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表題作夜情にゆだねて

鬼嶋龍司
温泉旅館志乃やの料理長、29才
篠原遼路(りょうじ)
志乃やの次男、30才

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大手出版社の編集者である篠原遼路は、急遽不本意ながら故郷の金沢へ戻った。
兄の雄平が駆け落ちして父が倒れたため、期間限定で家業の老舗温泉旅館の主人となったのだ。
不慣れな着物姿で旅館の若旦那業に苦労する遼路へ、若き料理長の鬼嶋龍司は何かと辛く当たる。
料理の腕は一流だが傲岸な鬼嶋を苦手に思いつつ、遼路は彼にかつての恋人の面影を見出してしまっていた…。

作品情報

作品名
夜情にゆだねて
著者
秀香穂里 
イラスト
ヤマダサクラコ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592874614
3.1

(12)

(1)

萌々

(1)

(9)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
37
評価数
12
平均
3.1 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数9

和服の旦那

あとがきでも書かれていますが、若旦那と板長の組み合わせって、斬新で萌。
しかも元カレがホテルのオーナーで板長を引き抜くとか!

ストーリー的には、大きな盛り上がりや事件は起こら無いんですが、トンデモ設定的には、お兄ちゃんが駆け落ちしちゃって実家に呼び戻されるってところでしょうか。しかも、駆け落ち相手がなんと教え子の男の子。
そりゃ田舎の町ではえらい噂になっちゃいますよ。。。しかもなんてったって自分もゲイなもんで、ご両親がそれを知ったら…

このお話は、最初は敵対的だった板長と若旦那が、最後にはお互いに好きだと認め合って一緒に旅館を盛り上げていこう!ってなるんですが、そっから先が心配だよ〜。
旅館はなんとかホテルに対抗できるかもですが、常連さんが二人のことを知ったら来なくなっちゃう人も多いのでは?とか、そもそもカムアウト出来るんだろうかとか、それが出来なかったら、お兄ちゃんみたいに閉そく感で大変なのではないかとか。

私が心配するこっちゃ無いんですけどね(笑)

1

設定が良い

金沢老舗温泉旅館の年下料理長×出戻り若旦那!
設定がとってもおいしい!!
堅物辛辣な料理長の態度にも自分自身にもウンザリしてたけど、料理への拘りに接し、仕事にも恋にも向き合ってく再生物語。無口すぎる攻めの真意が分かりづらく、焦れったかったりもしたけど、とにかく着物が色っぽすぎてぶっ飛びました。

2

和服と露天風呂

金沢の老舗温泉旅館を舞台に、急に家業に入ることになった次男と、若き料理長・腕のいい板前さんとの物語。
タイトルや表紙絵の和服姿からも、しっとりした風情が感じられます。
しかしこの「夜情にゆだねて」って、ほんといいタイトルですね〜…

東京の出版社で編集者として働いていた遼路(りょうじ)は、金沢の高級温泉旅館の次男。家は長男が継ぐはずだったが何と駆け落ちして失踪してしまい、その上父親が心臓病で倒れてしまい、急遽引き戻されることになった…
…という冒頭。
同時に遼路は東京で付き合っていた同性の青柳(有名ホテルチェーンの御曹司)の度重なる浮気と、ついには結婚という事で疲れ切り、出版社にも辞表を出して全てから逃げてきてしまった、と負け犬意識に囚われていて。
覇気も何もない遼路にきつい言葉を投げかける料理長の鬼嶋。
はじめはお互いギスギスしていた2人がのちに恋人になるわけですが。
鬼嶋はゲイ設定無いのですが、青柳に薬を盛られて欲望を持て余す遼路をすぐに抱いたりして、少々展開の早さが気になったりという点はあります。
後継ぎになる件も思いが定まり、引き抜きに応じず遼路と共に旅館を盛り立てようと言ってくれる鬼嶋との仲もハッピーにまとまります。

長男の駆け落ち相手は実は一回り年下の男の子。それを何とか許したご両親だけど、今度は料理長と恋仲になった次男にびっくり仰天だろうなぁ…

1

イメージと違ったけど

タイトル(のフォント)と表紙絵のイメージから、元極道の板前×薄幸の美人若旦那の情念たっぷりのお話だと勝手に思っていましたが全然ちがいました(笑)。実際は、しっかり者の男前な料理長×根は真面目で色っぽい美人若旦那のお話で、重い雰囲気のない読みやすい作品でした。ヤマダサクラコさんの絵が好きというのもありますが、お湯に浸かる遼路のイラストがとても可愛くて何度か見返しました。

期間限定で実家の旅館の若旦那を務めることになった主人公・遼路と旅館の料理長である龍司が、反発しながらも旅館を盛り立てていく中で、遼路の元カレの存在が浮上してきて…というお話です。遼路は前半こそ若干のやさぐれ感がありましたが、根が良い人なので(ご両親も良い人でした)、徐々に若旦那としての自覚を持っていく様子に好感が持てました。一方の龍司も最初の怖そうな印象は段々となくなっていくのですが…何が彼の恋愛スイッチを押したのかよく分かりませんでした。口数の少ないキャラクターなので内心では色々考えていたのかなぁと想像しましたが。

あらすじと関係ないですが、遼路(りょうじ)と龍司(りゅうじ)て。名前を似せたことに意味があるのかと思いましたが、このことに触れるくだりはなかったような…私の見落としかな?(汗)

2

疲れて逃げてきて

 大手出版社の編集者である篠原遼路は、急遽不本意ながら故郷の金沢へ戻った。
 遼路の実家は老舗の旅館で、あとをつぐものだと思われていた遼路の兄が男の教え子と失踪し、父が倒れたため、期間限定で手伝うために帰ってきたのだ。
 母親には休職したと嘘をついたけれど、実は東京でのゴタゴタに疲れた遼路は、職場に辞表を出した上での帰郷であった。
 さりとて、本当に旅館を継ぐ意思もなく、父が元気になれば、また東京に戻ることも考えている中途半端な状況であった。
 戻れば早速仕事となり、不慣れな着物姿で旅館の若旦那業に苦労する遼路。
 大体の人間は帰ってきた遼路に歓迎の姿勢を示してくれたけれども、唯一、若き料理長である鬼島龍司だけが何かと遼路に辛く当たってくる。
 鬼島料理の腕は一流であり、また自分で中途半端な気持ちを抱えたまま若旦那業に就いているのはわかっている遼路は強く言い返すこともできない。
 そんな中、遼路が東京を去ることを決意した原因の一つでもある元恋人が遼路に連絡を取ってきて……

 という話でした。
 元恋人に薬を盛られて、無理やり犯されそうになったところを逃げてきた遼路だったけれど、そのことを
今度は鬼島に気づかれて、鬼島に抱かれてしまう。
 そのまま二人の関係は続いていくことになり、遼路は次第に鬼島に惹かれていくところに、鬼島に引き抜きの話が来て……

 まぁ、最後はハッピーエンドなんですが。
 何もかもから逃げてきた遼路が、旅館の仕事と恋愛と真剣に向き合うまでのお話。
 ちょっと大人向けかもしれません。

1

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