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表題作LOVE 30

佐野 須琴(さの すこっと)
大学3年生(経済学部)、健人父のコーヒーショップでバイト、20→21歳
矢部 健人
大学2年生

同時収録作品青春狂走曲。

佐野 須琴(さの すこっと)
大学3年生(経済学部),健人父のコーヒーショップでバイト
矢部 健人
大学2年生

同時収録作品その後の青春狂走曲。

佐野 須琴(さの すこっと)
個人デイトレーダー,健人の恋人
矢部 健人
社会人,出版社勤務,須琴の恋人

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

木原音瀬作家生活30周年記念――。
深く記憶と心に刻まれる木原音瀬の
幻の雑誌掲載作品「青春狂走曲。」をはじめ、
未書籍化の作品を厳選し収録した珠玉の作品集。
それぞれ各作品ごとに書き下ろし小説を収録、
全3巻構成の第3巻。
大人気豪華漫画家陣が、
卓越した文章力と確固たる作家性が生み出す
木原ワールドをイラストで描く。

作品情報

作品名
LOVE 30
著者
木原音瀬 
イラスト
紗久楽さわ  三日ミタ 
媒体
小説
出版社
リブレ
発売日
電子発売日
ISBN
9784799777565
4.5

(14)

(10)

萌々

(2)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
62
評価数
14
平均
4.5 / 5
神率
71.4%

レビュー投稿数8

”常識どこ行った?”な、話通じない系・社会不適合な超絶激重執愛彼氏、爆誕

木原先生の作家生活30周年記念3部作も、ついにラストの3巻です。

紗久楽さわ先生の表紙にも惹きつけられますが、
いいーー!!と思ったのが裏表紙。
健人(受)のなんとも言えない表情、本編を読んだ後だと
気持ちが分かりすぎて笑ってしまう〜(*´艸`)‪

大学生同士の2編のお話が収録されているこちら。

どちらも先生の作品の中で、かなり初期に書かれたものとのことです。
後から追いかけている駆け出しファンとしては、
貴重な作品を読むことができ嬉しい限り!
こうして出版してくださり、ありがとうございます…!

前2作同様、一つのお話+「その後」という構成で、
最初の1編が攻めがビックリするぐらいの非常識人なラブコメ、
後半の1編がじっとり湿った共依存関係のお話です。

個人的萌え度で言えば、前半の「青春狂走曲。」が好みドンピシャ、
3部作の中でも一番好き(「恋の片道切符」と並ぶ)!
読んでいる間、笑ったりちょっと切なくなったり、おおいに心揺さぶられました。

後半の「true love」は、粘度の高さと仄暗さから
自分にとってはそこまで大きな”萌え”には至りませんでしたが、
お好きな方にはかなり響くと思われます。共依存の黄昏系。

ということで、前半の感想多めになりますが…

◆『青春狂走曲。』
大学内でもその奇抜なファッションセンスと
突き抜けた奇人変人っぷりで有名な、佐野 須琴(さの スコット・攻)。

そんな彼が主人公・健人(受)の高校生の妹目当てに健人父のコーヒーショップでバイトすることに。

健人は異常な執着心を見せるスコットから可愛い妹を守るため奮闘するのですが、妹に完全に失恋したスコットはなぜか今度は健人を好きだと言い始めー

と続きます。

周囲を絶句させる壊滅的なファッションセンス、
バイト先での傲岸不遜な態度や自信過剰な言動、
妹を守ろうとする健人を敵視する姿勢ー

と、物語序盤は健人と共にスコットにイライラさせられまくり。笑
特にバイト時のダメっぷりには絶句…!
働いてる間、一体何杯分のコーヒー&カップをダメにし
何回お客さんを怒らせ、健人を呆れさせたんだろう。。

自分の「好き」を一方的に押し付けてきて
ストーカー一歩手前状態になってるところ等々、
好きになれそうな要素が一つもなくて笑いました。

…がーーーーー!!!

本当に木原先生のすごさを感じさせられたのが、その後。
スコットのターゲットが健人にスイッチし、いやいやでもでも無理でしょう…
と思っていた二人が見事(?)くっ付いてしまうまでの過程の描かれ方です。

ピアスバチバチで一見いかつめに見える健人ですが、実は情に厚く他者の感情に共感しやすい。

詩や文学を愛し自らもロマンチックな詩を詠むなど、感受性の強い人物なのですね。

そんな彼が、失恋して意気消沈するスコットの姿に過去の自分を重ねて同情する心の流れ。

あれ…?なんかなんだか、いつの間にか自分も健人サイドに立ちスコットに同情、執拗に追いかけ回されることが嫌じゃなくなってきてる…?

この「絆される過程」の描かれ方、あっぱれ!と思うほど鮮やかでした。

スコットのようないわゆる”社会不適合”と思える人格、一体どうやってどんな環境で生み出されたのか…
と思ってましたが、こちらも彼の母親が現れたことで納得。

夜中3時過ぎに、スコット自宅で3人でたこ焼きを食べるシュールな図に笑ったw

で!
そこからの急展開にも驚くとともに失礼ながら笑ってしまったーー!

腰の下、*が痛いなあ…と思いながら目覚めた健人が隣に眠る超絶美人に気付き、勘違いをし愛の告白、勘違いだと発覚し、その後…という流れが面白すぎて。

“しつこい”という言葉では表現しきれないほどしつこかったスコットが倒れ、音信不通になる場面があるのですが。

まさかの病名ーーーー!!

挿絵がないのが残念ですが、脳内で毛布にくるまり必死に顔を隠すスコットを想像して吹き出しましたw

もーーー、とてつもなく可愛く思えてきちゃうから困ります。

紆余曲折あって(ありすぎ!)くっついた彼らが、周りから見たらバレバレのイチャつきをする終盤の様子にも笑いましたw

幸福感増したのが、続く「その後」のお話。
社会人になり同棲している2人の様子を、
スコット視点で見ることができます。

セックス中よりも、その後のベッドでのイチャイチャタイムが好きー
なんていうスコットの甘い独白から始まり、
流れで健人の同人誌(詩集)販売を手伝うことになった彼の恋人推し!の売り方にまたまた笑わせてもらいましたw

設営が壊滅的にできないところ、あの懐かしのコーヒーショップバイトの時から変わってないのね(*´艸`)‪

自分の金銭感覚(等々)が完全に狂っていたこと、会社という組織には合わないということなどをきちんと自覚できたこと。

これが何より、あの頃とは大きく違う点!

安定した恋愛って、人を良い方向に変えるのね…となんだかしみじみ。

ラストの執着心溢れる激重すぎる愛の一言にじんとしてしまった私も、どうかしてるかもしれません笑

◆true love

こちらはさらっと軽めに…

「光一」という、攻めにとっては恋人、そして受けにとってはたった1人の「救い」であり「神」のような存在をなくした2人の行き着く先の、共依存が描かれた湿度の高い物語。

幸一(受)の幼少期の虐待経験、学内いじめ、康弘(攻)から幸一への執着心の育っていく様とその結末…

true loveと付けられたタイトルの意味、
愛とは…とじっと考え込んでしまう。
これぞ共依存。閉じられた二人の世界の湿度と粘度の高さに、じっとりと汗が滲んできます。

自分の好み…とは言えないながらも、
忘れられないインパクトと余韻の残る、
木原先生節炸裂の一作でした。


★アニメイト特典4Pリーフレット
書き下ろし小説2P、「青春狂走曲。」のその後。

健人妹の結婚式で、兄・健人以上に感激している(笑)スコットの様子が、司会者の視点で語られるコミカルなお話です☺︎

2

No Title

祝30周年記念、完結です。
こちらも濃ゆかった!序盤、スコットのインパクトが強すぎて、みどりちゃんも気の毒に思えたり、健人のスコットに対する嫌いっぷりもなかなかすごくてこれは恋愛に発展するの…ですか?と思ったりしたのですが。
途中から優しくされて惚れてしまったスコットの純粋な愛の言葉攻撃(態度)にいつの間にか絆されてしまう、もともと持ってるメルヘンチックな部分にもあっていたのでしょうね。らぶでした。
お兄ちゃんと友達になれそう発言も遠からずで、気が合いそうと思ったのかな、妹すごい!
パワフルで一気に読んでしまいました。
スコットの幼少の時の話は切なくて悲いです。
登場人物も魅力的で、特にレイカさんがお気に入りです。挿画も魅力増し増し素敵です。
後半の物語はじっとり切なくて、胸がぎゅっとなります。

1

木原先生らしさが詰まった作品

前2巻は1冊に3作品収録されていましたが、こちらは2作品で、1作品目が書籍化できそうなボリュームでした。
本当に、なぜコレを単行本化しなかったのでしょう。
度々先生の作品に出てくる頭のネジが何個か抜けてるヤバいポンコツ攻めが出てきました。他作品に比べるとヤバさは微笑ましいレベルです。全体の流れとしてはよくある展開ですが、スパダリ攻めの需要が高い市場でここまでポンコツで残念な攻めを送り出せる先生大好きです。
表紙は紗久楽さわ先生で、ちょんまげのイメージが強くて最初分かりませんでしたwカバー後ろに脇役まで描かれていて嬉しかったです。

2作品目はページ数は少ないのに濃い内容で、こちらも今まで本にならなかったのが不思議です。
最後まで光一が亡くなった原因が分からなかったのがちょっと心残りでした。事故だったのかな?

30周年記念本3冊購入特典のSSも読んできました。記念本集録の作品全てのSSが掲載されていて、小粋な設定が組み込まれていてとても良かったです。
更に木原先生がリブレ社で出版された他作品の過去の特典SSも掲載されていました。こちらまだ全て公開されていませんが、おそらく全11作品掲載されるようです。
記念本のSSは2027年4月16日まで観覧でき、他作品のSSは半年ほどしか観覧できないようなので早めに読まれることをおすすめします。

1

全部好き

全3冊ラストの第3弾。
「えっ?木原先生コメディ書くの?」と思いながら猪突読進。先生自身もコメディを意識してとの事でしたし。
私も収録2作目のtrue loveの、ぬかるみ重たい質感の物語が大好きなのですが、全て読み終えた後に根本的な深層は同じく木原節なのでは?と感じましたよ。
青春狂走曲。は、病み方向が陽なだけで考え方は重たく滑ってる、けど明るい前向きな狂気を感じます。陽でも狂気です。なので表に出てくる表現の仕方が陰か陽かなだけで深層心理は同じだなと。なので陰陽双方に戦慄しますww
狂気に絆されてこそLOVEなのが木原節ですよね♡

1

しんどかったな

三つ子の魂百までと言うけど、まさしくそうだなと思う。この収録作品は初期に書かれたものだそうですが、作風って変わんないんだな〜。
木原先生のストーリーに甘さや癒しを求めて読むもんじゃない。大体どの作品もしんどい。自分ならこんな目に遭遇したくない。
作家生活30周年記念企画、最後のLOVE30は2作品収録。

【青春狂走曲】狂想曲ならぬ正に狂走曲。
好きなったら猪突猛進!相手の気持ちも考えずとにかく押して押して押しまくる。
木原作品に多い、相手の気持ち考えずに自分の気持ちを押しつけるタイプです。
そしてそういう男は大体攻め。
木原作品に多いこの手の人物、変わった人っていうより発達障がいなんだと思う。
当てはまる特性がある。
・喫茶店でアルバイトとして働く一連の動作が出来ない。(お水やコーヒーをこぼさずに運ぶ。注文を間違えずに取る。お会計を間違わない。など)
・相手の気持ちを察する事が出来ない
・興味のある事に対してはのめり込む

でも、作中では風変わりな人物としてみんなに捉えられている。私が10代の頃は知的障がいを伴わない発達障がいはあまり知られておらず、変わり者として認識されてたんだと思う。そして生きづらさを感じてたんじゃないかな?
今は名前が付いて対処の仕方を事前に学びながら成長出来るようにもなってきてるのはいい事だなと思う。

スコットさんのお母さんも女優という職業とは言えぶっ飛んでるところあるから彼女もそうなのかもなんて思ったりしましたが、色々あった挙句、まさか押せば何とかなるんだ!?と驚きでした。
めちゃくちゃ円満にラブラブカップルになってるやん!!!書き下ろしのスコット視点で、健人がスコットとうまく生活してる様がわかって良かったです。
紗久楽さわ先生のキャラ絵だと、スコットが喫茶店マスターでバリバリ仕事してそうで、健人くんイカついバンドマン(実は気弱)みたいに見える。
ギャップだー。この2人があんな感じなのか。

【true love】
難解な関係で私には理解できなかった…。
主な登場人物は3人。
大学生の岩城康弘と2人の[コウイチ]佐藤光一と長尾幸一。
ある日岩城の恋人、佐藤光一が事故で亡くなった。
佐藤光一の中学時代からの親友、長尾幸一に光一の亡き後接触していく岩城。2人で光一の喪失を乗り越えていくうちに…なのですが、途中途中で幸一の幼少時代の家庭環境や学生生活が挟まれるんだけど、それがしんどすぎる。
父の浮気で心が壊れていく母に虐待される日々。気付いているのに見て見ぬ振りの父。
母親の奇行のせいで虐められる学校生活に新たに現れる[佐藤光一]。
偏見なく仲良くしてくれる光一に救われる幸一は身も心も光一に依存していく。
大学生になっても変わらず、光一に依存していた幸一。突然の光一の死で心のバランスを崩してしまう。

岩城ってさノンケだったのに、光一の事好きになって猛プッシュで恋人になるわ、光一が亡くなったら少しでも光一の事が知りたくて親友の幸一に接近し、食事を取れないほど弱ってると知ってお世話しだして挙句好きになるってどんなんよ?
執着しだすと恋愛の好きと心配な気持ちの違いわからなくなんの?
幸一の見た目はモブっぽい描写だけどほんとは魅力的な男なの?
岩城が依存され世界を狭め自分だけを頼りにすればいいって思うの狂気だし、幸一も岩城が死んだら後を追うのを認めて欲しいって言ってるのも狂ってる。
それで光一は何だったんだよって思ってしまう。2人を繋ぐキューピッドってだけなの?なんか嫌だ。

最後の最後にイヤァ〜な気持ちになる作品で終了だったから早く全巻購入特典を読みたいと思います。
まずは、キーワードを調べなければ。

4

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