葡萄瓜さんのレビュー一覧

辛口ろまんす コミック

なると真樹 

どっと払い

先ずこの本の粗筋を見て疑問符を浮かべられた方に。
この本はダリアコミックスから先行して刊行された
『新宿ろまんす』(全2巻)の続編であり、物語の展開から
考えるなら番外編と位置付けるべき巻であります。
ですから作品世界を満喫しようと思われるのなら
『新宿ろまんす』も併せて読まれた方が良いでしょう。
この本だけでもかなり楽しめますが、脇にいる人間関係とか
そう言う辺でつまづく可能性があ…

1
二次創作

真田和史 同人作家コレクション35 コミック

真田和史 

2006年時点

後書きでは、何故この本がほぼ100%『D.Gray-man』
二次創作再録になったのかと言う事情が豪快に語られ
ます。
昔の原稿をシュレッダーで粉砕なさったってそんな
豪快な…。

で。
紡ぎ出された作品はそんな豪快さとは全く縁の無い、
心の間合いをゆっくり測る様な繊細なもの。
アレンが最強鬼畜攻様に設定されて居たりしますが、
それもまた味わいの一つでしょう。
噛めば噛むほど…

1

覚醒志願者 コミック

黒川あづさ 

覚醒=依存

受が力関係の逆転の中に見出したものは
なんだったのか。

今まで肩肘張って言い訳を重ねつつ何かに
しがみ付いていたのが、力強くなった攻に
常識を崩され絡め取られ、世間にしがみつく
所が無くなったので攻の想いの中に墜ちて行く。

疲れを癒す為の緊急措置だと言う言い訳も
出来るでしょう。
実際、受は攻を受け入れる際に言い訳を用意
してますし。
受は結局、自分にとって都合の良い居…

2

架空の日々 コミック

日の本也 

定義への挑戦

初期のボーイズラブの多くは、一方的な想いを
押し付ける所から物語が始まっていました。
この一冊に登場する人物達の織り成す物語も
殆どそう言う所に端を発しています。
ただ違うのはその想いの処理方法です。
押し付けられる想いの中だけで満足するのでは
なく、そこから更に一歩進んでゆく。
実はそこからがこの作者さんの腕の魅せ所で
ありまして。

表題作は1999年から2005年に掛けて…

1

月刺 コミック

DUO BRAND. 

癒しの形

攻はかつて人としての名を与えられずに育った暗殺者。
受は或る刀に魅入られてしまった刀鍛冶に飼われている
剣士。
何の接点もなく出会った様に見える二人ですが、心の奥に
惹かれあうものがあって出会ったのでしょう。
(実は巧妙に隠された因縁も二人を結びつける一助となって
いるのですが、それは本編を読み解いてから納得して戴きたく)。

修羅の道に生きざるを得なかった者同士が人として生き直す…

3

恋の種 コミック

いくしまみつぐ 

したばたじたばた(以下復唱801回)

いくしまさんの作品を読む、と言う時点で
既に判っていた筈なのです。
絶対お預けを喰らうなんて事は。

で、案の定お預けを喰らっている訳ですが
この幸せな読後感をどう言う風に表現すれば
良いんでしょう。
キス以上に進まない関係を傍で見ながら
やきもきしている自分に苦笑しつつ、
良いからもっと焦らしなさいと焚付けたくも
なっているのですから弱ったものです。

0
非BL作品

コヅミトキ コミック

天野真歩 

偏み解きとて人

有能な霊能者が大車輪の活躍をするファンタジー…
を期待された方に非常に残念なお報せです。
本編の主人公は有能ではありますが表紙ほど格好
良い男ではありません。恐らく表紙の様な格好良さを
維持できるのは一日の内30分程度ではないかと推測
されてしまう程の面倒臭がりでヘタレです。
それでもこいつが主人公を張れるのは、ひとえに
その内に秘めた誠実さ故なのですね。
だから裏表紙で並んで立っ…

0

ソウル・キッス コミック

ホームラン・拳 

ほんの少し、悪い後味

受けのアルの同輩の存在が容認出来なかったが為に
敬遠していた作品です。
その同輩・イーの存在が物語の大きな鍵になっている
事は理解出来たのですが、彼の行動原理が容認出来
なかったのです。
作者さんの愛は彼に注がれているそうなのですが、
それならばもう少し彼の行動に対して良い〆を与えて
欲しかった、と読者として感じます。

アルと朔太郎の結ばれたきっかけはかなり残酷です。
それも…

1

RISKY CRIME コミック

すがはら竜 

重軽折衷

エロを中軸にした展開であるかの様に見せかけて、
実は手強い主題を持った物語です。
攻めは受けの為に命を差し出す覚悟で全ての采配を
とろうとし、対する受けは攻めへの想いを強くして
行きつつ自分達を縛る運命に抗おうとする。
耽美なら恐らくありがちな主題で、重く描かれるのが
定番の展開になるのでしょう。
それをエロ要素強めのショタがかったBLで展開し、
程よい風味に仕上げているのですから…

1

愛なんて食えるかよ コミック

楽田トリノ 

羊頭狗肉、ではありません。

表紙を見てから本編を読んでついでにカバー下を見て
「絵柄が違う!騙された!」とお怒りの方へ。
いえいえ、この表紙で正しいのです。
この表紙には物語に隠された腹芸の黒さが凝縮されて
いるのですから。
ついでに申し上げますと出版社から提示された粗筋も
この表紙も表題作のカップルに関するものではありません。
同時収録作『ねじれた音符の奏で方』のものです。
で、その作品の攻めは表題作の攻め…

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