義月粧子さんのレビュー一覧

溺れる彼の恋心 小説

義月粧子  須賀邦彦 

男子成長物語☆

 バツイチ・中華料理屋のオーナーで男前な竜二×細腕・地味な一哉のお話。
イタリアンレストラン勤務の一哉は、ホールスタッフとして働いていた亨と付き合う中、二人で乗っていたバイクで事故を起こし、その際、亨に手ひどく振られます。元から亨には一哉の手が届かないほどの素敵な恋人がいて、一哉は遊びだったと。
 やっぱり自分なんかじゃ遊ばれるのが落ちで、誰も好きになってなんかくれないんだと、気落ちし、実家に…

0

まちがいねえな 小説

義月粧子  高井戸あけみ 

当時の彼は、老成した高校生でした

攻・木原慎也 カメラマン
受・羽島芳久 ソフト会社のエンジニア

将来を有望視されていたサッカー選手だった木原は、練習中の事故で選手生命を絶たれます。
それ以来、サッカーから目を逸らし自暴自棄になっていました。

羽島は地味な優等生でありながら「ゲイ」であることを隠していない、冷めた高校生。
偶然それを知った木原は、半ば強引に羽島を誘います。
木原にとっては酒を飲んで暴れることと同…

1

甘い絶望の夜を捧げて 小説

義月粧子  梨とりこ 

長くて一途な片思い

攻・霧嶋隆俊 IT企業社長 霧嶋組の組長の息子
受・芳野一葉 霧嶋組のヤクザ 

霧嶋組の組長が倒れ跡目争いが勃発。
息子の心配をした姐さんに依頼され、一葉がボディーガードとして現われます。

一葉は4歳の時に霧嶋組の庭師夫婦に引き取られ、9歳で隆俊に引き合わされてから高校卒業まで、ずっと一緒に育った幼なじみでした。
秘書として働くなら側で守らせてやると命じる隆俊の言うままに働く一葉…

9

運命を統べるとき 小説

義月粧子  須賀邦彦 

それでも最後まで

攻・神矢武刀 30代後半?
受・狩野笙一 20代後半?

『運命を喰らうとき』で恋人となった武刀と笙一。
しかし「敵」との戦いは続いています。

奪われた笙一の精子。
人工授精で生まれてくる子供はとてつもない力を持つ存在であり、笙一ら神矢側は出生を阻止しようとしています。
出生阻止の方法は二つ。
①隠されてしまった子供(と母親)を見つけ出し、生まれないように処分する。
②生まれ…

4

ミスリーディング 小説

義月粧子  雪舟薫 

アホバカ攻め見参

義月小説には珍しくない、アホバカ攻め見参って感じでしたw
よくぞまあ、BLで、こんなサイテーな攻めを登場人物にしたもんだなと思います。ホント、物語の途中で起きた出来事のアレコレを思い出すと、まじで死ねって感じw
ぶっちゃけこういう攻めこそ「俺様」であり「鬼畜」であって、王道BLに登場する「受けのことが好きすぎて拉致監禁レイプしちゃう攻め」なんて、たいして俺様でも鬼畜でもないんだよなァと思ってしまう…

2

指先で辿る恋 小説

義月粧子  藤井咲耶 

本当にいてほしい時に、側にいてくれる人がいるのは幸せだよね。

絵が余り好みでないので、つい避けておりましたが、むつこさんのレビューで読むことを決心。
本当によかったですよー!!

何がよかったかって、仕事をする者同士、色々苦労はあるもののキッチリと仕事はしていて、ミラクルなストーリー展開もなくて、着実に主人公達が歩んでいく姿ですよね。
要は堅実な話の作りなのですが、主人公達の気持ちが痛いほどにストレートに自分の中に入って、訴えかける、現実感を伴った恋…

4

運命を喰らうとき 小説

義月粧子  須賀邦彦 

あえて厳しく評価

攻・神矢武刀 30代後半?
受・狩野笙一 20代後半?

この作品、BLですがSFファンタージーの設定もあります。

子供の頃に両親を事故で失った笙一。
損傷の酷い遺体を見てしまった時から、不思議な夢を見るようになった。
夢の中では何かの力に襲われるのだが、両親の声や誰かの声が守ってくれた。
15歳になると同時にその夢を見ることはなくなり、忘れてしまった笙一。

20代半ばにな…

1

まちがいねえな 小説

義月粧子  高井戸あけみ 

義月さんの描く受けに、私メロメロです

受けの健気さとオトコマエっぷりに、メロメロになってしまいました。
義月さんの作るキャラクターの魅力は、たいてい受け>>>>>>攻めなんですよね。
たまに、「腐女子は受けの側に自分を置きかえながら読む」という意見を目にします。これ、一理あるとは思う。少女漫画における恋愛ものと同じような感じ。やたらかっこいい攻めにひたすら溺愛されてる乙女受けな作品も多いし。
けど、私の場合、受けが「攻めと対等に張り合…

2

こんな男でよかったら 小説

義月粧子  紺野けい子 

自分勝手な恋愛模様が、あまりにもリアルで夢がない。

かわいこちゃんの従弟の代打デートしたら
自分の片思いの相手♂だった・・・

自分は、代打。

片思いの相手は、従弟にぞっこん。

わかっているのに、誘われたら抱かれちゃって

って話なんですけど。

家庭環境が複雑で親の愛情を受けられなかった従弟は
そんなに特別なのだろうか・・・
かわいくて人を虜にする術に長けてるだけで
中身は本当に最低な従弟。
ちっともかわいそうじ…

3

タイミング 小説

義月粧子  杜山まこ 

すれ違いの描き方が神でした

少しのタイミングのズレがいくつも重なることによってすれ違っていく二人。
すれ違いものはよくありますが、ここまで説得力のあるすれ違いを描いた作品はめったにないと思いました。

受けの思いが、攻めにだけじゃなく、周囲にまったく伝わっていないことが、誤解が膨らんでどうしようもない状態に追い込まれていく様子が、めちゃくちゃ切なかった。受けのその不器用さが愛おしくてたまらなかった。
『俺と奴の対峙する関係』…

1
PAGE TOP