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無鉄砲で脇が甘くて、告白も空回ってばかり。
けれど健気で素直で、驚くほど柔軟な受けの姿に、グッときたー!
そして終盤、ご褒美スイーツのように
どかん!と爆発する攻めの溺愛っぷりに蕩ける…
そんな、萌え転がっちゃう一冊です。
海野幸先生の新刊は、ちょっと捻った設定ありの現代オメガバース。
キュンと萌えるだけでなく、「立場の違いを超えて、歩み寄ること」について考えさせられるお話でした。
通学途中に見かける工事現場の作業員・国嵜(くにさき・攻)を見ているうち恋に落ちてしまった大学生の新太(あらた・受)。
叶わぬものとして諦め、「推し」として秘かに推していく決意をしていたところ、なんと思わぬきっかけから言葉を交わすチャンスを得、勢いに任せて凸るも玉砕しー
と、失恋から始まる年の差(7歳差)現代オメガバースです。
まず、佐倉ハイジ先生の表紙イラストが良いっ!!
工事現場で跪き、ペットボトルを差し出す新太。
「推してる」感が出てるなあ(*´∀`*)
周りに飛んでるピンクのハートも可愛い♡
次に目に入ってくる、口絵イラストもまた良い〜!
後半にかけて、愛の重さ大きさが攻め受け逆転してゆくのですが、
この口絵だけでも国嵜の愛が伝わってきます。
萌えどころがいっぱいあって何から書こうか…という感じなのですが、
恋愛面での一番の「きゅん」は、やはり先述の「攻守逆転」ラブでしょうか。
一途に国嵜のことを思い、何度も告白チャレンジをする新太。
オメガバースの世界観ならではの事情も絡み、
そんな新太を国嵜は初め警戒し、すげなく断るのですが…
健気な新太の振る舞いや行動に、次第に情が湧き始め心動かされ始める様が、ありありと伝わってくるのです。
特にグッときたのが、フラれた後に新太が震える手で映画チケットを差し出し、さりげなさを装いデートに誘おうとするシーン。
「生協で買い物したらおまけでチケットがついてきて…」なんて下手くそな嘘はもちろんバレてる。
”付き合えない”という確固たる思いはありつつも、思わず胸打たれて断れなくなる国嵜に”よしよし!”とニヤついてしまった場面でした。
(国嵜に対し視線で無言の圧力をかけてた作業現場のおっちゃんS、ナイスアシストです!!)
色々あってすれ違い続ける二人ですが、後半お話が進むにつれて
「追う攻め、逃げる受け」と立場が逆転。
激重感情をストレートにぶつけてきて、「好きだが!」と叫ぶ国嵜に、天井突き破るほどの萌えを感じました(*´◒`*)
で。
この物語の中で非常に大きく効いてくるのが、新太のバース性問題です。
20歳過ぎまでずーーーっと「β」として生きてきた新太が、実は…
と、真のバース性が判明してから起こる事件や問題の数々が、実際の現代社会の”あるある”と見事に重なるのです。
友人グループとの摩擦や、同じ立場であるはずのΩ性の仲間からなじられる描写、
突発的なヒートによりあやうく襲われそうになるといった事件などなど…
もうここ、胸が痛い!!
β(だと思っていた)の時には見えていなかった景色と事実を知り、
友人たちの”Ωへの偏見”発言を(嫌がられるだろうと分かりつつも)正そうとして
陰口で言われる「男だけのグループに女が一人入ってきたようなやりにくさ」って言葉、読んでいてツキンと心が痛みました、、
α/β/Ω、女性・男性、若者対高齢者。
自分の属するグループとは別のグループから言われる耳の痛い言葉は、たとえそれが真実だったとしてもきまり悪くて反発心が湧くし、煙たがられる。
「腹落ちするまでには時間がかかるものなんだ」と言って、落ち込む新太を慰める国嵜の言葉が沁みます。
その後、新太の身に起きた突発的なヒートをきっかけに彼らの認識、態度が大きく変わってゆく展開も見事、あっぱれ!でした。
事実を「知らない」ことが、互いの間に誤解と溝を生むことになる。
βとして長年過ごし、遅れてΩとなった新太だからこそ双方の立場で考えることができるのですよね。
そこに希望と活路を見い出し、厭われることを恐れず、また配慮もしながら向き合う新太の姿が力強く、グッと拳を握って応援したくなる!✧
そんな新太との交流の中で、国嵜の中に根を張っていた
「αとはこうあるべきもの!」という固定観念が、柔らかくほぐされてゆきます。
もうね、考えてみれば一番最初に新太がフラれる場面、断り文句がひどかったものね!!
「支える経済力がないから」…ってそんなん、理由になるかーーーい!!
「好きじゃない」とバッサリ振られるならまだしも、「お金がないから(とは言ってないけど)」と振られるのは腑に落ちない!!
そこですかさず「共働きするから問題ない」
「現場作業員、かっこいいじゃないですか」
と言い切れる新太。男前だよ…!
実は”ワケあり”で建築現場作業員となり、自分のことも仕事のことも卑下していた国嵜。
そんな彼の目を覚まし、仕事も人となりもまるっと込みで、カッコいい!!と言える新太に、国嵜も読んでる私も胸が熱くなるー…
そりゃこんな健気で強くて、無鉄砲で心配になっちゃう子、
放っておけない&惚れずにはいられないよね(*´∀`*)
二人が初めて体を重ねた時、もうとっくに新太よりも重ーーーい気持ちを抱いている国嵜の言う「まだ俺が好きか?」というセリフに、やられました。
自分から「好きだ」ってはっきり言えずに好意を確認するところ、ずるいよね!
でも憎めない。好き...
体を重ねた後、誤解があって新太に逃げられてしまっても;
しっかり追いかけて激重感情をぶつけてくれる国嵜、最高でした◎
(↑この逆転ラブに萌え転がったので、何度も言う;)
「推し」への愛が見事に届き、はるかに重い愛が返ってくるー
そんな一途愛の成就に萌え転がると共に、
リアルな社会への問いも投げかけられ、考えさせてくれる。
(でも決して重すぎない!)
これぞ海野先生!と膝を打ちたくなる、胸熱の物語でした・:*+.
海野先生の新刊!タイトルからして面白い予感がする!絶対わたしが好きなやつ!電子配信、約1ヶ月も待てません!!
と、久々に本を手にして没頭しました。
めちゃくちゃ面白かった……!!!!!!!!!!
20歳になるまでずっとベータとして生きてきた平凡な青年がオメガへ。そして知る、自分も含めたベータの、間違った知識。
元ベータだからこそ見えてくる世界がたいへんおもしろかったです!
わたしは色々なオメガバース作品を読んできました。なので、新太くんより知識はあるはず。読みながら、新太くんのあやうげな行動に「まってー!!!ほんとうに大丈夫かー!!!?」とハラハラし、でも今までベータで過ごしてきたなら、そうなっちゃうよねぇと親の気持ちで新太くんを見守りました。新太くんのご両親の反応もすごいリアル。ああいう反応しちゃうだろうなって思いますもん。
オメガ仲間の子達の警戒心、新太くんの友人ズの反応も(ありそう……ありそう……)と、胸がきゅっとなりました。
新太くんと推しである国嵜さんとの恋は、もうずっと新太くんを応援してました。明るく素直で、人の話もきちんと聞き、反省もでき、前向きで勇気もあってそのうえ健気!こんな、こんな可愛くていい子な新太くんに惚れないわけなくない!?と、ふたりの恋路を見守っていたわけです。途中から国嵜氏の態度が読者にはわかりやすく変わってきたのでオッシャー!!!と勝鬨を上げました。
コミカルなすれ違いには笑わせていただき、切ない展開には胸を苦しめ、ふたりが心を通じあわせてからのご褒美ターンはにっこにこで拝読しました。
いやしかし、新太くんの部屋での国嵜さんおもしろすぎた。それまで(おめでとう……おめでとう……!)と、しんみりしていたのに声出して笑っちゃいましたもん。
最高に面白かったです!!!読後感めちゃくちゃいい。ふたりともしあわせになってくれよな!!いや、幸せになるにきまってた!!!
さすが海野幸さん。
しっかりとオメガバースに向き合い、生き方や自分の幸せのあり方などを骨太に書いてくださいました。またオメガバースで当然だと思っていたあるあるを本当に当事者はそうなのか?勝手な思い込みではないのか?と疑問を呈する作品でもありましたね。
主人公の新太がとにかく、君すごいね!でした。
素直で柔軟性があり人の気持ちも考えられ、自分の行動が誰にどんな影響を及ぼすかきちんと受け止められて。
何ヶ月も見つめ続けてきた国嵜との関係も、自分を押し付けず相手の言い分を守り戒めて。
でも弱音を聞いたら国嵜を丸ごと認めてすくい上げる言葉が止まらない!
途中まではBLだけどオメガバースの問題点を考える本を読んでるようでした。存在してないオメガバースをこんなにも掘り下げ社会問題と、性の問題点などを主人公を通して考えさせられ。
後半までは正直国嵜の存在感が薄く、やさぐれ気味が長引いて良く言えば現実的、悪く言えば攻めとしての魅力に欠けたかな?責任とか言い出すのもな…。
新太の発情期も切なくて。お〜いBL味はまだか〜?でしたが!!!
終盤の国嵜がたたみかけてきましたね!猛攻です。
まるでアルファの鏡でしたよ。こんなにウェルカムで独占欲で人生設計をころっと変えるほど新太のことを…。
1冊の切なさを最後の十数ページで上書きされまではしないけど、ここまで頑張って良かった!なご褒美?好物は最後に食べる的な?
新太の危機管理の足りなさに絶叫する国嵜が楽しかったです。
甘いエロいだけじゃない、見たがらないうやむやにしがちな所をしっかり向き合うところがさすが海野幸さんでした。
オメガバースはαとΩが主体であることが多く、最近ではα×β、またはβ×Ωのカップルも珍しくなくなってきました。
しかし、どのカップリングにおいても、これほどまでにβ視点に重きを置いた作品があったでしょうか。
β視点といっても、"βの主人公視点"ではなく、"大多数のβの視点で"という意味のことです。少なくとも私はそんな作品に出会ったことがありません。
普段あまりスポットライトを浴びることがない"大多数のβたち"からαやΩがどう見られているかなんて、何となくでしか認識していなかったけど、作者の海野幸先生はズバッと切り込んでくれました。この切り口はとても新鮮で面白かったです!
主人公の新太の二次性がβからΩだと診断されたことから物語が大きく動くストーリーで、現場作業員のαの国嵜への恋心と猛烈アタックを繰り広げていくBLの世界線とは別のところで、バース性のイロハについての理解を深めていく内容は、新太だけでなく私も目からウロコでした。β視点から見たΩの偏見にアプローチしていく物語展開の巧みさにひたすら平伏です。
βから見るΩへの誤認識や偏見、αに抱く期待と理想というのがどれだけ当事者たちを追い詰めるのか、そして追い詰めてきたのか……新太自身がΩになってみて体感する環境の変化や向けられる言葉に都度立ち止まり、思考し、悩んだり反省したりと、2つのバースを持つ経験がある新太だからこその二者間ギャップはこの作品の肝とも言えるでしょう。
また、"挫折したα"のトラウマを持つ国嵜の視点も同じく注目ポイントとなっており、性差の偏見や期待がいかに心の傷を与えるのかのメッセージ性にも繋がっています。この作品の世界観ではバース性についてまだ理解されるに及ばない途上的な部分があり、新太がΩ性を自覚するようになっていく過程にはトラブル山積です。
これが何というか、わたし的にはもう泣けてしまって……。問題にブチ当たっても健気に頑張る新太が頑張り屋さんで、そんな姿が泣けてくるんです。゚(゚´Д`゚)゚。
国嵜には二度振られ、β仲間たちからは心無い言葉を言われ、Ωの女子からは叱られて……と、結構散々な感じの新太の試練だけど、未知のΩの身体を受け入れながらも前向きに考える新太がかわいくて仕方なかったです。根が素直で無邪気な子なんだろうなぁ……国嵜やβの友人たちやΩ女子たちと微妙な関係になっても明るくいつも通りに振る舞う姿が本当に素敵でした。
国嵜のことを本当はまだ好きなのに、諦めましたと言い張る強がりな姿勢にもまた涙…。国嵜の方が新太に関心を持ち始めてるのが分かってからは、今更なんなんだよと思った方も多いはず。あんなにも誠実な好意を伝えてくるコを、経済力が……とかいって振っちゃう器の小ささには怒り湧きましたもん。
新太が国嵜の前から消えたときにはまたも涙しまたし、一体何回心臓がキュッてなって泣いたか分かりません。(涙腺がよわよわなんです)
いっぱい切なくなっていっぱい泣きましたが、追う方が追われる側にシフトしていく恋愛模様はめちゃくちゃ楽しかったです!!
少しばかり攻めザマァなところもあり、国嵜の不器用さには相当焦れましたが、ラストの収まりを見てるとやっぱり2人は運命のつがいだと私は確信しました。
素敵な作品に出会えて最高!読後の余韻で胸がいっぱいです^ ^
ベータとして生きてきた新太。いつも通りかかる工事現場で見かけて想いを寄せている男性、国嵜がいる。そんな国嵜に告白するけれどもあえなく玉砕。
そんな中ヒートを起こしてしまい、オメガということが判明する新太。
面白いなぁと思うのはいわゆるオメガバースにおける先入観がてんこ盛りなところですよね!新太も当然ベータとして生きてきて、ひとりでオメガとアルファについて勘違いして暴走するし、それはまた友人もしかり。
国嵜もアルファはこうでなければならないという思い込みから苦しくなっていたわけで…。鬱かもしれないなんて悩むアルファ今までいました?!
いない…笑
ヒートを起こしてついに国嵜と身体を重ねて
責任を取らせてくれ!と言われて、自分に恋しているわけじゃない…と悲観して連絡を絶ってしまう展開大変好みです!!
やっとやっとふたりが結ばれた時の国嵜はやっぱりアルファぽいな…なんて思ったりもしたけれど
先入観によってどれだけの人が生きづらさを抱えて生きているんだろうなとも思う物語でした。
それを変えるためには新太みたいに突っ走りつつも状況を変えていく強さが必要なのでは?と思いました。彼の真っ直ぐさはとても良かったな。そのせいで傷ついてしまうこともあるけれど…
