あさじまルイ先生インタビュー

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あさじまルイ先生インタビュー持て余した熱を淫らに爆発させ… 性処理β×飼い主Ω!! 初コミックス『きみはもう噛めない』

2019/04/07 18:57

天涯孤独のβが出会ったのは、“番剥がし”で機能不全に陥ったΩ

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第1949回
あさじまルイ／リブレ／ビーボーイオメガバースコミックス
コミックス『きみはもう噛めない』4月10日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
イギリスの片田舎でその日暮らしを送るβの青年・リアムが出逢ったのは、Ωとしての機能が故障したオリヴァーだった。番に捨てられた影響でフェロモンが出ないにも関わらず、止まらない発情を一年も持て余しているという。リアムの新たな仕事とは、そんなオリヴァ―を抱くことで――… 抑圧されていたΩの性を爆発させ、淫らにねだり求めるオリヴァー。強気な態度とは裏腹に、弱い心をひた隠す彼にリアムはだんだんと惹かれてゆき――？

――作品紹介をお願いします
『きみはもう噛めない』は天涯孤独の労働青年β×番剥がしの憂き目にあったΩのお話です。舞台はイギリスなのですが、時代も1990年代に設定しています。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
攻めのリアムはβです。見た目にはあまり頓着しない性格で知り合いの女の子なんかには面と向かって「ダサい」とか言われるような男ですね。だけど人柄の良さや優しい言葉遣い、気遣いのできる性格なので意外とモテるんです。実は彼には少し変わった生い立ちがありまして、それはお話の中で明らかになります。
受けのオリヴァーはリアムの住むイギリスの片田舎で由緒正しいαの家系に長男として生まれながら、αの兄弟の中で唯一のΩです。両親を二人共亡くし天涯孤独の身でありながら、環境に恵まれてまっすぐ育った心身ともに健康な青年のリアムと、裕福な家庭に長男としての期待を一身に背負って生まれたものの、Ωという性別のせいで人生を大きく狂わせてしまったオリヴァー。その対比がポイントだと思っています。

――当て馬や重要な脇役は？
オリヴァーの弟で三男のオスカーですかね。目立ちませんし作中名前も出てきませんが、重要な役回りではあります。個人的には見た目も描きやすくてお気に入りですね。末っ子なのに実は兄弟の中で一番背が高かったりします。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
キャラクターの動機付けでしょうか…こう思ったからこう動く、こう感じたからこういう顔をする、というところ。
それに伴いその描写も丁寧にすること…具体的には表情とか手の動きとか…つまり雰囲気作りですね。あとは時代設定がブレないように気をつけました。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
苦労したのはイギリスの資料集めですかね… 本当は取材旅行とか行くべきなんでしょうけど都合がつかなくて… しかも1990年代のイギリスなんて想像もできなくて困りました。でもどうしても描きたかったんですよね…
当時イギリスで流行していた曲を聴いてみたり、その年代のイギリス映画を観てみたり、本屋さんで沢山資料を買い込んでみたり、ストリートビューでイギリスの住宅地を歩いてみたりしました(笑) 田舎の方は意外と日本に似てる風景があったりして不思議なノスタルジーを感じますね。素敵な国です。

――今作にまつわる裏話はありますか？
オリヴァーが暮らす「はなれ」は彼の祖父が建てたものなんですが、実はちょっとした秘密があるんです。それはコミックスのどこかに載ってます…(笑) ちなみにオリヴァーのミドルネーム「ウィリアム」は彼の祖父の名前です。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
肩が肉離れを起こしたことですね…
どんな激しい運動をしたんだと思うじゃないですか…髪をドライヤーで乾かしてただけなんですよ…
一生忘れません…運動不足の権化ですね…利き腕ではなかったのが唯一の救いです…

――今、何かハマっていることは？
ギリシャヨーグルト作りです。最近健康のことを考えて毎日ヨーグルトを食べているんですけど、とうとうヨーグルトメーカーを買ってしまいまして…
まずヨーグルトを作って、そのヨーグルトを水切りして作る濃厚なギリシャヨーグルト…本当に美味しいんです…！完熟したバナナとか入れると奇跡の味がします…

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
デビューのきっかけはわたしの作った同人誌が現在の担当さんの目に止まって執筆依頼を頂いたことですね。当時のわたしは商業誌の世界なんて全く考えもしていなかったし、まさか自分にそんなお声がかかるなんて思ってもいなかったので本当に驚きました…
その時の同人誌もちょうど私生活が多忙になってきたこともあって最後の同人誌にしようと思っていて、そう思っていた矢先に頂いたお話だったので、今となってはもしかしてそういうタイミングだったのかな…と思っています。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
楽しみと怖さの混ざったような不思議な気持ちです。自分の本がいつも見てる本屋さんの棚に並ぶなんて想像もできませんね！

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
わたしの拙いデビュー作『きみはもう噛めない』をどうぞよろしくお願い致します！あっコミックスはぜひカバー裏まで見てくださいね！

担当編集：リブレ Sさんより
『きみはもう噛めない』全腐女子に読んでもらいたい!! 一作です。
番に捨てられたΩってどうなるの――？惹かれた相手の首筋に、すでに他人の噛み痕があったら――？
“番剥がし”という新たな概念を引っさげて、どうしようもなく惹かれあってゆくβ×Ωを描いた作品です。
この作品が出来る前、あさじまルイ先生からあらすじを頂いた時、萌えすぎて面白すぎて衝撃を受けた思い出があります。先生の強みは、何より「ドラマティックな展開」「心に刺さるセリフ」「人間臭いキャラクター」が描ける事。それが存分に発揮された珠玉のデビュー作、『きみはもう噛めない』をどうぞ宜しくお願い致します!!