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てんてん
幸せな未来に向かって
本品は『潜入オメガバース！』のフェア書店特典ペーパーです。
本編幕間、2人がタイヤンの赴任先を目指す船での出来事です。
船に乗り込んで約24時間、次第に暖かくなる空気に忍が着ていたジャケ
ットを脱ぐと、すかさずタイヤンが手を貸して忍の脱衣を手伝い、シノ
ブはため息をついてしまいます。
身売りされたオメガの振りをしていた潜入先でならいざ知らず、27才に
なるれっきとした大人なのはタイヤンも承知している蓮なのに、世話を
焼き過ぎだと思うのです。
タイヤンは「しーちゃんがかわいいのがいけない」とドヤ顔で、シノブ
はまたしてもため息が漏れてしまいます。
しーちゃんはしーちゃんだよ。
いくつになっても可愛いんだから問題ない。
問題のあるなしではないのですが、シノブがどんなに抗議しても呼び方
も「かわいい」の連発も止めそうにないのですが、シノブは恥ずかしい
と思うと同時に嬉しいとも思っていました。
その上、どうもタイヤンは小柄なオメガは実際よりも随分か弱い性だと
思っている様なのです。そんな会話を交わすうちにだんだんと島が近づ
居てきて･･･
A4版片面にて2人の新生活への序章が描かれています。
シノブはここに至るまでのタイヤンの行動を思い返します。タイヤンは
シノブが結婚を承諾すると、次の日にはシノブの勤め先に赴き、オメガ
保護法を盾に円満退職をもぎ取った上に、出向先での勤務をパワハラだ
と糾弾し、精神的な慰謝料も認めさせたのです。
シノブは研究職の道が断たれた後はマトリの囮捜査官しか選択肢がない
と思っていたのに、そのシノブの諦観をタイヤンは見事に打ち、薬学博
士との道を開いてくれます。そんなタイヤンが一緒にいてくれる事が
幸せだと思う
･･･というシノブの思いが語られる幸せ溢れるSSでした。
本編でも後日談で島の生活が語られているので、彼らが島で幸せに暮ら
している事が語られているので、読まなくても無問題!? とも思いますが、
本編でのタイヤンの"できる男"感が低かったので、コレはこれで読めて
良かったのかな (^_-)
