遠藤りさをさんのレビュー一覧

とじた窓を彼があけた コミック

遠藤りさを 

古さは感じない

2003年発表、8作品収録の短編集。

「とじた窓を彼があけた」
妻が出て行ってしまって以降、家から全く出ないプログラマーの吉和。
世話をしてくれていた家政婦のタエさんも急死して、ますますひきこもり。
そこにタエさんの孫というアサキがやってきて家事をやってくれるが、アサキはそれ以外も…
吉和もアサキを求めるが、アサキは消えてしまう。吉和さん、外に出てきて、と。

「なにもなかったこ…

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あおのこと コミック

遠藤りさを 

何も望まず何も感じない。あおという少年

「10年に渡る流浪の連載」そのままの、流浪する物語。
今時のBL作品界隈ではもはや遭遇できない作風。
曖昧で、
ある意味耽美で、
起承転結もなく、始まりもなく終わりもない…ハッピーもバッドも、読者の感想に委ねられている。
ならば個人の感想のみで押し切れば、これは私好み。
アングラとかサブカルが好きな人に合う作品と言える。
逆に言えば、起承転結がはっきりして結末がスッキリするのが好みの…

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こわれもの コミック

遠藤りさを 

アングラな少年のバッドトリップ

1994〜5年に発表された作品に、新しく2004年に描き下ろされた最終話を加えての新装版。

「SUGAR Cube」ACT.1〜7
主人公のおとなしい高校生が、素行不良で退学したキヨセという先輩に憧れた事で人生を変えてしまう物語、といってもいいのかな…
キヨセが路上で年上の女性と戯れたり。
怪しげなクラブに出入りしたり。
その度ごとにキヨセが口に入れる角砂糖。
少年は、キヨセを追っ…

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あおのこと コミック

遠藤りさを 

あおの事が掴めませんでした…

『こわれもの』にも収録されている『あおのこと』のシリーズが1冊に纏められた作品です。
前作に収録されている2つの短編もこちらに収録されているので、『こわれもの』を読んでいなくても理解できます。
1冊丸ごとこのシリーズなのですが、かなりシリアスで重い雰囲気です。
主人公の青砥は感情が掴みにくいキャラで、通常の喜怒哀楽という感覚が全く欠落しているような少年です。
作品が描かれた年代にかなり間が…

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こわれもの コミック

遠藤りさを 

堕ちていく若者

表題作は以前に単行本で出版された『SUGAR Cube』という作品の完全版という事らしいです。
あとがきによると、『SUGAR Cube』に描き下ろしを加え、こちらの作品は以前の結末とは違った、光が見えるラストになっているそうです。
表題作の他に『あおのこと』というシリーズが収録されているのですが、こちらはまた別の単行本でお話があるみたいで、この本の中ではまだ続きがありそうな雰囲気で終わってい…

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がんじがらめの気持ち 小説

佐伯真魚  遠藤りさを 

縄師×ウリセンボーイ

縄師×ウリセンボーイの、耽美でありながらハードコアな雰囲気の作品でした。

あらすじでは、凛の憧れの人が自分の父親であることを知ってショックを受ける縛斗…という展開のようですが、それはお話のメインではなく、ストレートの縛斗とゲイでバリウケの凛が非日常的な――彼らにとっては極めて日常的な日々を過ごして恋に落ちるという甘めの物語です。

うーん…私にはちょっとハードルが高かったかなぁ。縄師のお…

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とじた窓を彼があけた コミック

遠藤りさを 

痛い系のお話が多い作品集

この作家さんはこの本が初読みでした。
表題作含めて7組のカップルのお話が収録されているのですが、そのうち4つのお話は、主人公カップルのどちらかが本命以外の人と体の関係を持つ(又は仄めかされている)シーンがあって、結構痛い・切ない系のお話が多かったので、苦手な方は注意が必要かな(私も実はあまり得意ではない)。
普通は本命以外の人とのシーンは数カットしかないとか、なんとなく「仄めかせる」作家さんが…

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とじた窓を彼があけた コミック

遠藤りさを 

読みやすかったわ~

それぞれの話にちゃんと終わりがあって読みやすかったです~
それなりに、みんなハッピーエンド♪
ハッピーエンドじゃなかったり、終わりがはっきりしてへん話は
消化不良になって苦手やから、楽しく読めました
そのなかでも
『とじた窓を彼があけた』と描き下ろしの『あけた窓の向う側 』は
めっちゃ大好物です♪けなげな男の子が大すき♪
アサキかわいいし、アサキの家族もナイス!

全体的にシリア…

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あおのこと コミック

遠藤りさを 

むずかしぃ

最初から最期まで、不思議~なはなしでした…
よぅわからへん……てのが正直なところです、
けど雰囲気はすきかな~
あおのこと『青砥』『雄一』と『あおのこと#1~#12』は
別のはなしやと思ったらいいんでしょうか?
その辺がようわかりませんでした。
あと、なんで、『あお』がそこまで、人生なげやりっていうか
無関心??感情がない?みたいな、不思議な子になってしまったんかが、
全然わかりま…

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その時僕らに何が起こったか コミック

遠藤りさを 

内容と描画にめがちかちかする。

とてもピアスとは思えない街中を闊歩する表紙。
凄くスタイリッシュに見えたんですが…

中身は非常に細かいコマわりにビッチリしていながら雑然という印象を持ってしまう書き込み状態。
短編にしては中身が非常に濃い、という言い方をすればいいのですが、悪く言えば目が疲れる本、です。

内容も「恋をしてる」というよりは「ディープに溺れてる」ものが多く、盗聴だとかヤクザからの強姦だとかなかなかのドロ…

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