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陥落アルファ ―エニグマ:第4のバース―

kanraku α

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表題作陥落アルファ ―エニグマ:第4のバース―

雨宮東吾,27歳,謎のバースを持つ男
久我司(α),31歳,財閥の御曹司・会社社長

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

三大財閥の一つと名高い久我(ル:く/が)財閥の三男・司(ル:つかさ)。
αとしてのプライドと賢さを武器として器用に世渡りをしていた司は、
パーティーで出逢った財閥の御曹司・天羽(ル:あもう)を利用しようと近づくも
何故か突然意識を失ってしまう。
目を覚ますと天羽に組み敷かれ、戸惑う司だったが
αである自分が抱かれる筈がないと高を括っていた。
しかしその余裕は打ち砕かれて身体からは力が抜け、
天羽から与えられる感じたことのない甘い快感に
理性が塗りつぶされていく……
絶対優位だったαを最下層・Ωに変えてしまう、第4のバース・エニグマ。
α・β・Ω……定められた運命を翻す新たな"オメガバース"に刮目せよ!

作品情報

作品名
陥落アルファ ―エニグマ:第4のバース―
著者
中井紳士 
媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
G-Lish Comics
発売日
ISBN
9784866692708
3.2

(27)

(5)

萌々

(4)

(12)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
82
評価数
27
平均
3.2 / 5
神率
18.5%

レビュー投稿数3

ついにきちゃった第4の性!

いやはや、オメガバースもここまできたか……という。
α・β・Ωに続く第4のバースーーエニグマ!
エニグマのフェロモンは他者のバースに影響を与え、
作中ではαをΩに転換させる力として発揮されています。
既存の設定に独自の解釈を加える事ができるところがオメガバースの面白さでもありますが、本作はその中でも強いオリジナリティを感じました。


久我財閥の御曹司・司は、同じく財閥の天羽を利用しようと近付きますが、いつの間にかその男に組み敷かれていてーー…⁉︎

司(α)は、パーティで出会った男・雨宮東吾(?)にレイプされ、身体に異変を感じます。
αとして生きてきたはずなのに東吾を受け入れ、感じでしまう司。
バース性:特秘事項という東吾はエニグマと呼ばれる第4の性の持ち主で、司の性をΩに変性させてしまいーーという展開。
実際には東吾のバース性はなかなか明かされないのですが、
なんせタイトルでネタバレしちゃってるので(^◇^;)
こういうの、もうちょっと何とかならないんですかね?

財閥の後継問題に巻き込まれていくストーリーなのですが、
司が襲われた事件には兄・巧が関与しています。
実は司は施設出身の子どもで、唯一の味方だと思っていた父によっ作り出された実験体です。
純血のαを作りたい父親が養護施設で実験を繰り返していた様なのですが、この辺りがちょっとよく分からなかったです。
司は父と愛する女性との間の子だと思うのですが、
私の読解力不足もあってうまく読み取れませんでした。

司を溺愛する父親は後継者に司を指名し、
兄がそれを退けるために司の性をΩに変えさせる策略でした。
東吾と司は同じ施設で育った仲で、東吾は養子に出された司の迎えを待ち続けていました。
その司は施設での記憶を消されており、
東吾の事はすっかり忘れています。
そんなこととは知らない東吾は、
司を恨んで復習のために兄に協力した……という訳です。

司の事を憎みきれない東吾は何かと司を助け、
施設に行った事をきっかけとして記憶を取り戻した司と結ばれます。
もしかして司をαに戻せるかも?何てことも言っていましたが、
司は東吾の子どもが欲しいという理由でΩでいる事を選びます。
αであることに拘らないこの展開は、良かったなと思えました。
で、この時の東吾の赤面した顔が可愛かった^^
やっと人間らしくなってきたなと思いました。
描き下ろしは、二人の娘が登場して幸せな一家にほっこり。

全体的に、結構な大風呂敷を広げたなーーという感じで、
ちょっと無理を感じてしまいました^^;
ただ、オメガバースにはまだまだ可能性があるなとも思います。
今後のさらなる発展を期待して、評価はおまけの萌です。


amazonKindle 修正は白抜き、発光



7

第4のバースについて

オメガバース作品でありながら、α・β・Ωとは異なる新たなバースを描いた作品。
相手のバースを変化させる事が出来る、第4のバース・エニグマ。
バースを変化させるだけではなく、相手を従わせる事も出来るようです。
非常に面白い試みなのですが、少々辛口のレビューとなります。

三大財閥のひとつ、久我財閥の三男・司はある日αが集まる社交パーティーで、見知らぬ謎の男に身体の自由を奪われレイプされてしまう。
翌日、司が社長を務める会社の社長室へ向かうと何故かその男が入り込んでいて、再び抱かれ、気が付けばαであったはずのバース性がΩへと書き換えられてしまっていた。
疑問と身体が作り変わる恐怖に怯えながら、やがて久我財閥の後継者問題へと巻き込まれていき…というお話。
謎のバース・エニグマを操る彼は誰なのか?
彼を裏で操る人物は誰なのか?
なぜ司に対して執拗に執着しているのか?
と、謎が深まっていきます。

新しいバースを描くというのは非常に面白い試みだと思います。
ですが、説明不足な部分が多く、何度か疑問が浮かびすっきりしないまま読み終えてしまいました。
施設育ちだった幼馴染の再会ものとしては良かったのですけれど、その他に設定を詰め込みすぎていてごちゃごちゃとしてしまった印象がありますね。
エニグマとして目覚めた東吾の悲しい過去には同情するものもありますが、いきなりレイプされバースを書き換えられ、更にはお家騒動にまで巻き込まれた司が不憫でなりません…

最上位に位置するαを失墜させられる存在という設定は面白かったのです。
けれど、あまり上手く活かしきれていなかった印象です。
東吾がエニグマである必要はあったのかな。
これぞエニグマ!というものが読みたかったです。
久我家のゴタゴタの方が大きく描かれていたからか、財閥関係者の施設問題をメインに描きたかったのか、エニグマの能力について描きたかったのか、そのどれもが中途半端になってしまっていたのが残念でした。
父親は本当は一体何の研究がしたかったの…?
それぞれの設定は面白いですし、何より絵がお上手なので本当に勿体なく感じます。

結果的に2人は両片思いになりますが、これまでのことを考えるとやや不自然な気がしました。
あんなことをされたのに好きになるかなあ…?と思いつつ、Ωにとって希望のあるラストだったのは良いなと思いました。
もうちょっと設定がすっきりしていたら読みやすかったかなと思います。
ベッドシーンはとってもエロティックでした。
紙本修正は白細線でのシャカシャカです。

1

エニグマ=オメガバースの真打ち登場か⁈

αでもβでもΩでも無い、新たなバース性の設定という新しい世界観。謎解きのスリルにも似た期待が膨らみます。
とにかく怖い。顔をシャシャッと線で潰したカットとか。塗り潰された台詞。吹き出しで見えない絵とか。とにかく底知れない恐怖を煽る。
ところが…。うーん。怖いだけ?みたいな。圧倒的な説明不足によって、物語は進行して行く。
司は財閥の三男で、自身でも会社を興している優秀なαの筈だった。だが、その地位を脅かそうとする何者かに狙われ、エニグマという第四のバース性を持つ男に陵辱され、あろうことかΩに変換されてしまう。え⁈ エニグマって、他人のバース性を変えちゃう事が出来る??何故。というか、他人に強い影響を与えてしまうのか。とにかく陵辱されたせいで、Ωになってしまう。エニグマ性の男、東吾には秘密があった。
司の出自にも本人の記憶に無い部分があったり。東吾はバース性の研究施設で生まれた突然変異であったり。と、どこかガズオイシグロ的なSFファンタジーさも醸しつつ。
よく分からないのである。バース性を研究していた、研究者たちの真の目的は何だったのか。司の母は何故、司と会わないのか。司の兄、巧は長子でありながら何故父から放逐されたのか。そもそも父は三男の司だけを正当な後継者としている。そりゃ恨まれるよね。
東吾は後に司の幼馴染だったと分かるとはいえ、陵辱から始まった関係に、気持ちが寄り添うまでは無理があった様な。
最終的にめでたし!なんだが、世界観の構築については諸々端折り過ぎ。エニグマである必要あったかなぁ。BLあるあるだと、βだと思ってたら、運命の番いが現れて、そのフェロモンの影響を受けてΩ性が開花する。それとこれと何が違うのか。
エニグマを新設定とするもっと強烈な何か、を欲しい気がしました。

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