葡萄瓜さんのレビュー一覧

裏刀神記 コミック

小笠原宇紀 

美麗さのハードル

表題作は正直、手に余る展開です。
この巻に収められているのは恐らく物語の導入
部分に過ぎない筈ですので。
物語の脈がしっかりと提示されているのではなく、
ひたすらに伏線が張り巡らされ読者はその伏線を
整理しながら物語を追わざるを得ないと言う。
初出がSMを主題としたアンソロジーであるので
そう言う描写が主であるのは仕方ないのですが。

併録作は刺青に籠められた魂とそれに魅せられた…

2
二次創作

北高男子の密談 禁則事項編(アンソロジー著者等複数) コミック

まだまだいけそう

北高男子アンソロジーもいよいよ10冊目。
今回も描き下ろし率が高く(既存作は3篇のみ)
いい加減ネタ切れなのだろうかとも思えたの
ですが、新たな展開を開拓する余裕は恐らく
皆様ある様です。

ネタ展開としてはオーソドックスなものが
多いのではないかと思われます。

0
非BL作品

英国少年 寄宿舎でつかまえろ! コミック

高橋ミサ 

近似値故に

設定は限りなくBLに近いものでありながら
寸止めと言う感じでかなり接近している親愛
友誼の情を描いた作品となっています。
BLならここで暴走するだろうという場面を
見事に理詰めで展開しているのですね。
しかもその方が下手にBLを名乗る作品以上に
悩ましい余韻が残ると言う。

カバー下の楽屋落ちネタは、本編の真っ当さを
良い感じでフォローしております。

0

春恋プラス コミック

ヒノモト円時 

好きなんですが…

表題作の筋書は評者の個人的な好みには
合致しているのですが言葉足らずだなと言う
読後感があります。
展開自体に恐らく無理はないのです。
ただ、場面転換に際し読者の想像にお任せな
部分が若干多いかなと。
そう言う部分は旧筆名(日の本也)時代から
全く変わっていないのだろうなと感じます。
その一点で離れる読者さんも多そうですけどね。

同時収録作はリーマン&教師(同級生)の
恋愛…

0
非BL作品

カレンダーボーイ(アンソロジー著者等複数) コミック

ミキマキ  進藤ウニ  守里ゆうじ 

ぶれが無いから、面白い

擬人化ブームですよねー、と話している内に
ネタが生まれ熱い語りが生まれサークルを
結成して同人誌を作った、と言うまでなら割に
良くある話。
その同人誌に着目して商業書籍化まで力技で
持っていった版元の新書館様、貴方方は
何と言う事を仕出かしたんですか。良いから
もっと遣って下さいお願いします。

と、褒めている評者も読み始めるまでは正直
少し退いておりました。
柳の下に泥鰌が…

2
非BL作品

ファーストフード擬人化アンソロジー すまいる0円! (アンソロジー著者他複数) コミック

折り目正しく

先ず褒めたい点は複数作家さん参加のアンソロジーで
ありながら基本設定の統一がきちんと周知されている事
です。
ですから作家さんの持ち味調理法それぞれを安心して
味わう事が出来ます。
皆さん拠り所があるからこそ大いに遊んでおられます。
全部のネタをフォロー出来る人がどれだけいるんですかと
傍から心配になる程に。

基本的な物語の味わいは鉄道擬人化に酷似していると
ご想像戴ければほ…

2

僕達の満州 コミック

たわし 

感情の深み

終戦前後と言う極限状態の中で邂逅した
満州で生まれた日本人の少年と日本で生を
受けたロシアの少年。
喪失感を埋め合わせる為に手を繋いだ二人は
とりあえず活きる為に逃亡し、そして…。

作者さんはニコニコ動画では『首の人』と通称される
腐男子さんで筋肉描写を得意とする方です。
その方が敢えて肉弾戦を封じ、心の繋がりを
淡々と描く事に挑んだのが今作です。
言葉を過剰に盛り込むのでは…

1

地球発、愛を叫べ コミック

桑原祐子 

良いじゃないの幸せならば

表題作は、
『私の描きたいものを これでもかっ というくらい、
つめこめるだけ つめこんだ』
と言う作者さんの言葉通りの作品です。
でもそこで凄いのは自己陶酔に陥る作品に仕上がった
のではなく、きちんとラブコメと言う着地点に向かって
収斂されている事ですね。
表題作の30年後、主人公達の間に生まれた子供は
空から両親に会いに来ます。
その道中を少し描いたのが併録作の『地球着、1週…

2
非BL作品

政治萌え!~国会ゆるゆる観察日記~ コミック

雄山スズコ 

丁度良い機会ですので(笑)

2006年に刊行されたナマモノ同人誌再録本で
ございます。
BLと銘打たれてはいないのですが、BLと言う
空気があると言う前提で読み解くとかなり馴染み
易い一冊ですね。
日本国内だけでは物足りないと言う方にも
この一冊はきちんと対応して居ます。
隣国一欧米諸国ネタもさらりとございますので、
今と言う機会に再読して新たな萌えを発見する
のもよろしいかと。

さしあたっては巻末掲…

1

春の雨に濡れてゆけ コミック

日の出ハイム 

緩やかに恋をして

『●▲年越しの恋愛』と言うフレーズが物語の
演出上用いられる事がありますが、評者が
観た範囲の限りそれらの場合離れていた
●▲年間の事がまるっと無視されている感じ。
単なる空白期間なんでしょとツッコミを入れたく
なる事もあります。
でもこの二人の場合は違ったのですね。
初めて感じたときめきを離れていた時間を
遣って恋の寸前にまで熟成させ、大人に
なってからほんの少し暴走する。

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