ!これなのよねぇ。
 
キラキラで切なくて、
何かに、あるいはどこかに届きそうで届かないもどかしい感じ…青春ってこんな感じだよねぇ。
そういうのが過不足なく、ことさらに青春崇拝されることなく、でも丁寧に丁寧に重なって紡がれるストーリー。
 
こういう書き方は一…

2

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

青春なキラキラ

一穂さんらしい文体で、繊細で素敵だな~と
思える作品でした。

アイドルオタクで引きこもり高校生と
俳優の卵の高校生2人のお話でした。

侑史の家に、いきなり同級生の航輝がやって来て、
学校に来いと言います。
そして、侑史のような引きこもりの役のオーディションを受けるので、
一緒にいて、観察させてと言われるのでした。

侑史がなんとも素敵な人でした。
侑史のスレていない、丁…

2

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

青春の象徴

最初読み始めたとき、今を時めくアイドル(AKBみたいな)の熱心なファン=ドルオタ。そんな男子がどうやって男子との恋愛ができるんだろう?
と不思議で仕方ありませんでした。
しかし、展開するにつれて彼が半ひきこもりになり、いあゆるアイドルに逃げた(この言い方が正しいかどうかはアレであるが、自分にはそう見えた)その理由が後半になり語られることにより、彼にはその素養はあったのだということは十分にわかり…

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