英田サキ先生インタビュー

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英田サキ先生インタビュー 幽霊が見える作家と、古い洋館で暮らしたら? シリーズ完結! 小説『ヘブンノウズ 物語』

2014/12/28 18:31

ベストセラー作家とイラストレーターの、ゆっくり進む恋がついに…
英田サキ先生の人気シリーズ完結編、小説『ヘブンノウズ 物語』が12月27日発売! 母親を失い、弟を育てながらイラストレーターを目指していた千野旭は、その才能をベストセラー作家の渋澤征武に見出されます。渋澤はゲイで、幽霊が見えて、とってもミステリアス。旭は弟と一緒に、渋澤が暮らす古い洋館に移り住みますが……。シリーズを通じ、さまざまなエピソードとともに深まった渋澤と旭の恋がついに!? 今回のインタビューでは、シリーズの着想など、とっても興味深いお話がうかがえました。それでは「801 AUTHORS 108」第509回、英田サキ先生どうぞ!

Q. 新刊の紹介をお願いします!
『ヘブンノウズ』はシリーズ作品で、今回の『ヘブンノウズ 物語』は4冊目で最終巻になります。
主人公は母親を何者かに殺害され、幼い弟をひとりで育てている21歳の千野旭。作家でお金持ちの渋澤と出会い、イラストレーターとしての才能を見出され、兄弟で渋澤の家で暮らすことになります。謎めいた紳士、渋澤との出会いを経て、俯いて生きていた旭の人生が変わっていく……というのが大筋です。
主な舞台になるのは渋澤の住んでいる大きな洋館で、執事、料理人、女装の占い師、女好きの大学生など、住人も様々です。時には幽霊も出てきたりして、現代ものですがファンタジックな要素もあります。

お話ができた経緯は、シリーズのスタート前、担当さんと打ち合わせをしていて、「幽霊が出てくるお話なんかいいのでは?」と言われ、それが着想のきっかけだったように記憶しています。
その頃、ゆっくり進んでいく、焦れったい恋愛を書いてみたいと思っていたので、幽霊+焦れったい恋が合わさった感じでしょうか。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか?
攻の渋澤征武は34歳の売れっ子ミステリ作家で、曾祖父が建てた古い洋館に住んでいます。ハンサムで人当たりもよくてにこやかですが、腹が読めないタイプです。
受の千野旭は少し卑屈で素直じゃないところがあります。本人は根暗だと思っていますが、自分の気持ちには正直なタイプです。可愛い顔だけど結構気が強いタイプ。

Q. 当て馬や重要な脇役は?
一番の当て馬は渋澤の友人で、渋澤邸に居候している皆木薫というキャラです。外国人モデルのような外見をしていますが職業は女装の占い師で、時々、美女になって登場します。かなりごつい美女ですが(笑)。旭を優しく励ましつつ、隙あらば口説いています。
お気に入りの脇役は、渋澤家の執事の宇喜田さん。70代にして現役執事です。旭の弟のミツル(6歳)と仲がよく、ふたりの祖父と孫のような関係がすごく微笑ましいのです。

Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう?
このシリーズはゆっくり進んでいく、スローテンポな話にしたかったのです。特に恋愛面をゆっくり進めていきたかったのですが、おかげで書いていてすごく焦れました。ゆっくりまったりな作品が得意でないのを、あらためて実感したというか(笑)。
でもそのせいか、他の作品とは違った愛着を強く感じるお話になりました。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください!
渋澤には幽霊が見えるというのがひとつのポイントになっているのですが、幽霊が実在するとして、じゃあ幽霊になった人たちにはどういう感情があるんだろう? など、考えだすと余計に難しくなって困りました。
生きてる人間を書くことさえ難しいのに、幽霊の内面を書くなんてハードルが高すぎました……(笑)。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします!
この作品を書いていた頃(7月)に、作家生活10年目を迎えました。10年前に初めて本が出た時の感激を思い出しつつ、いろんな気持ちを抱きながら執筆していました。

Q. 今、何かハマっていることは?
海外ドラマをお風呂で見るのが好きで、以前は防水のDVDプレーヤーを浴室に持ち込んで見ていましたが、最近はタブレットで「Hulu」というドラマや映画が見放題の動画配信サービスを利用して見ています。
その日の気分でいろいろ選んで見られるのが楽しいです。

Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
前作の『ヘブンノウズ 赦罪』が出てからすごく間が空いてしまったので、読者の皆さまには本当に申し訳なく思っております。皆さまに楽しんでいただける内容であることを願うばかりです。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
『ヘブンノウズ 物語』はシリーズ作品なので、これだけ読んでもよくわからないと思います。ぜひ一冊目からお手にとっていただき、焦れったい恋の行方や、謎の解明など楽しんでください。
恋愛はもちろん、友情や家族愛も詰まっております。涙あり笑いありの『ヘブンノウズ』シリーズ、どうぞよろしくお願いいたします。
編集部からのコメント
『ヘブンノウズ』シリーズ完結編です。少しずつ弱い部分を持つキャラクターたちが、ときには傷ついたり怒ったりしながらも、互いを思い合って生きています。渋澤先生と旭の恋愛もとても素敵で、先生の独特な愛情表現は読んでいてとても楽しくなります。楽しみにお待ちくださっていた方も、まだ読んでいないという方にも、ぜひ読んでいただきたい作品です。

特典情報
英田先生描き下ろしのペーパー「渋澤征武はかく語りき」があります。
詳しくは大洋図書HP b's-garden

(c)英田サキ/奈良千春/大洋図書

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コメント1

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匿名1番さん(1/1)

とてもとても楽しみに待ってました。
今日届いたので、これから読みます(*´ω`*)
ああ、でも、これで終わっちゃうのさみしい!!

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