高星麻子さんのレビュー一覧

夜と薔薇の系譜 小説

杉原理生  高星麻子 

浄化者と破壊者の真実

続編に更なる期待を込めた神評価になるくらい面白かったです。
それでも主役二人だけの絡みだと神評価にはならなかったのですが、
今回はメインの二人よりも新たに登場した別の氏族の長であるラルフとそのお相手だった
クリストフとの悲恋と石に宿る精霊アニーとの過去の出来事に感涙しました。

アニーが何故仔狼姿なのかと言うのもきっとそうなのだろうと思わせる内容ですし、
アニーと律也に名前を付けられる…

9

夜と薔薇の系譜 小説

杉原理生  高星麻子 

薔薇というか百合?

美形ぞろいの吸血鬼シリーズ三作目。

櫂と律也のラブラブ新婚旅行と
石の精霊アニーに焦点をあてたお話です。

氏族の長に人魚に…と新キャラが続々と登場しますが
皆揃いも揃って線の細いの美人さんばかりで
ごめんなさい、ちょっとお腹いっぱい感が;
メインの櫂と律也にしても
挿絵の影響もあって
どちらも受っぽく見えてしまい…。

砂糖菓子のような世界を愛でながらも
一人くらい身…

4

七月七日 小説

愁堂れな  高星麻子 

淡々と描かれる純愛

奇数が重なる日をタイトルにした章が連なり、
その時々のエピソードが綴られながら、二人の10年愛が描かれる。

そういう描き方もあって、いわゆるBL小説とはひと味違う作品。
個人的には、非常に好きだった。

大学受験の日に知り合い、その後身体の関係が出来た親友同士の
佐久間と流田。

地主の息子で今や肉親もおらず、家政婦の清さんと邸に二人、
卒業後も働く事なく悠々と暮す流田。

9

秘密の夜にして 小説

松幸かほ  高星麻子 

色んなギャップが良かったです!

一夜限りの関係を持ち、「これって運命かな」なんて言った年下の男・七瀬が
四年後、経営企画部に支社から異動してきて…という、
そんなに捻ったお話ではなかったのですが(すみません)
美人な智里が若くして課長に昇進して
バリバリ仕事するタイプなのに、
人の気配を感じるような場所が興奮してしまうというギャップ!!!
高校一年の頃バドミントン部で
その頃すでにゲイだと自覚していた為
練習後の…

3

花嫁と神々の宴 狗神の花嫁 (2) 小説

樋口美沙緒  高星麻子 

主役に苛立つ

『狗神の花嫁』の続編。
前作は細かくは思う所もあり、好きって程でもないけれど
面白く読んだのですが、これは苦手でした。

何が苦手って、比呂のキャラ。
人の話を聞かない意固地さや、全体を見渡せず自分の思いで突っ走り
勝手なことばかりする

茜も可愛いけれど、8歳じゃあないよね?これじゃあ4歳?

危機を乗り越え伴侶となった狗神と比呂は、
時々喧嘩をしながらも、藤と茜と共に幸せ…

9

秘密の夜にして 小説

松幸かほ  高星麻子 

何もかも好みじゃない・・・

松幸さんは、基本的には好きな作家さんですが、正直なところ作品によってかなり好みが分かれます。

こちらは、ルビー文庫の前作がまったく合わなかったのと、個人的に『年下攻』もですが何より『お仕事もの』がものすごく苦手なので、一応買ったものの何か月も積んでました。

このまま読まないかもしれないとさえ思っていましたが、1月の新刊『狐の婿取り』がよかったので、その勢いがあるうちにと頑張って読みまし…

3

恋はおとぎ話みたいに 小説

秋山みち花  高星麻子 

王道マイフェアレディもの

『マイフェアレディ』です。古過ぎますか?でも『プリティウーマン』ももう古いよね・・・
まあ、とにかくそんな感じです。そして、年の差(年上攻)・健気受。


シングルマザーだった母を亡くし、父の弟である叔父の家に引き取られたものの、その叔父も亡くなって家を追い出された雪奈(受)。

行くあてもない雪奈は偶然出逢った財閥の御曹司・レイモン(攻)の家で『犬の世話係』という名目で暮らすこと…

3

飼い主はなつかない 小説

菱沢九月  高星麻子 

のりきれなかった…

なんででしょう?
好きな作家さん、好きな年下攻め、好きなツンデレ受け、好きな展開なんだけど、なんかのりきれませんでした…。
嫌な感じとかは全然ないし、そんなに物語の破綻とかもないし、文章ももちろん上手です!萌えだってあります!
年下攻めが頑張ってる感じとか、耐えてるシーンなんてキュンっとします!
後半の話とかはラブラブシーンも多くて良い感じです!
でも多分最初のくっつくまでのところでのり…

0

真白のはつ恋 子狐、嫁に行く 小説

秋山みち花  高星麻子 

大人に振り回される子狐ちゃん

秋山先生のケモ耳ですね、好きな作家さんのケモ耳だから楽しみにしていました。
そして読んだ感想はと言えば、普通に面白かったですね。
ただ、欲を言えばもう少し子狐真白ちゃんとお相手の近衛さんとの心の交流が
濃密だったらもっと嬉しかったかもと感じます。

両親亡き後の親戚や様々な人間に対してある種の猜疑心がトラウマのようにある近衛、
信じていた人に裏切られることがかなり根強く心に巣食っている…

3

甘えない猫 小説

成瀬かの  高星麻子 

情の深さを感じます

シリアス気味のラブストーリー、受けになる葵のたった一人の身内だった母親を
亡くしてしまってからの葵の生きているのに全てに無気力で死に急いでいる、
そんな精神的に壊れているような、まるで野生の野良猫以上の行動が悲しく感じます。

母親を事故で亡くし、その車に同乗していたことで大好きな人の体温が奪われていく
瞬間を傍で見ていることしか出来なかった葵、そしてその事故が自分のせいだと思い込み

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