柄十はるか先生インタビュー

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柄十はるか先生インタビュー 攻めの溺愛ぶりが凄い♥ 気さくな男前騎士×希少な雪豹獣人 小説『六花の騎士と雪の豹 ~冬実る初恋~』

2020/10/25 17:00

片想いな関係に変化が…!? 騎士同士の主従&もふもふラブ!

 


BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2512回
柄十はるか/白松/二見書房/シャレード文庫
小説『六花の騎士と雪の豹 ~冬実る初恋~』10月26日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
十八年前のクリスマス、稀少な雪豹の獣人であり、愛玩用に密輸されかけた白野は、獣人専門家の五十嵐夫妻に引き取られる。夫妻のひとり息子・在臣は、ひどく傷つき名前すら忘れてしまった彼に『白野』と名づけ、優しく寄り添ってくれた。そして現在、在臣は六花の騎士団副団長、白野はその従者となった。自分の恋心を押し殺す白野は、在臣の役に立つことだけを願っている。そんなある日、一度も来ていなかった発情期が突然白野に訪れ…?

 

――作品紹介をお願いします
人間と獣人(けものびと)と呼ばれる人々が暮らす世界。とある国の騎士団に勤める義兄弟主従の物語です。
密輸されそうになっていたところを保護された雪豹の獣人白野(はくの)は、獣人研究家と獣人専門の医師夫妻のもとに引き取られます。その家の一人息子が在臣(ありおみ)。幼い頃から共に育ったふたりは、騎士団に入ってからも仲よく助け合って日々過ごしていました。ところが在臣が副団長に就任したことでその関係に、さらには白野の体に変化が生じ――!? という、けもみみ(もふもふ? )ものになります。


――主人公たちはどんな攻×受ですか?
攻の五十嵐在臣は明るくおおらかな男前。五つ年下の白野をとても大切にしています。上流階級の者が多い騎士団において珍しく中流の家の出で、庶民感覚の気さくなお兄さんという感じですが、天才肌の騎士としての一面やその胸に秘めた白野への想いや葛藤など、ただ朗らかなだけではない人です。
受の白野はとにかく在臣に尽くそうとする健気美人。つらい過去を背負いながらも、自分を迎え入れてくれた在臣や両親に恩返しをするべく日々懸命に努力をしてきた子です。小さく未熟な体がコンプレックスで、話すのがあまり得意ではありません。悩みや恋心も、そっとひとりしまいこんでしまうタイプです。年上の在臣の世話をあれこれと焼く姿はちょっと幼妻的でもあります。

――当て馬や重要な脇役は?
騎士団団長の理王(りおう)と、そのしもべである狼の獣人灯里(ともり)が重要な脇役となっています。在臣と白野のよき理解者であり親友です。ある方面では先輩として、上官もしくは同僚として、もちろん友として、ふたりを助け、時には立ちはだかります。四人がそれぞれ異なる信念を持ちつつも、深いところでは理解し尊重しあっている―― そんな男同士の友情を通して、また在臣と白野の関係を見つめていただけたらと思います。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
こだわりかどうかはわかりませんが、両片想いのすれ違いが大好物なので、そこは自然と気持ちが篭もりました。今回は攻と受両方の視点から交互に物語が進んでゆきます。種族の違う男同士、お互いの気持ちや立場を考え揺れ動くふたりの心情を、じれったく切なく――涙も笑いもありつつお伝えできたら嬉しいです。
あとは作品に触れてくださった方に「ここに行ってみたい」もしくは「そばでふたりを眺めていたいな」と愛着を抱いていただけるような世界やキャラにしたかった。のですが……! (次の質問へ続く)

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
実は最初ファンタジーの世界観に少し苦戦しまして……。自分が幼い頃から慣れ親しんだのが、エンジンがあって謎のメカがいて―― という近未来と魔法世界が混在しているようなファンタジーだったため、初稿の段階ではもっと現代的で、国名も「大昔に日本と呼ばれたところ」と明記していました。でもイメージをあまり限定せずクラシカルな雰囲気にしたほうがこのお話にはマッチするのでは…… と担当さまがアドバイスをくださり、今の形に落ち着きました。
書いていて楽しかったところは獣人の仕草、特に白野の耳や尾の表情でしょうか。顔にでないぶん、たくさん動いてもらっています。
あとは日常のさりげないシーンをはじめとする理王や灯里ほか騎士団の団員たちとのやりとり、ときおり在臣が白野への溺愛ぶりを炸裂させるところ、そして体を重ねる大事な場面…… 挙げたらきりがありませんね。いきづまった時は苦しくても、好きなものを書かせていただるというだけでなにもかもが楽しく感じられました。


――今作にまつわる裏話はありますか?
一度目のプロットでは士官学校が舞台の学園物でした。その名残もあり、理王と灯里に関しては出逢いから学生時代、そして今に至るまでの話をほぼ作った上で書いています。他の騎士団員もそれぞれおおまかにプロフィールや相関図のようなものがあります。ただその瞬間だけパッと出てくるのではなく、見えないところでずっと生きているキャラとして描きたくて…… などともっともらしいことを言ってみましたが、単に設定を考えるのが好きなだけかもしれません。作中の世界や獣人に関してもいろいろと成り立ちなど考えてはありますが、空飛ぶ絨毯級の大風呂敷ゆえ基本広げず引き出しにしまって、たまにひとりで虫干し(妄想)をする程度にとどめています。
ボツになったネタとしては白野の弟関連のエピソードでしょうか。本編と並行して進めるには量も内容も重くなるのでお蔵入りとなりました。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
正確には改稿作業以降の話になりますが、どうしてもコロナ禍の印象が強く残っています。はじめはそれなりに焦りや不安があり、手が止まりかけてしまいました。でもそのうち気分転換にと本をたくさん読んでゲームをして音楽を聞いて……、いかに自分がそういったものに助けられてきたのか改めて実感した気がします。今は不要不急のものかもしれないし、とてつもなくしんどい時は萌えさえ摂取する気が起きなくなったり吸収できなくなったりもするけれど、ふと振り返ってみると「君がそこにいてくれてよかったよ」と思える旧友のような―― それが自分にとってのBLやおたくごとなんだ、なんて……。いろんな意味で自分やそれを取り巻く環境と向き合った日々でした。

――今、何かハマっていることは?
動物の動画を見ることです。ステイホームをきっかけに世界中の動物園や水族館が動画をアップしたりライブカメラを設置してくださったお陰で、なかなか行けないような場所にある施設のさまざまな動物を観察できるようになりました。中でもハマっているのは生後十日くらいで保護されたラッコの赤ちゃんの育児ライブカメラと、ママ&三匹の子どもたちを見ることができるユキヒョウカムです。一日中眺めていても飽きません。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
嬉しくありがたい気持ちでいっぱいです。どんな媒体のお仕事でも常に同じ心持ちでおりますが、実は昨年デビューさせていただいた時からの夢というか…… 目標がふたつほどあり、そのひとつが「いつか紙の本をだしていただくこと」でした。なのでここまで導いてくださった担当さまと自分を拾い上げてくださったシャレード文庫さまには感謝しかありません。あとはとにかく、手にとってくださった方に少しでも楽しんでいただけますように、というのが一番の願いです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
はじめまして、柄十はるかと申します。ここまで目を通してくださってありがとうございました。いつも楽しみに拝見しているこのコーナーにお呼びいただき、大変恐縮かつ光栄です。自分、もしくは自分の作品について書く(話す)のは最も苦手とするところなので、いろいろお見苦しい点やヲタヲタしい文を並べてしまったかと思います申し訳ありません……!
ただ新刊のほうはたくさんの方のお力添えのお陰でとてもとても素敵な本に仕上げていただきました。まず白松先生のイラストが本当に素晴らしいんです! 挿絵を担当していただくと決まってからずっと先生の絵をイメージしつつ執筆したのですが、実際に頂戴したデザインやラフはそんな期待や想像を遥かに上回るほど美しく生き生きとしたもので……。言葉では表現しきれない部分まで補ってくださる大きな支えとなっています。
もちろん私自身、まだまだ未熟ながら精いっぱいの力と心をこめました。どうかお手元に置いていただけたら、そして一欠けらでもいいのでお気に召していただけるなにかがあれば幸いです。

担当編集より
ケモミミです。もふもふです。かっこいい騎士様とかわいい騎士様の主従ものです。すれ違いながらもお互いを想うふたりがせつなく、特に白野のけなげさは愛おしくてたまりません。発情期を迎え、在臣に迷惑をかけないように耐えようとする様が涙を誘います。そして、気持ちが通じていようがいまいが、白野への溺愛ぶりがブレない在臣にもぜひご注目ください。

 

小説『六花の騎士と雪の豹 ~冬実る初恋~

 

 

特典情報

 

ホーリンラブブックス:著者コメント入りイラストカード
コミコミスタジオ:書き下ろし小冊子

 

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(C)柄十はるか/白松/二見書房

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コメント4

投稿順|最新順

匿名1番さん(1/1)

柄十先生、新刊お待ちしてました~!
イラスト綺麗で可愛らしい~❤とても楽しみです♪

匿名2番さん(1/2)

どうしようもなく惹かれ、初めてBL小説をポチりしました。
届くのが楽しみです!

匿名3番さん(1/1)

柄十はるかさんって、元々別PN別ジャンルで書かれてた方なのでしょうか?
なんとなく文章からそんな印象を受けたので。。。
コバルトの電子オンリーで出た二冊も紙で出して欲しいです。

匿名2番さん(2/2)

最高でした…心臓を鷲掴みにされました。
出会わせて下さったこの場に感謝します、ありがとうございます。

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