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※念のためネタバレありにチェックしていますが、ざっくりとしたあらすじ程度で結末については書いていません。
好きな作家様が多かったので、普段あまり雑誌を購入する機会がないのですが思わず購入。
今月発売新刊の番外編は3段組でそれぞれ約10P前後ほど。
以下、面白かった作品について。
●深海魚も恋をする
川琴ゆい華先生と緒花先生のタッグ。
あのですね、雑誌を開いてパッと目に入ってくる緒花先生のカラーイラストがとっても素敵なんです…!イラスト全体の青みが目に優しく、水の表現がすごく綺麗。きっとタイトルからのイメージだと思うのですけれど、この発想はすごいなあ。
年下ノンケの男性CA×ゲイのライターの組み合わせ。胸ときめく恋愛がなかなか出来ていない恋に不器用な大人2人のお話。
ゲイバーで受けの目の前に現れたのは、超がつくほどタイプな年下の男前。でも、彼には致命的な欠点があって…
こちらの作品、やはり特筆すべきは攻めのヘタクソさ。
あまり見かけない設定で面白かったです。というよりも、初めて読んだ設定かも?何がなのかについてはぜひ本編を。
やっぱり川琴先生はお仕事描写が丁寧ですね。
お仕事やプライベートでのエピソードを絡めながら、気持ちの変化が恋愛不器用感たっぷりに描かれています。2人とも仕事への姿勢が良かった。
今後が楽しみな2人でした。特に攻め。
●王庭のお茶会
北沢きょう先生による、西野花先生のオメガバース作品「淫妃セラムと千人の男」の番外編コミカライズ。
まず、北沢先生の絵がとても美麗。王族という設定への説得力が増す美しさです。衣装の装飾も細かくて素敵。
コンラッドとセラムの間に生まれた王子を交えてのお話。4歳の息子・ライナスに、自身が家族の情とは縁遠かったこともあり、父親としてどう接したら良いのかと手探りなコンラッド。
ライナスが素直で一生懸命な良い子で可愛いですし、セラムとライナスに対して真っ直ぐな愛情を向けるコンラッドも良い男。
攻め視点の愛情にあふれた平和なお話でした。
●契約は悪魔の純愛
火崎勇先生と高城リョウ先生のタッグ。
不慮の事故で目の前で両親を失い、天涯孤独となってしまった少年が美しい悪魔に魅入られてしまうお話。
人の感情を嗜好品のように「食べる」悪魔が存在する。両親の葬儀という失意の中で、受けの内側で渦巻く複雑な炎のような感情に一目惚れをし、私と契約をしないかと持ち掛けてきた悪魔との付かず離れずの奇妙な数年間の物語なのですが、特殊な設定と火崎先生の淡々とした文章がなんだか癖になる。
悪魔の誘惑を突っぱねながら、懸命に、そして高潔に生きる受けが美しいです。なかなかこんな風には生きられないな。
名前が付けられない奇妙な関係に、読んでいて不思議な気持ちにさせられ、気付けば魅了されている…そんな作品でした。
●百五十年ロマンス
遠野春日先生とミドリノエバ先生のタッグ。
旧家の御曹司であり、史上最年少で栄誉ある賞を受賞した経験を持つ若き小説家の受け。
受賞作以来なかなか芽が出ず、作家としてよりもその美貌と家柄に注目をされていることにも、自身の筆の進まなさにももどかしさを感じている彼の元に、先祖のルーツを辿るドキュメンタリー番組出演のオファーが届く。
番組側が事前に入手したという資料に目を通していると、先祖の意外なエピソードに夢中になっているうちに眠ってしまい、目覚めるとそこは150年前のイギリスだった…
一風変わったタイムスリップもの。
タイムスリップものでもこう来るかと、展開が面白くてあっという間に読んでしまいました。
先祖のルーツを辿る受けの姿と共に、19世紀の大英帝国の街の雰囲気をさり気なく感じさせる文章は流石の一言。
受けが適応力が高い人で、ぐいぐいと読者を引っ張るように行動していく様が意外でした。
●或るシカリオの愛
砂原糖子先生と稲荷家房之介先生のタッグ。
め、めちゃめちゃ面白かった…
乾いた空気と砂が舞う南米風の小国が舞台。
古道具屋を営む世捨て人のような攻めの元に、客がどさくさに紛れて、食器や宝飾品と一緒に褐色肌のワケあり青年を押し付けていった…
ひょんなことから殺し屋として生きてきた青年を引き取る事になった攻めと、殺ししか知らない青年のお話。
これ、すごく面白い。1番面白かったかも。
きっとこの雰囲気はお好きな方がたくさんいるはず。
ラテンの空気を感じる異国が舞台なのですが、暴力や銃声が日常と共にある、ものすごくハードとまではいかないけれど、ピリッとした世界観なんですね。
その中で繰り広げられる2人の生活が暴力とは真逆のものだったりして、なんというか、夢中になって読み進めてしまいました。
良い意味で砂原先生っぽくない新しい感じ。好きです。
稲荷屋先生の挿絵も世界観にぴったりで、最高のお話とタッグでした。
どのお話も本当に面白かったです。
ベテラン作家様の上手さが光るお話が多かったように思います。まるまる1冊で読みたい作品ばかり。
アンケートはがき出します。
※Chara Selectionとの2誌連動オリジナル図書カード応募者全員サービスあり。
(1度に2枚応募可能だそうです)
小説の雑誌って盛りだくさんで読むのが大変なのに、ついつい買ってしまいました。以下読んだもののみコメント。一番好きなのは短いですが、小中大豆先生のお話で、これだけで萌2にしました。買って良かった!
1.宮緒 葵先生「夢魔 『悪食』シリーズ」 CUT/みずかねりょう先生
天使、水琴ちゃんの天使っぷりは続行中。
攻めの泉里は、犬度が非常に控えめだと個人的には思うのですが、執着度合いは
増し増しです。続き楽しみです!
2.川琴ゆい華先生「深海魚も恋をする」 CUT/緒花先生
なんと男性CA(しかも年下)と雑誌編集者のお話。
年下わんこ、一生懸命なんで可愛かったです。
3.遠野春日先生「百五十年ロマンス」 CUT/ミドリノエバ先生
150年前のイギリスの様子が、すっごく素敵でした!!!
ミドリノエバ先生が描かれる攻めも、好みでうっとり・・
やや苦手なタイムトラベルものなのですが、個人的地雷は踏み抜いてないです。
4.火崎 勇先生「契約は悪魔の純愛」 CUT/高城リョウ先生
悪魔さんもの好きなんですよね。尊大であればあるほど、嬉しい。
こちらの悪魔さんは、そこまで尊大ではなかったかな。
攻め受けとも割合好きでした。
5.砂原糖子先生「或るシカリオの愛」 CUT/稲荷家房之介先生
南米の小国舞台のお話。なんだか熱い乾いた風がひょーっと吹き抜けていく
ようなお話です。稲荷家先生の挿絵がこれまたぴったりで。砂原先生が
こんな雰囲気のお話を書かれるとは、ちょっと意外でした。文庫化してほしい。
6.楠田雅紀先生
「Team -闘う者たちのある一日-『Brave -炎と闘う者たち-』番外編」
CUT/小山田あみ先生
本編中はあんまり意識しなかったんですけど、攻め受けともティーン
なんですよ・・・ そんな二人の若くて可愛い様子が読める後日談でした。
7.小中大豆先生
「役者 瀬戸永利の初めてのクリスマスデート!?
『鏡よ鏡、毒リンゴを食べたのは誰?』番外編」 CUT/みずかねりょう先生
これが良かった!本編後日談で、受けがちょっと我儘いうようになっていて
かわいいーーーーーーーーーーーーーーーー!
攻めは相変わらずな態度なので、ちょっと「ム」ですが
受けが可愛いのでおっけーという気持ちです。
8.「王庭のお茶会 『淫妃セラムと千人の男』番外編」
原作:西野 花先生 作画:北沢きょう先生
セラムがちゃんと母してました!きょう先生の描かれるブロンドって
ほんと好き。
小中大豆先生の「鏡よ、鏡・・」、まだ読みたいなあ。同人誌出していただけないかなあ。