Mさんのレビュー一覧

優しい報酬 小説

名倉和希  えのもと椿 

大人の包容力

 自分の目の前で死んで行った、風景画家の義父が唯一残した人物がを取り戻すために、欲深な画商を追っていた裕は危ないところを精悍なスーツ姿の男・本郷に助けられる。
 捕まって変な薬を飲まされていた裕は、熱くなる身体を抑えきれなくて、本郷にしてもらう。
 翌日、慌てた裕が忘れた定期をわざわざ届けに来てくれた本郷は、自身の職業を「探偵」だと名乗った。
 そして、裕がどうしてそんな危ない目に遭ってしま…

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好きと言えなくて 小説

小川いら  北畠あけ乃 

素直で真っ直ぐ。

 大学二年の春、佐久間智春はバスケ部の勧誘をしていると高校の級友・大友寿志に再会する。
 当時親しかった二人は、智春が大友が「ゲイ」であることを不用意にクラスメイトにバラしてしまったことから、気まずい別れ方をしていた。
 そのまま転校して行った大友との友人関係を、バスケを通して修復したいと懸命にアプローチする智春に、最初は冷たかった大友も次第に打ち解けていく。だが、二人で過ごす次巻に心地よさを…

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炎砂と暁の王子 小説

上原ありあ  成田優季 

ちょっとしんどいかなー?

 喫茶店で占い師として働く鷺沼悠真は、サファイと名乗るアラブ風の衣裳をまとった美貌の男に声をかけられる。サファイは、中東の専制君主の国――ムクタディル王国の王位継承者で、未来を視通す力を持つラスールの末裔である悠真を探しに来たのだと言う。
 覚えのない悠真は必死に抵抗するが、離れて暮らす父親の身の安全と引き換えに、半ば強引に連れ去られてしまう。
 そして、神の幸いをその身に宿すラスールは、聖娼…

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その腕に縛られて 小説

黒崎あつし  樹要 

望の反逆!

 美形で気が強い望の恋人は、大企業の御曹司で、パーフェクトなカリスマ・竜大。
 NYに同棲中の仲とはいえ、望のために将来継ぐはずだった会社の権利も捨て、望と過ごす時間を確保するために仕事の量も最小限に絞ってしまう竜大のあまりに過剰な愛情に、望はこのままでいいのか、という疑問を抱き、竜大に内緒でこっそりひとり日本へ帰る。
 その足で、弟である恵の元に姿を見せると、それっきりふっつり消息を絶ってし…

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華道家は蜜を欲しがる 小説

松岡裕太  樹要 

えちがこい!?

 父親がリストラされ、高校を辞めない為に学費を稼がないといけなくなった純平は、街を歩いていたところを美貌の華道家・伊織のアシスタントとして働かないか、と持ちかけられる。
 日給二万円という破格の報酬に目が眩んだ純平はその話に乗る事にする。
 そして、伊織のところで働く事になった純平だったが家に連れていかれるといきなり「とりあえず、下だけ脱いで擦ってみろ」と自慰をするように強要される。
 どう…

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その腕で惑わせて 小説

黒崎あつし  樹要 

恵の方が大人……?

 大学に入ったばかりの恵の恋人は、人気恋愛小説家・佐原隼人。
 同居生活は甘く幸せだが、執筆に夢中になると佐原が上の空になってしまう癖は健在。
 現在は、長編歴史小説を執筆中で、放っておかれてばっかりの恵は少しばかり寂しい想いをしていた。
 けれど、そんな佐原を理解している恵は、執筆中の佐原を大人しく待ち、佐原のタイミングで話しかけるようにしていた。
 そんな時、佐原への誕生日プレゼントを…

1

甘い口づけ 小説

妃川螢  実相寺紫子 

突然の……?

 前会長で幼馴染みでもある史世の頼みで、生徒会長に立候補し、当選してしまった篁蘭生。
 実は蘭生は、影のアイドル、とも言われ、学園内でも人気があるのだが蘭生自身にその自覚はまったくない。
 蘭生は、その人気と自身の能力で順調に生徒会長としての仕事をこなしていた。
 けれど、そんな蘭生にいつもつっかかってくる人物がいた。
 それは運動部長の安曇野紘輝だった。
 蘭生以外には唯一の二年生の役…

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シャルル&ハルキシリーズ バースディ・パニック! 小説

藤原万璃子  鳳麗華 

気付いてないけど、ラブの大盤振る舞い!

 今回も、閑話休題的なお話。
 本編そっちのけで、まずは「ブラックドッグ・ララバイ」というまずはアカデミーに最年少で入学した少年の話。
 その少年に「シャルルに会いたい」と言われ、シャルルをおびき寄せる為にハルキが囚われの人になる話。
 まぁ、ハルキとしてはシャルルが迎えに来てくれるなんて思ってなかったんですが……。
 ちゃんと、シャルルが迎えに来た挙句。
 普通、シャルルだけだったら断…

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ウソから出た恋人 小説

水島忍  南かずか 

初々しい二人!

 カワユい小動物系で、クラスのアイドル的存在の成実と、モテるけれど成実に必死な上条の話。

 かわゆい小動物系の成実は、自身も転校生で不安になった過去があり、同じく転校生でやってきた的場の世話をついつい焼いてしまう。
 そんな成実に対して、上条は「あんまり的場と仲良くするな」と嫉妬めいた感情を向けて来る。

 そして突然、「モテ過ぎて困るから、恋人のフリをしてほしい」と成実は上条に頼まれ…

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シャルル&ハルキシリーズ 上海小夜曲 小説

藤原万璃子  鳳麗華 

時間軸に混乱。

 前作、ブルードラゴンで「上海での再会ってなぁに?」って疑問をまき散らした話がこちらに入っていました。
 おかしいなー……って思ってたんですよね。
 結構記憶力いい方なので、忘れてるってことはあんまりないはずなのにちっとも思い出せなくて。
 どうやら、雑誌に掲載したやつを文庫に落としてなかったみたいです。

 作者さんの後書きには「雑誌もよろしくお願いします」って書いてあるけれども、雑誌…

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