茶鬼さんのレビュー一覧

青ひげ公の婚礼 小説

沙野風結子  乃一ミクロ 

偽りが本物に?なのだろうか

題名の通りにグリム童話の「青髭」をかなり土台とした、しかしエンドはハッピーで終わらなくちゃいけませんから「美女と野獣」のような終わりを持ってきたと思われる作品。
題名に「婚礼」ってあるし、あらすじを見ると「花嫁」だし、地雷をにおわすキーワードが二つも・・・ドキドキ・・・
しかしイラストの乃一ミクロさんもちょっと今までの雰囲気とは違って大人っぽい感じに、そして決して可愛い男子っていう外見じゃない…

8

黒太子の純愛 小説

高尾理一  宝井さき 

年下ワンコ、この恋に命懸け

外国の皇太子と日本人の一般人の組み合わせ。
普通だったら、回れ右する組み合わせです(汗)ラブ甘?それともアラブ的?滅茶おとぎ話のファンタジー?受けちゃんがナヨナヨだったらもっと嫌だ。
しかし、好き作家さんなので作家買いしました(涙)
で、どうだったか・・・このエンドがあるから!簡単なデロ甘メデタシじゃなかったので、とてもほっとしました。

父親も絵画修復の工房を持ち、自らも海外で勉強し資…

4

愛を護る男 小説

五条レナ  海老原由里 

男前同士

「男」シリーズ3作目と呼んでもいいのかな?
今回はボディガード×若手社長とはいえ、やはりガッツリ働く男同士です。
最初2作は切ない路線、以降4冊働く男シリーズときて、ここでぼちぼちまた切ないシリーズが読みたい(前も言ってたw)と思うくらいには、ちょっぴり息切れしているのかな?と思わなくもないです。
やはり、相変わらずちょっと恋愛は薄くその進行は遅くビターな感じ。
お仕事を通して信頼関係がで…

2

仕事とエロと、ときどき感傷 小説

義月粧子  御景椿 

こんな男は嫌だーーー(涙)

きっとね、多分恋愛的にはこういうパターンもありだと思うんです。
好きになったら、何かあったとしても、相手が自分を好きと言ってくれれば過去はもういいって思っちゃうのかも?
でも、今はいいけど将来を見て不安にならないのかな?そんなリアルな現実をふと思って心配になってしまう(汗)
主人公目線で同化してみれば、主人公が一番まっとうな人で
その他の登場人物は何か自分勝手で、自分だったら嫌って思うよう…

7

おにいちゃんは誰のもの? 小説

松幸かほ  山田シロ 

理由を教えて!

大好きなシロさんイラストに釣られて松幸作品ヒット率、実はものすごく少ないんですがトライ。
果たして・・・玉砕しました。
何が書きたかったんだろう?
兄弟モノというのはわかるけどただ兄弟というだけで、説得力は非常に薄いです。
だって、愛情の根拠が言ってる事の裏付けがないんだもん。
それだけで身体の関係になってしまうの?って感じで、それが禁忌感が薄いなら薄いで、何かアピールするものが欲しかっ…

10

優しくしないで、ただ抱いて 小説

四ノ宮慶  兼守美行 

愛を信じる男と信じられない男

前作、前々作、ちょっと今ひとつ感があったのですが、今回は「愛」を主題に二人の男性が対比的に描かれて、その主題がとてもわかりやすかった。
流れもごくごく自然に感じて、この主人公たちの気持ちがなんとなく共感を呼んで、どちらの気持ちもわかるような気がする!って、結構気に入りました。
このラストのハッピーエンドは幸せが漂って、こちらまで嬉しくなるような。
そんな物語に感情移入して疑似体験しているよう…

4

花馨る雨の名を 小説

千島千鳥  宝井理人 

文章が気になって話しに入れなかった一例

よく「つかみはOK」と言って導入部分の引き込まれでその作品に対する印象が左右されることがあるのですが、最初読み始めた時、あからさまな雰囲気を匂わす文章が、実にわかりにくく、言葉の使い方とか、選び方とか、そんなものにイラ立ちを覚えて最後まで読んだものの、気に入らなくて放り投げてしまいました。
再再読でなんとか冒頭が理解できたものの、最初に力を入れすぎているのか、中盤から後半が息切れしたように感じま…

11

やってやるっ!(文庫化) 小説

剛しいら  石原理 

これぞ男の惚れる男だ

男を喰ってるんだけど、それは抱かれるんじゃなくて抱いている。
しかも誰でもいいってやつじゃない。ひとりの男に捧げてるんです心は。
そんな滅茶かっこよくてどんな男より男前なヤクザ辰巳鋭二のシリーズ3冊目の新装文庫版。新しく書き下ろしで【よってやるっ!】が掲載。
これでこのシリーズは完結と思われていたんですが、、、なんと!
新章が、権堂組を継ぐ跡目継承する鋭二の続篇が見られることになりました♪…

4

たとえ禁じられた恋であっても 小説

いとう由貴  門地かおり 

苛めっ子と苛められっ子

一昔前の少女漫画を地で行く、不幸オンパレードな男子が主人公だったシリーズの2冊目新装版。
旧版との違いは、瑞樹が来る前の苛られっ子転じて苛めっ子、そして瑞樹と同室でちょっと拗ねてるアレクのツンデレ全開の短編【アレクの主張】があるところです。
前作、唯一の身寄りの母親が亡くなった事で実の父であるフィッツウォルター伯爵に引き取られる事になった瑞樹が、淫蕩な母親の評判を背負い、義兄のエドワードのイヤ…

4

鬼花異聞 小説

夜光花  水名瀬雅良 

萌えと呼ぶにはまだ謎が

『堕ちる花』と世界観を同じにするスピンオフのようでいて、ようでないお話。
あの鬼沢村の禁忌の花・生贄・そして舞台が鬼沢村の隣り村の神谷村ということで、作中に主人公たちが『堕ちる花』の兄弟の実家にお世話になる話しなどもあったりと接点はほのかにあったりします。
そして今度は弟×兄という逆転で、花の香りで関係が狂うという兄弟モノの路線は同じですが、
『堕ちる花』のミステリーやホラーの要素が人間であ…

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