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表題作そのわけを

倉方和彦,32歳,デザイナー
渕上志紀,27歳,外資系デパート企画部

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「俺は誰も愛さない」そう言う倉方には、冷たい美貌と屈折した性格のどこかに、隠された秘密があるのかもしれない。大手デパートに勤める志紀にとって、倉方の第一印象は最悪だった。人を見下したような視線、そっけない口調、どれをとっても下請けのデザイナーとは思えない態度の男だった。しかしある時、酔った勢いで倉方に絡んでしまった志紀は、そのまま倉方に抱かれてしまう。「お前がしつこいから抱いた」その後志紀に倉方はそっけなく言い捨てたが、志紀には倉方があからさまに他人を拒否する理由が気になり始めていた。冷たくあしらわれても倉方への想いが止められないと自覚した頃、倉方に激しい憎悪を抱く青年が現れて…。
(出版社より)

作品情報

作品名
そのわけを
著者
榊花月 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
竹書房
レーベル
ラヴァーズ文庫
発売日
ISBN
9784812422441
1.5

(7)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(2)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
4
得点
5
評価数
7
平均
1.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

感情に流される二人

志紀(受)が主人公。仕事で知り合った不愛想な倉方(攻)が相手です。

評価がいまひとつなので読むのをためらっていたのですが、予想していたほど悪くなかったです。

抱かれると快楽に流れてしまう受と、怒りとか不機嫌とかセーブしきれない攻の話でした。
つい快楽にフラついてしまう受を、懐深い攻が温かく包み込むわけでなく。
傷ついて人を信じなくなった攻を、純真無垢な受が癒すわけでなく。
王道的カップルでないのが私にはかえって楽しめました。

倉方がちらりと笑顔を見せる度に、志紀に心を寄せていくのが感じられましたし、「俺のほうから惚れた男」という表現も良いなと思いました。私は仕事モノ好きなので、デザイナー倉方の仕事ぶりがちょこちょこ入るのも面白かったです。

ただ、最後のイラスト。志紀がバスローブ姿でないとか、花の種類が違うとか、倉方の手に包帯がないとか、明らかに文章とイラストの内容が違うのは惜しかったです。

受けが攻め以外の男に抱かれる(挿入あり)場面や、攻めが受けに暴力をふるう場面があるので、苦手な方はご注意ください。

0

読むのが苦痛・・・

まず、私は榊さんの好んで書かれるタイプのキャラクターは基本的に大キライです。とにかく徹底的に受け付けません。

こちらもまさにパターンどおりですが、失礼ながらそれを避けたとしても驚くほどつまらない作品でした。

とにかく、読みながらただひたすらに気分悪かったです。
もともと『俺様・傲慢・鬼畜』攻が大キライなのでその時点で何の期待もしていませんでしたが、それにしてもあまりにも酷過ぎる。
これのどこが『ラブストーリー』なんだろうとさえ感じました。

あとは、こちらはお仕事ものとまでは行かないんでしょうが(どうなんだろう?)、それにしたって仕事面があまりにもいい加減でうんざりしました。

まあ確かに私は『お仕事BL』は好みではないので、無駄に仕事描写入れられても困るんですが、こんなどうでもいいのもまた・・・適当に入れるくらいならバッサリ切れよ!と思ってしまいましたね。

イラスト買いですので、普段なら『イラスト目当てなんだからイラストだけでいいや・・・』と諦めの境地で評価上積み(大抵は『しゅみじゃない』→『中立』)するんですが、これは無理。何をどうしても無理です。『しゅみじゃない』しかないですね。

読まなきゃよかったどころか読みたくなかったとしか言えません。

私、今気付いたんですが、今までにラヴァーズ 文庫でいいと思った作品ひとつもないわ。

1

物足りない

ストーリーラインもキャラも好きなんですが、全体的にエピソードの掘り下げやら説得力やらに欠けてしまっている印象がありました。
表面をあぶっただけで、まったく煮込んでない感じ。
榊花月さんの「俺様攻めと優柔不断な受け」の組み合わせがいつも大好きだから、最初はかなり期待したんですけどねぇ…。
なんだろな、俺様攻めの過去の苦悩や、受けに愛情を感じはじめた理由がまったく伝わってこなかったのが一番の難点かな。
二回目のエッチのときに、受けから誘っていく場面はかなり好きだったんだけどなァ。

1

できればもっとじっくり、深く。

別に「好き」に理由は必要ないと思う。何か惹かれる。それで充分だが、この「そのわけを」は全体的に物足りない。登場人物が多い所為かもしれないが。

まず当て馬というか横恋慕&復讐を企んでいた志野原弟の存在が中途半端。倉方の暗い過去のひとつであるはずの志野原兄のが弟にも増して中途半端。どうして倉方が他人を信じられなくなったのか、その一旦を担っていて、過去の男でもあるはずなのに、最後のほうにとってつけたように倉方の口からあかされ、あっさりしすぎている。あれだけ頑なだったのに、もっとじっくりと書いて欲しかったエピのひとつだ。ここが深ければもっと志野原弟のエピが生きてきたような気もするし、倉方がキレたり、志紀が投げやりになったりするところももっと生きてきた気がする。

志紀が自分の思いをひた隠しにしていた相手とのエピももっと志紀の心に影を落として欲しかった。果たして倉方に惚れることによって志紀は救われたのだろうか。初っ端の落ち込み、荒れ具合から考えると変わり身が早すぎるんじゃないか、とも思える。

2

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