ボタンを押すと即立ち読みできます!
BLゲーム「花町物語」のノベライゼイションです…
というには、あまりにもよくデキた小説版です。
(↑正直…びっくりしましたよ…
ゲームシナリオよりもデキの良いノベライズなんて!)
お話のほうは、陰間茶屋「華菱」の楼主と陰間の恋物語☆
…と言ってしまえば簡単ですが…
救ったはずの楼主が逆に救われ、救われたはずの陰間が楼主の救世主みたいな…
ちょっとやそっとでは語り切れない、複雑にヒネた恋物語であります(笑)
不幸な生い立ちに似つかわしくないほどの…純粋無垢な少年陰間・朱璃に、
楼主・巽は抵抗し続けます…。
(↑いつまで抵抗できるのやら…この純情の前で!?)
さぁ…イノセントVSシニカルの…見えない戦いとでも言いましょうか?
巽は(心に歯ぎしりしながら、)ひとり言います↓
「私は負けません……。純粋で真っ直ぐなだけが取り柄のお前になど……」
読者の皆様なら、もうお解かりでしょう?
こう言ってる時点で、既に負けていますから!!!
それでも…この巽さんの色っぽさといえば☆
パーフェクトなのです(この時代の鬼畜とは思えぬほどに…!)
鎧を纏ったような眼鏡貌も、眼が悪いのやら良いのやらwww
禁欲的な洋装姿も…読者心(否、腐女子心を…)何とはなしにそそります☆
そして極めつけは遊郭の風習…張形とか、その他いろいろ…
(↑モノの無い時代だけに、何やら淫靡でロマンティック!)
ともかく…レトロな時代のレトロな鬼畜に、
無条件でノックアウトされました(笑)
さて…肝心のエロですが…
遊郭「華菱」のその後よりも、主役達の運命よりも気になったのは,,,
脇カップル将人&和泉の、その後の関係(←おいおい…)
彼らが…そういう関係になったか否かなのでした。
巽(攻)に拾われて陰間茶屋「花菱」にやってきたところで、
先輩陰間に「この建物の中を案内しますね」って感じのことを言われて、一緒に部屋をまわりながらの状況描写は、あ~ ゲームっぽいなぁという印象はありましたが、それ以後はあまり気になりませんでした。
もう、朱璃(受)が健気でかわいくって(*´д`*)ハァハァ。
陰間のお稽古の様子や、巽との絡みは、たっぷりと描かれていますが、
客との絡みは描かれていませんので、そういうのが苦手な方でも楽しめると思います。
数年前にゲームはプレイ済です。
細かい内容はうろ覚えの状態で読みました。
巽ルートです。
散々酷い目に合ってきたのに純粋で自分を慕ってくる朱璃に、
辛く当たりながらも戸惑いながら非情になりきれない巽。
ゲームでは分かり辛かった巽の思惑や朱璃への想いが上手く表現されていたと思います。
登場人物も全員出ますが、いかにもノベライズ!というわけではなく違和感なく読めました。
商品に手を出さないはずが朱璃の水揚げの相手を務めたり、口付けしたり、
客を取り始めて仕事が終わった朱璃を部屋に呼んで個人指導したり…
何だかんだ他の陰間とは扱いが違いましたね。
巽さん本人は自分が朱璃に惹かれていることを認めたくなかったんですね。
個人指導のせいで朱璃が痩せ細って衰弱すると身体に良いものを届けさせたり、本当巽さんはもっと素直になりなよ…と言いたくなります。
最終的にはラブラブで良かったです。
朱璃は今まで酷い目に合った分もっと大事にされて欲しいですね。
後日談では巽さんがデレデレになっていてそんな心配いらないと思いましたが。