葡萄瓜さんのレビュー一覧

愛を責めないで コミック

七瀬かい 

誘う、雄

表題作の受は確かに女装が似合うのですが、
かと言って雄の部分を捨てている訳ではありません。
攻の可愛い部分に惹かれて付き合いを始めて
いるのですから。
他作品の受も雄の部分を持った上で乱れている
感じですね。中には別の感情から転じて乱れている
受もいますが。

『俺のテディベア』はヒカリコーポレーションより
刊行された同タイトル単行本よりの再録。

2

恋のほだされ方程式 コミック

いさか十五郎 

言い訳の効用

言い訳が随所に鏤められ、言い訳をしっかり効果的に
用いて泥沼やあまあまを醸し出している一冊です。
表題作の人達もいい加減砂糖吐きな状態にまで達して
いる訳ですが、同時収録作「ラブ×コス」の受のアズマさん
辺りなんて何処まで美味しいキャラクターですかと。
芯からのおたくが愛された事をキッカケに自己努力で
外観改造に走り成功して更に愛され易くなっているという。

この本に収録されている…

0

楕円少年 コミック

深井結己 

明け透けオスの乙女心

多分この一冊は、現在の深井さんの作品の方向性を
きちんと決めたものであるかと評者は愚考します。
雄臭さも女々しさも、そして笑いもきちんと一冊に収まって
おりますね。
今にして思えば体躯や体毛描写に於いても先駆的で
あったのやも知れません。

それにしてもタイトルのつけ方が本当に秀逸な事で…。

2

月は闇夜に隠るが如く コミック

中村春菊 

語られないもの

勘案の末、評者は初期設定で敢えて受攻分類を
外しました。
そう言う枠組みに填めて割り切れる様な仲ではない、
と判断しましたので。

過去を割り切ろうとする様に暗殺を請け負う信乃。
信乃の過去を理解しつつ暗殺を依頼し、時には
とぼけつつ時には静かに寄り添う半十郎。
そして、信乃の心の中にある美しさに惹かれて
しまったテツ。
語られているのは彼等の物語のごく一部にしか
過ぎません…

4

天然男子が落ちる罠 コミック

タカヒサ享 

縛られ過ぎ

全巻を通じ「天然男子」と言うキーワードに
かなり縛られ過ぎな感があります。

純情を描く試みをしている姿勢は良いと思うの
ですが、純情を演出する為の流れに不自然さが
見えると却って養殖臭さが目立ってしまって
どうも気分が乗り切れません。

果たして作者さんは収録作を描く際、きちんと
愛着を注ぐ事が出来ていたのでしょうか?
評者には「描かされた感」の方が余程強かった
様に感じら…

1
非BL作品

ヤナセさんちの兄弟 コミック

三国ハヂメ 

お約束の空気

TL及びGLの世界で色々展開されていた方が
BLをどう料理されたか。それもよりによっての
レーベルで。

まあ、お約束と言うものを漂わせる事には成功
していると思います。
ただ小ネタの処理が安直な部分が若干多いかな
と言う物足りなさも。

とりあえず空気が欲しいという方には程好いかと
愚考します。

0
非BL作品

異界・花草紙 コミック

高野優美 

アンバランス

物語の世界観と展開は骨太なんですが、キャラクターの
外見でかなり損をしている惜しい例かと愚考します。
メインの千代彦が中学生と言う設定ならむしろ絵柄も
活かせたと思うのですが。

ほのぼのとした未分化の恋愛らしき感情が此処彼処に
垣間見え、美味しい作品である事には違いありません。
後は絵柄の好みの問題でしょう。

0
非BL作品

RHプラス コミック

諏訪絢子 

寄り添う彼等

物語の主な軸になる誠は16歳の吸血鬼。生い立ちは
断片的にしか語られませんが幼少時からその血の所為で
血縁からも不当な扱いを受けてきたのだと判ります。
その誠を迎え入れるのはあげは・政和・きよいの三人の
吸血鬼と彼等がひっそりと暮らす家。そして展開される
不思議な家族の日々。
それなりに波乱もあるけれど、それでも互いが居るから
穏やかになる日々。
そう言う癒しの日々を描く物語です。…

0

なめんなヨ! コミック

三軒屋チカ 

絵柄の損得

表題作シリーズ+1作は松文館刊行の電子雑誌が初出、
後はAz Passion(イーストプレス)初出が2作と同人誌再録
及びキティ・ボーイズ(オークラ出版)初出が各1作。
表題作シリーズに一篇描き下ろしありと言う内容です。
惜しむらくは「純一REAL」(光彩書房)初出の3作が収録されて
いない点でしょうか。初出一覧を見る限りでは2004年以前の
作品には触れられておりませんし。

物…

1

サミア 小説

須和雪里  門地かおり 

しみじみと、JUNE

前編通して読了した後深い息を吐きました。
この混沌こそがあの当時のJUNEだったんだなぁ、と。
それでいて古びた感じを受けないと言うのは、
今だ文章にそれだけの力があると言う事なのでしょう。

世紀が変わってから書かれた筈の『ミルク』でさえも
またJUNEである事に軽く驚き、そして深く安堵しました。
ボーイズラブの進化の過程でこういう世界も展開して
いたのだよ、と言う事の証左として…

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