魔獣になった傭兵のおっさんが、憧れの騎士に拾われた話

majuu ni natta youheinoossan ga akogare no kishi ni hirowareta hanashi

魔獣になった傭兵のおっさんが、憧れの騎士に拾われた話
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
16
評価数
4
平均
4 / 5
神率
25%
著者
水瀬かずか 

作家さんの新作発表
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イラスト
池玲文 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
発売日
価格
ISBN

あらすじ

厳つい見た目の中年傭兵ダーヴィトは、魔術師のトラップにかかり仔狼姿の魔獣に変えられてしまう。元の姿への戻り方が分からず途方にくれる魔獣のダーヴィトを拾ったのは、平民でありながら騎士にのぼりつめたエリア―シュだった。実は、ダーヴィトは身の程知らずにも若く凛々しいエリアーシュに密かに想いを寄せていたのだ。恋しいエリアーシュのそばにいるために、従順な魔獣として仕えるダーヴィトだったが…?

表題作魔獣になった傭兵のおっさんが、憧れの騎士に拾われた話

エリアーシュ・商家出身の騎士
ダーヴィト、ロルフ・傭兵、魔獣

その他の収録作品

  • 後日談 傭兵のおっさんは襲い受け
  • 魔獣の中身はおっさん
  • あとがき

レビュー投稿数2

『美女と野獣』ポリコレ版か、と思ったんだけど

まず最初に地雷除けを書いておきますね。
このお話、ガチの獣姦シーンがあります。
なので、ダメな方は避けられた方がよろしいかと。
「バッチコーイ」な方は是非。
だってこのお話、すっごい知的なんですもの。

さて『美女と野獣』のお話をさせてください。
「問われているのが『心の美しさ』なら野獣の相手が美女である必然はないし、ラストで野獣が王子に変わる必要もないのでは?」
っていう風に思っちゃっているのは私だけでしょうか?
お話自体が自己矛盾を起こしていると思いません?

で、このお話を読み始めた時
「あら!美女と野獣のポリコレ(政治的に正しい)版をやってくれるのかしら?」
って、大層トキメキました。
だって、美しい騎士に密かな思いを抱く傭兵、ダーヴィトは本当に『むくつけきおっさん』なんですもの。それだけじゃなく、彼は生きている喜びが何一つない傭兵なんです。キラキラしている部分がゼロって言うか、むしろマイナス寄りなの。

彼が理不尽な魔法(らしきもの)にかかって狼の様な魔獣になり、思いを寄せていたエリアーシュに飼われることとなるんです。
で、エリアーシュもこの魔獣に言葉が通じていることを察し、ひたむきに自分を愛してくれる魔獣=ダーヴィトを愛するようになります。
で、そのままでも幸せなんだけれども、ここで事件が起きてエリアーシュは魔獣といたしてしまうんです。
あくまでも彼自身の意思で。
「かわいい、かわいい」と連呼しながら。

これだよ!
って、思ったんですよね。
「魔獣(野獣)でもかわいい」って言わなきゃダメだろ。
いや正確に言えば「魔獣でも」ではなく「魔獣かわいい」だね。
ボーモン婦人よ、これを読め!心の美しさとはこういうことだろっ。
……と、その時は息巻いたのですけれども(作者さま、すみません)。

で、お約束通り『いたしてしまえば魔法は解ける』のです。
ディ〇ニー映画ならここでエリアーシュがダーヴィトの目を見つめて「魔獣はあなただったのか」って言って終わるんですけれども、このお話ではそうならない。
人間に戻ったダーヴィトはエリアーシュが『彼=魔獣』に気づく前に逃げ出します。
自分が『醜いおっさんだから』という理由で。

なに、この『美しさの呪縛』の強烈さは!
「でもきっとエリアーシュが追いかけて追いかけて見つけてくれるんだわ」と思って読み続けたんですけれど。で、あらすじ的には確かにそうなったんですけれど。
いや、でもね、読んでいるうちに私、自分が間違った先読みをしているんじゃないかと思ってきたんですね。

このお話、『内面の美しさは外側の美しさに勝る』なんていう単純な話じゃない。
だってダーヴィトは人間であっても魔獣であっても、エリア―シュの目には子犬や子猫なみに、ただ可愛らしく見えるみたいなんですよ。
つまりこのお話が書いていることって『美しさ、可愛らしさに決まった型はない。それはきわめて多様なものである』っていうことなんじゃないかと思ったんですね。
これを発見した時は「そういうことかーっ!」と叫びそうになっちゃいましたよ。
相手に価値があるから好きになるんじゃなくて、好きだから、そこに価値が生まれるんです、たぶん。
『痘痕もえくぼ』のことわざ通り、恋ってそういうものですよねぇ。

いやー、この本1冊でなかなか色々なことを考えましたよ。
特異なエロもいやらしかったし、そもそも、こういうお話に萌えを感じちゃう水瀬かずかさんという作者に興味津々です。
次回作も読みたいなぁ。

3

美しい騎士と無骨なおっさんの凸凹感

池先生が表紙を描かれたということで、楽しみにしていた作品です。
一つ残念なのは、ルビー文庫の電子は挿絵がないんですよね。
なので、何度も表紙を見てビジュアルを確認しながら読みました^^


モッサイおじさんと美しい騎士のラブストーリーなのですが、
このミスマッチ感が堪らないですよ♡
騎士のエリアーシュが多分、厳つくて男らしい顔が好きなんでしょうね。
作中にもそんな表現があったので、中年傭兵ダーヴィトはドンピシャだったんじゃないかな。
とはいえ、人間同士の交わりよりも衝撃的だったのは、
〝獣姦〟ですよ!
このニッチな世界を描いたのが本作です。


魔術師のトラップにかかり狼姿の魔獣に変えられてしまったダーヴィトが、騎士のエリア―シュに拾われ生活を共にしていくストーリー。

もとよりエリアーシュに惚れていたダーヴィトは「ロルフ」と名づけられ、エリアーシュにだけ従順な魔獣として仕えます。
ロルフが忠犬でめちゃくちゃ可愛いです♡
エリアーシュの溺愛っぷりにも萌える。

この一匹と一人と関係が微妙で、ロルフだけじゃなくてエリアーシュからも親愛以上の感情を感じます。
だからこそ、媚薬を盛られて帰ったエリアーシュは、ロルフと本気でセックスするのですが……
まぁ、エッロい!
ロルフのお尻を躊躇なくペロペロするエリアーシュは、
ちょっと変態なのかも(^^;;

この行為の後、ロルフがダーヴィトに戻ってしまい、泣く泣くエリアーシュの元を去ります。
こんな汚いオッサンのケツに突っ込んだと知ったら……
厳つい筋肉の塊の親爺なんて見向きもされないはず……
と、とにかく後ろ向きなダーヴィト。
しかも、かなり口の悪い粗暴な感じのおっさんなんですよ。

そして、ロルフを探し回るエリアーシュと対面したダーヴィト。
ここで、驚きの展開が待っています。
小見出しは、「繰り返される悪夢」……
今度は、エリアーシュが!!というね^^;
そして、獣攻めですよ。またまた獣姦!

ラストは想像通りですが、美青年×おっさんの交わりも濃厚♡
後半はセックス三昧の印象。
やっぱりエリアーシュが変態くさい(笑)

おっさんが一途な想いを貫いた、少し変わった純愛小説です。
おそらく、魔獣にならなければ報われなかった想いだったと思います。
経緯はどうあれ、ラストの〝最強の傭兵〟にはわくわくした!

魔獣になっていたときのダーヴィトの心理を描いた『魔獣の中身はおっさん。』が面白くて笑いました!
また、シーモア限定の書き下ろしがとてもよくて、愛し合ってるなーって^^
言葉少ないダーヴィトと、ちょっとキザなエリアーシュの凸凹コンビが愛おしかったです。

ただ、文章がちょっと読みにくかったかなと思います。
視点がコロコロ変わるのと、第三者目線のような表現が多い。
しかも、説明が多くて会話が少ないんですよね。
これは、好みの問題かもしれませんが……

5

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