丸木戸マキ先生インタビュー

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丸木戸マキ先生インタビュー 過去編は攻めが別! 官能小説編集者×同級生の純文作家!! コミックス『インディゴの気分』

2017/08/25 12:00

人気前作『ポルノグラファー』の大学生×作家番外編も収録


官能小説の編集者・城戸は、同級生だった純文作家の木島と再会。創作に行き詰まり困窮している木島に城戸はポルノを依頼し――。丸木戸マキ先生の新刊コミックス『インディゴの気分』が8月25日発売! 人気作『ポルノグラファー』から遡ること十数年前を描く過去編です!! ポルノ作家の大家・蒲生田に「あること」を命じられた二人は!? それでは、「801 AUTHORS 108」第1374回、丸木戸マキ先生どうぞ!

Q. 作品紹介をお願いします!
昨年出させて頂いた『ポルノグラファー』の過去編であり完結編です。前作に登場する木島という作家と、彼と因縁のありそうな担当編集者の城戸が昔どういう出会い方をして、どんな風に関係が変化していったのか…というお話です。前作で木島は久住という大学生といい感じになりますし城戸は妻子持ちという設定だったので、本作は「メインの受けと攻めが生涯をともにするようなパートナーにはならない!」ということが最初から決まっているBLなのですが、前作の関係性を壊さず、でも本作も決して後味は悪くない感じに仕上げたつもりです…!
それと、同時収録として前作の二人のその後を描いたお話も入っています。(昨年出した同人誌の内容+描きおろしです)

Q. 前作『ポルノグラファー』は純情大学生×思わせぶり官能小説家のお話でしたが、今回メインとなるキャラクターや関係性は?
前作の受けの作家がまだ官能小説を書いていない頃の話で、金なし仕事なし友達なしの崖っぷち状態です。攻めは前作に出てきた担当編集者で、大学の同期だったのですが偶然の再会をきっかけに仕事を持ちかけ担当になります。攻めは学生時代から受けに対して一方的に嫉妬したり憧れたりと強い執着心があって、受けも攻めと距離が近づくにつれ人生が大きく変わっていく…という関係です。


Q. 今作『インディゴの気分』は前作の過去編にあたるお話とのことですが、描くに至るきっかけなどはありましたか?
ちょっとあやふやですが『ポルノグラファー』連載時から、城戸のスピンオフをやりませんかというお話が出ていたような気がします。前作では当て馬とも言えない微妙なポジションだったので、私もこの人の内面についてもっと描いてみたいという思いがありました。当初は城戸に新しい受けキャラをあてがうという案もありましたが、既婚者という設定なので、いっそ最終的にくっつきはしないけど木島との過去を深堀りしたほうがおもしろいかなということでこういう過去編になりました。私はBLっていうのは男Aと男Bの愛を成就させる物語だと思っていたので、どうきれいに収めるか、なかなか難しかったですが葛藤のしがいはあったと思います。


Q. 今作で、特に描きたかったことや、物語の中心となるテーマは?
過去編なので、時間の経過に伴う変化は描きたいと思っていました。多分前作とだいぶ印象が違うのは木島で、彼は前作だと何を考えているのかわからないひょうひょうとした嘘つきおじさんなのですが、本作はまだ若い頃というのもあってとても感情的で、嘘つきというよりむしろ正直すぎて他人とうまくやれない感じなのが自分でも描いてて面白かったです。これがあれになるのかぁと思いやってもらえると嬉しいなと思います。


過去編ということで結末が大体決まっているので、描きたいテーマがあって描いたというよりストーリー上こうなったという側面が強く、そのせいか物語の中心テーマを一言でいうのが本作は結構難しいんですよね…。担当さんもいろんな要素があるので一言で表現しづらいねと言っていて確かに…。ざっくり言うと人生っていろいろあって味わい深いよねってことなんでしょうか……ざっくりしすぎですね!

Q. 一番思い入れの強いシーンを教えてください!
最終話ラストの一連の場面かなと思います。連載前にざっと最後まで考えたときにこのラストシーンのイメージがあったのですが、それをまぁまぁちゃんと再現できたのでよかったなーと描き終えたときほっとしました。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください!
前作と受けは同じで攻めが違うというのが本作なのですが、いざ描いてみるとなかなか気持ちの切り替えが難しいところがあって、自分が思っていたより前作の久住と木島という組み合わせに思い入れがあったのかもしれません…。ただこういう微妙な、不完全燃焼な想いをBLで描くことができたのはすごく貴重な挑戦だったなと思いますし、楽しんでいたところです。スピンオフ作じゃなくて単独ではこういう話は描かなかっただろうなぁと思います。



Q. 木島は小説に自分の体験を入れることもありましたが、今作・前作を描くにあたって先生ご自身の体験やモデルとなったものなどはありますか?
木島や城戸のモデルはいますね…今まで出会ったキャラが濃い人たちのイメージがいくつかまざっています。そして当たり前かもしれませんが木島にも城戸にも、自分もこういうところあるなと思う部分があります。
あとエピソードに出てくる持ち家は給湯器が壊れると買わないといけなくて困るっていうのも恥ずかしながら実体験です…しばらく冷たい風呂に入ってたのも……。

Q. 木島と城戸の関係のような「ほろ苦い思い出話」があれば教えてください!
ほろ苦いと言えるような美しい思い出は特にありませんが…、たとえば高校生のときにお世話になった予備校の先生がいるのですが(実は木島のモデルの一人でもあります)、恋愛感情でもなくシンプルにものすごく憧れの存在というか、その先生の授業を受けたことで世界が全く違って見えるような強烈なインパクトがあったんです。若いですね…。その先生に認めてもらいたくて先生の好きなものを見たり読んだり必死だったんですけど、卒業後も何度かお会いしに行くことはありましたが、ただの卒業生なのでご迷惑かなとなんとなく疎遠に…。同じくその先生のおっかけだった男性の友人が書生のようにいろんなところに連れ回してもらっているのを見て、同性はいいなぁとすごくうらやましかったことを覚えています。


Q. 突然ですが、丸木戸先生がお好きな小説は?
たくさんあるので難しいですが、ここで挙げるとすると…田辺聖子さんの乃里子三部作と呼ばれる『言い寄る』『私的生活』『苺をつぶしながら』は大好きで、私は生粋の腐女子なので普段あまり男女の恋愛ものって手に取らないのですが、こちらは何回も読み返しています。一人の女性の恋愛・結婚・離婚後の話なのですが、恋愛の機微の面白さ、人生の苦み旨みが独特の関西弁の文体で鋭く軽妙に描かれていて、70年代に書かれたと思えない、いつ読んでもとても瑞々しい作品です。どう自分らしく生きていくか、私にとってひとつの理想の形があるというか、お守りのような本です。おすすめです。

Q. 作家として、丸木戸先生が実践していること、なにか心がけていることをうかがえますか?
記憶力を過信しないことでしょうか。ちょっとしたアイデアや思いつきも必ずスマホなどでメモを取るようにしています。絶対すぐ忘れるので…。

Q. 前作から今作で、ご自身で進化したと思われる部分を教えてください!
前作よりエロシーンにちゃんと尺をとれたことかなぁと…。それでも難しいのでいまだに自信はないのですが…。あと途中から大きい液タブに変えたりペンの設定を変えたので少し描線が丁寧になっている? かも…? まだまだ精進しますすいません…!

Q. 最近、なにか感動したことはありますか?
今年の初めに両親にやっと会社を辞めて漫画を描いていることを言えたことですかね……。思ったよりあっさりがんばれよって感じに受け止められて意外でしたが、帰省中に必ず見ていた悪夢を見なくなったので本当によかったと思います…。

Q. 今、何かハマっていることは?
ハロプロにいまさらハマっています。女子アイドルって今までほんとに全然興味なかったんですが、曲やパフォーマンスもすばらしいし、アイドルが見せてくれる成長や人間ドラマに惹かれています。みんな知ってるモー娘。も、ほかのグループも、いい曲がたくさんあるのでぜひみんな聴いてほしい…!(最推しグループはアンジュルムです) YouTubeで公式チャンネルがPVなどをアップしているのでその辺からぜひ気軽に……。

Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
今回で3冊目の単行本になりまして、2冊目から1年以上ぶりの刊行なのでやはりドキドキしております。BLのセオリー的にはちょっと変わった作品だと思うので、どういう風に受け止められるんだろうと少し不安もありますが、前作の反省点などもいろいろ生かせているかと思うので、多くの方に楽しんでいただけたらいいなあと思います。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
「インディゴの気分」っていうのはブルーよりさらに深い憂鬱な気分という意味なのですが、暗い話にしたつもりは全然なくて、ほろ苦いけど二人にとって一番納得の結末を描いたつもりです…。ちょっとでも何か心に残る作品になっていたらうれしく思います! よろしくお願いします!!

onBLUE編集部 担当より
本作は、ポルノ小説の口述筆記で話題をよんだ『ポルノグラファ―』の過去編にして続編!
という立ち位置の一作になります。
(前作『ポルノグラファー』の詳細はこちらの特設サイトからチェックを!)
木島がまだ久住と出会う十数年前…。
まだ純文学を引きずっている若い木島は、城戸の前では『ポルノグラファー』の頃とはまた違った子供っぽい表情をたくさん見せます。
人間ドラマを描くのがお上手な丸木戸さんですが、今作ではさらに腕を上げ、圧巻のストーリーテリングとなっております!
特に、木島に官能小説がなんたるかを教えた師匠で官能小説家の大家・蒲生田との関係は、ぜひ読んでほしいところのひとつです。


BL的には、『ポルノグラファー』で当て馬登場した担当編集・城戸がお相手になりますが、ここの関係も一筋縄ではいかない、甘さと苦さと、ままならない思いの渦巻く大人な関係。
物語を読み終えたあと城戸に感じる切なさは、きっと忘れらないものになると思います!


過去編にして続編…という立ち位置も、きっと「なるほど」と思ってもらえると思いますので、『ポルノグラファー』とあわせてお楽しみ下さい!
『ポルノグラファー』のその後を描いた久住×木島の番外編も2本入りです♡
最後に、前回たくさんの反響をいただいた装丁ですが、『インディゴの気分』でもまた色々とこだわりの仕掛けがあります!!
ぜひ紙の単行本をお手に取ってもらえたら嬉しいです^^

コミックス『インディゴの気分

特典情報


お試し読み

早くもドラマCD化決定!
発売元:CROWNWORKS
キャスト
木島理生………新垣樽助
城戸士郎………松田健一郎
久住晴彦………古川 慎
蒲生田郁夫……石野竜三


(C)丸木戸マキ/祥伝社

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コメント1

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ポルノグラファーの続編?ということなのでとりあえず買います!!!^^たのしみ

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