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運命よりも大切なきみへ ~義兄弟オメガバース~

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表題作運命よりも大切なきみへ ~義兄弟オメガバース~

春川鷹人、義理の弟でモデル アルファ、23
春川修司、祖父の喫茶店手伝い オメガ、鷹人の1歳上

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

実の兄弟ではないが仲の良かった修司と鷹人の関係はある夜を境に変わる。初めての発情期でΩの本能に抗えず、αである鷹人と体を重ねてしまったのだ。「顔も見たくない」と鷹人は家を出るが、5年後モデルとなり誰もが目を引かれる美形に成長した鷹人と実家の喫茶店でまた一緒に暮らすことになる。修司は過ちを繰り返さないと決意するが、強い独占欲を見せる弟との触れ合いに意識してしまう日々。そんな時、鷹人に映画出演の依頼がきて…?

作品情報

作品名
運命よりも大切なきみへ ~義兄弟オメガバース~
著者
なつめ由寿子 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
運命よりも大切なきみへ ~義兄弟オメガバース~
発売日
ISBN
9784778128074
3.5

(32)

(8)

萌々

(14)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
6
得点
109
評価数
32
平均
3.5 / 5
神率
25%

レビュー投稿数6

なんて切ない・・・!(TдT)

こちら、帯が「オメガバース史上、最高の両片思い」だったりします。
帯でむやみにハードルを上げるのってどうなの?派な為、若干の心配をしつつ読んだワケですが。
で、結論から言うと、「史上最高」はちょっぴり盛りすぎかも。
ただ、そう訴えたくなっちゃう、編集さんの気持ちはよく分かりましたよ。
もうこれ、ガチで面白い!

兄に強く執着する弟と、過去の出来事で自分を責め続ける兄。
誰より近い関係で、強く惹かれあいながらも、絶対に想いを悟られてはいけない相手。
この、危うい均衡の上に成り立つ二人の日常に、もう萌えまくりですよ。
オメガバのヒートがこんなに痛くて切ないって、泣けちゃいますよ。
読み終えたら興奮して眠れなくなっちゃったので、この時間だけどレビューを書きますよー!
もう、義兄弟もの好きさんに、ぜひ読んで欲しい。
すっごい素晴らしい作品だと思う!
タイトル以外、本当に完璧だと思う!
いや、申し訳ないけど、タイトルだけは若干古臭いと言うかダサいから。←(私個人の勝手な意見です)


ザックリした内容になります。
祖父の喫茶店を手伝う、オメガの青年・修司。
祖父が入院する事になり、義理の弟でアルファである鷹人と5年ぶりの再会を果たします。
実は、過去の手痛い出来事から、ずっと鷹人に対して罪悪感を抱いてきた修司。
誰より分かりあえて仲の良かった以前の関係に戻る事を望みますが、鷹人の見せる言動に、自身の気持ちをどうしても抑えきれずー・・・と言ったものになります。

まずこちら、二人の関係と言うのが、なかなか複雑でして。
親の再婚で兄弟になった二人で、更に両親が亡くなった事から、これまた血の繋がらない父親の恩師に引き取られたんですね。
じいちゃん(養父)と、兄である主人公、そして弟。
家族として暮らしている三人ともが、血が繋がっていない状態なんですね。
ここが、主人公が拗らせる大きな要因と言っていいと思うんですけど。

で、二人は幼い頃に出会ってから、誰より近い特別な関係を築いてきた。
しかし、修司が18才になった時、初めての発情期が訪れ、アルファである鷹人と間違いをおかしてしまう。
そして、鷹人は家を出たー。

ここから、祖父の入院をキッカケに、二人が再び共に暮らし始めると言うのが、現在の状況になるんですね。

これ、個人的に一番萌えたのが、とにかく危うい二人の関係だったりします。
兄の修司ですが、とても健気で若干臆病なんですよ。
二度と家族を失いたくない。
その為、兄である事に固執するんですよね。

また、終盤で少し鷹人視点が入る以外、あとは修司の視点で語られます。
その為、鷹人の内心と言うのは分からないのです。
分からないのですが、鷹人と言うのは静かで淡々としているのに、不意に強い独占欲をみせと、強い執着を感じさせて。
こう、ふと気付くと真後ろで強い瞳で見つめていて的な、不意討ちに驚く感じと言いますか。

まぁそんな感じで、二人は一見、元の関係に戻ったかのように、兄弟として暮らすのです。
暮らすのですが、なにかの拍子に一気にバランスが崩れそうになる。
その危うい均衡と言いますか、緊張感みたいのがすっごく萌えるのです。
そういうエピソードがとてもお上手なのです。

それと、鷹人と言うのはモデルをしてまして、そんな日々の中、俳優としての大きな仕事が舞い込みます。
この件で、二人の関係が変化してゆくのも巧みでして。
いや、個人的に当て馬設定も大好きなんですけど、当て馬である小説家・芹沢がめっちゃいい味を出してまして。
攻めより格上の当て馬と言うのが、とにかく大好きなんですよ。
攻めがですね、当て馬と比べて、自分のふがいなさに悔しい思いをすると言うのが、なんだかすごく楽しいのです。

あとこちら、とにかく心を打たれたのが、終盤の鷹人視点になって分かる、とある真実だったりします。
くっ、そうだったか!と。
これな~。
修司は自分をずっと責めてきたけど、実は鷹人も同じくらい、自身を責めて後悔してきたんですよね。
そして、愛する人を守れるようになりたいと、一人で頑張り続けてきたんですよね。
この事実が分かった時、二人のスレ違いやそれぞれのこれまでが悲しすぎて、もう心が痛んで心が痛んで仕方なかったよ。
この二人のスレ違い、切なすぎるよーーー!(TдT)

まぁその分、ラストでは深く感動させてくれるんですけど。
もう、願いが叶って良かったねえ!と。

こちら、デビュー作との事ですが、とにかく面白いし圧巻でしたよ。
特に、切なくも萌えさせてくれる、心情描写に目を見張るものがありましたよ。
義兄弟好きさんには、ぜひ読んで欲しいと思います。

13

読みやすくわかりやすいオメガバース作品

義兄弟で両片思いのオメガバース。
一言でいうと、読み応えがあり面白かったです。
読みやすくわかりやすくもありました。


血が繋がっていない兄弟が、色々あり
じいちゃん(育ての親)に引き取られるんです。
兄の修司は誰よりも家族を大切に守りたいと思っており、
弟の鷹人は大好きな兄は家族だけど鷹人にとっては兄以上の大切な存在であり、弟ではなく1人の男として見てもらいたいと思っています。

修司の初めての発情期で、めちゃくちゃに抱いてしまったのですが、
修司はそのことを後悔しており、自分のせいで家族は壊れてしまうのではないかと怯えておりました。
鷹人は鷹人で、修司には1人の男ではなく家族としか思われていないとヤケになってしまいます。
そこから5年間、彼らは会わずに過ごしました。
とあるきっかけでまた一緒に暮らし始めるのですが、
そこからのお話です。

まさに、最高の両片思いです。
ぜひ、本編を読んでみてください。

ストーリー ★★★★☆
登場人物 ★★★★★
エロ度 ★★★☆☆

しかし、帯にあった
兄を孕ませたい執着系弟 というアオリのわりには
そこらへんは弱かったような気がします。


AmazonのSSペーパーは、
本編から約1年後が舞台で、
まるで新婚さながらという感じの可愛らしい内容でした。


追記 いいなと思ったところ。
幼い修司は鷹人を背負い、
大人になった修司は鷹人に背負われる……。
どちらも星空を見ながら、大切なお互いとずっと一緒にいられますようにと。
その対比が良かったです。

4

誤解とすれ違いをよぶ独占欲と執着

今回は俳優予備軍の義弟とバリスタの義兄のお話です。

義兄弟として育った2人が過去のすれ違いを払拭して番となるまで。

受様と攻様は両親の再婚で兄弟となります。イギリスの血を引く攻様
はふわふわの栗色の髪とエメラルドの瞳をもつ愛らしい子供でしたが、
繊細で臆病な質からなかなか父と受様に心を開きませんでした。

ある日受様に怪我をさせた事がきっかけで2人はどこに行くのも緒な
ほどの仲よしになるのですが、2年後に一家は交通事故にあい、両親
は即死、後部座席で軽症だった2人だけが残されます。

再婚したばかりの両家は折り合いが悪く、それぞれ施設に行く事にな
りかけたところを救ってくれたのは攻様の父の恩師でした。彼は葬儀
での2人があまりにも不憫で見ていられずに手を差し伸べてくれたの
です。

血の繋がらない人物からの申し出は長い話し合いとなりますが、2人
は揃って彼の養子となります。祖父と孫ほど年の離れた養父は2人を
孫のように愛情深く育ててます。そうして20年間、家族3人で幸せに
暮らしていました。

しかしオメガと判明した受様が初めての発情期を迎えた時に、同じく
アルファと判明していた攻様がフェロモンに当たられて受様を抱いて
しまった事から、家族がバラバラになってしまうのです。

当時高校2年だった攻様はスカウトされてモデルの仕事をするように
なっていた為、家をでてモデルクラブの寮に移り、攻様はバリスタ
の資格を取って祖父の喫茶店を手伝うようになるのです。

自分の失態から攻様との関係をギクシャクさせた受様は、長く攻様に
電話すら掛けられませんでしたが、養父が入院する事となったため
緊張しながら約5年ぶりになる電話をかけます。

養父が肺がんで入院と知った攻様はすぐに病院に飛んできてくれま
す。養父はぎっくり腰を患った事から検査で初期の癌と判ったので、
手術は予定していますが、緊急性のあるものではありません。

養父は攻様が忙しくないなら、受様だけでは心もとないので自分が退
院するまで受様と店を守って欲しいと望みます。養父の本音は2人の
関係修復にあるのは見え見えです。受様は慌てて自分だけでも大丈夫
と養父を止めますが、攻様は手伝うことを快諾します。

受様は攻様に犯させた過ちから攻様に嫌われていると思っていたので、
そんな攻様に驚きますが、歩み寄ろうとしてくれるなら、攻様が許し
てくれるなら何でもする覚悟で喜びます。

果たして受様は攻様と関係修復できるのでしょうか!?

なつめさんのデビュー作は両親の再婚で義兄弟となった受様と攻様の
両片思いの行方を描いたオメガバースになります。

なつめさんのツイッターにて攻様は【無口鉄仮面系イケメン、同担
拒否、強火兄担】、受様は【The優しいお兄ちゃん、長男カカンスト、
兄レベル99EX】と紹介されていて、コレは絶対にMYツボだわ♡と
早々にアマゾン特典付きを予約したのですが、思った通り、すごく
ツボで面白いお話でした♪

受様は自分の発情に大切な弟である攻様を巻き込んだ事をとても悔や
んでいて、祖父のためとはいえ攻様が戻ってきてくれた事をとても
喜びます。

実家に戻ってきた攻様との関係はおおむね良好でね兄弟仲の良かった
昔に戻ったような毎日となります。また祖父の不在で不安だった店も
攻様の積極的な働きで、昔から攻様を知る常連客の他にも若いイケメ
ン目当ての女性客まで獲得して順調に営業が続けられています。

そんな時、受様は店に現れた攻様の女性マネージャーから攻様がオー
ディションで射止めた映画の出演を辞退すると言っていると助けを
求められるのです。

その映画は養父が好きな作家の書いた恋愛小説で、攻様の役は女主人
公に報われない恋をしている幼馴染という重要な役でした。祖父と
受様の説得で攻様は映画の仕事を引受ける事となります。

受様は食の細い攻様のために現場に弁当の差入れをしたりするのです
が、それによって映画の原作者であり浮名の多い小説家に目を付けら
れてしまい、受様は自分のオメガ性を再び強く自覚するはめになるの
です。

この小説家と関り、攻様の仕事現場で彼に関わる人々を知ったことで
受様は自分の本当の気持ちを自覚していき、攻様も受様に対する独占
欲を隠し切れくなっていく様にとっても萌えさせて頂きました♪

受様が無自覚なだけで攻様をとっても大事に思ってるし、攻様のお兄
ちゃん命的なバリバリ威嚇とかで、2人の両片思い状態は周りには
周知の事実ぽくてヤキモキさせているとか、細かい設定やエピソード
が丁寧に、そして未来に結びつくように描かれていて、読了感も良か
ったです (^-^)v

2人の小さい頃のエピソードを切り取った口絵のみずかね先生のカラー
イラストは最高に素敵でした♡

今回はオメガバース繋がりで淡路水さん『今宵とびきりのプリン召し
上がれ』はいかがでしょうか。攻様が年下俳優なのも共通点かな。

2

サブキャラも好き

みずかね先生挿絵狙いで購入。なつめ先生にとっては初めてのご本とのこと、おめでとうございます!
目新しさは感じませんでしたが、攻め受けとも嫌いではなく、サブキャラもナイスな方ばかりでしたので萌2に近い萌にしました。お義兄ちゃんを思う弟くんの気持ちも良かったけど、二人のお祖父ちゃんがとても良かったなあと思った本編250P+あとがき。せつないお話がお好きな方におススメです。

まず最初に。カラー口絵がおこちゃま絵です。あとあとこの絵が沁みてきた・・・試し読み等でも見れるのではと思うので、機会ありましたら是非ご覧ください。

5年ぶりに義弟の鷹人に電話した修司。二人を育ててくれたじいちゃんが入院したことを告げると慌てて病院にやってきて再会!じいちゃんから経営している喫茶店を二人で守ってくれと言われて、鷹人は家に帰ってくることになります。初めて訪れた発情期にアルファの義弟を惑わせてしまったという過去の出来事に引きずられていた修司ですが、鷹人は何事もなかったかのように店を手伝ってくれて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
じいちゃん(二人を引き取ってくれた人)、奥村(攻めのマネージャー)、芹沢(小説家、鷹人が出演する映画の原作者)ぐらいかな。芹沢も結構好きだった。

**良かったところ

挿絵でもう一枚、すっごく好きなのがあるので先に。最後の方に「うなじ咬みシーン」があるのですが、その咬みつき角度というかキスしているような顔の角度がめっちゃ好きなんです!変なとこ、ツボったなあと自分でも思うのですが、良かったら見てみてください。

お話の方では。
お互いを思う切ない恋心が良かったです。それに、ちっちゃいころのエピソードや、大人になってからも兄ちゃんの作ってくれたご飯しか食べれないというヘタレっぷりや、ちょっと誰かが近づいただけで「ぐるるる」と言わんばかりに怒るイケメン弟が可愛かったです。
「もういいよ、そんなに好きなんだったらずっと一緒にいな」と頭ぐりぐりしてあげたくなる気持ちですね。きっとマネージャーさんもお爺ちゃんもそんな気持ちだったのではと思うのです。

お子さま時代の事件により盛大にすれ違ってしまった二人が、頑張って絆を取り戻す、読後感が爽やかな印象のお話でした。受けが細マッチョっぽく描かれていて、なよっちく感じる所が無いところも良し!ですし、心配して見守っていたお爺ちゃんがきっと誰よりも安堵しただろう!と思ってとても嬉しかったお話でした!

2

うん。読んだよ。

イラスト買い。

個人的には中立寄りの萌です。中盤までは割とスムーズに読んだんです。

そしてまぁ私の頭がよろしくない為か読み進めていく上でなんだか間延びしてきたなぁとか思ってたらいきなり猛ダッシュで追い立てられた。って感じでした。

番になるシーンではそこでしちゃいますか?え?それはどの様な体勢ですか?ヒートの割にガオガオしてない余裕ある感じじゃないですか。もうサッサと番になっちゃえよ。と私だけが猛ダッシュのまま。

想像力が乏しい私にはハードル高かったかも。
最後までタイトルとストーリーが結びつかなかった自分にガッカリ。

しかしながら登場人物は皆良い人ばかりで2人の関係もとても良かったので読後はスッキリです。
デビュー作という事なので今後も期待してます。


1

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