イラストつき
作家買い。
夜光作品の「推しはα」の続編です。
夜光作品は序盤に前作のざっくりした説明が書かれているものが多いので前作未読でもギリ理解できないことはない気がしますが、でも前作ありきの作品ではあるので、できれば前作を読まれてからこちらを読まれた方がより楽しめると思います。
前作含めてのネタバレがあります。ご注意ください。
主人公は佑真。
彼は嘘をつくことが「できない」。
そう、できないんです。なので潤滑な人間関係を送ることが苦手。そしてそんな彼は平々凡々なモブ顔にベータという凡庸さゆえなのか、とにかく自分好みのお顔を見ることが大好き。
そんな彼は、彼の勤務する会社に中途採用で入社してきた蓮に心奪われてしまう。とにかく佑真好みの顔なのだ。そして、そんな蓮に誘われ彼の実家に赴いた佑真だったが、そこは妖怪専門旅館「七星荘」だった。
驚きつつも蓮と共に妖怪相手に仕事をこなしていくうちに二人は恋人同士になり―。
というのが前作で描かれていたお話。
紆余曲折あってベータからオメガへと体質を変えさせられてしまった佑真は、無事蓮の子を身ごもりそして産むが。というところから今巻はスタートします。
今日も今日とて「七星荘」は大繁盛。
だがしかし人間は妖怪に襲われてしまうことも。それを避けるために、七星荘で働いている蓮の家族は閻魔大王に印をつけてもらっている。蓮の伴侶となった佑真も印をつけてもらうために閻魔大王に会いに行くことになった。それは新婚旅行に行っていない佑真にとって蓮との楽しい旅、になると思っていたが―。
佑真という男の子は嘘をつくことができない。
それはお世辞を言ったり、自分の意に反して周囲の人たちと軽く話を合わせられない、ということでもある。
だからこそ「人の嘘を見抜くことができる」能力を持っている蓮にとって、佑真は心から信頼できるパートナーでもあった。
この設定ゆえ、でしょうかね。
佑真という男の子は天真爛漫で、妖怪相手に仕事をする能力が高い。そして、その能力ゆえに、佑真と蓮はすれ違い―。
え、この流れって、前作(シリーズ1冊目)の時から見越して夜光先生は書かれてるんですかね。天才ですかね。ええ、天才ですね。
夜光作品はドシリアスなものとか痛い作品も多くありますが、コミカル寄りなものも多い。今作品は完全にコミカルなお話です。序盤、そのコミカルムードは絶好調で、妖怪相手でも怖がらず、恐れず、何なら対等に掛け合いをする佑真、という描写なので、今回も面白い!と思いつつ読み進めたのですが、
えー、そういう展開?
とびっくりな終盤を迎えます。
で、ここで書いてしまいますが、今巻は1冊完結のお話ではありません。「続く」状態で終わります。
いやー。
いやいや。
ここで終わるとか…!
自分の推し顔(=蓮)を拝むのが大好きな佑真と、うそがつけずに綺麗な心を持っている佑真を愛する蓮、という二人のお話ですが、そこから一歩踏み込んできました。自分が相手を好きなのは、どうしてなの?という壮大なテーマですね。
前作はベータがオメガに力業で変化させられる、というところがキーポイントだったと思いますが今巻は二人のお互いに対する愛情、という部分がキーになっているかと思われます。
で、今巻に入り重要なキーパーソンが登場します。
佑真に、妖怪に襲われない「印」をつけてくれる閻魔大王です。
彼がいい仕事してます。
さすがです。
さすが夜光先生です。
前巻で綺麗に終わったと思った二人を、ここまで深く掘り下げることのできる手腕に脱帽です。
表紙に、蓮と佑真のお子であろう少年が二人描かれていますが、ああ、なるほど、そういう感じ?とみずかねさんのイラストにも完敗。今作品にはイケメンがたくさん登場しますが、みずかねさんの描かれるイケメンは本当にイケメンで眼福です。
いやいや、もう続きが読みたくてヤバいです。
夜光先生は筆が早い作家さまなので正座して、続編をお待ちしています。
夜光花先生の作品ってハズレが無いんですよね。どの作品もどれも違ってて、そしてどれも面白いんです。
前作「推しはα」はコミカル過ぎる故に、他シリーズより何かが足りなくて萌2にしてました。今作も途中まではそうでした。
ところが妖怪の里に向かう途中である人物に出会った事により、とてつもなく面白くなって行くんです。
そこからは「推しはα」のクセに(すいませんw)切ない展開になって来て、どうなるの?どうなっちゃうの?と残ページを見ながらハラハラしました。
そう、こちらまだ続いてます。「ギャー‼︎っ何で‼︎」て思いましたが、このシリーズ面白くて続いて欲しいと思ったのでとても嬉しいです。
モブだと思い満足している佑真の自己肯定感が高まるかが今後の鍵だと思ってます。蓮と優真の息子の10歳の颯馬のあの意味深な台詞、次巻以降にハッキリするでしょう。
相変わらず佑真は蓮オタクだったしハッキリいって常人には理解出来ない思考と言動でしたが、今回はそれなりに生きづらさを感じていた事を知りました。
もう続きが気になってしょうがありません。
エッチは少ないけど濃厚でした。それにしても佑真の好きな体位が寝バックとあって、ニヤリとしてしまいました。
3巻はまだか!!!???
バーンッ!!!(机をたたく音
これね、続きます。前後編って表記してほしかった。
終わり方が絶妙なところで切れてて、私は気になって夜も眠れない。
まさか、あんな終わり方…。
一巻で佑真が推し活してますけど、今回もだいぶ捗ってます。
ついでに、子どもが蓮に似ているので、推し活が捗りまくります。
あああ、読んでほしい。
閻魔大王が当て馬なのすごいから読んでほしい。
妖怪たちが恐れるだけあって、あんなん災害ですよ。災害レベルの当て馬なんて初めて。蓮がどう立ち向かっていくのか…。
ほんと、続きが読めない。
1巻で蓮が妖怪の里へ行くじゃないですか。
そしたら、怪我して帰ってきて、だいぶ険しい場所だってことは判明するわけですが、空気の読めない祐真には快適な場所だったらしく、モブモブしていたのに急に主人公属性がつくからワクワクすっぞ!状態です。
ところ変わればなんとやらです。
これが、続きにどう作用するのか…楽しみぃ!
ところで、3巻まだですか?早く読みたすぎてしぬ。
「蓮の実家の妖怪専門旅館に閻魔大王の使者が現れ、
「円滑な旅館運営のために必要な「印」を、佑真と颯馬に授けるので会いに来い」と告げられる。
まさかの新婚旅行代わりに妖怪の里へ行く羽目になってしまい!?」
・・佑真は、カクリヨに残り、美貌の閻魔大王の専属調理人になる。
閻魔大王の美貌を見てしまい、新しい佑真の推しは、大王。
術で、お互いの事をすっかり忘れる二人。
続きは、3巻へ・・
1年後にやっと続の3巻発行。
今回は妖怪専門旅館の長男と番である料理人のお話です。
閻魔王に印をつけてもらうために
受様が妖怪の里に向かった事で新たな騒動が起こるまで。
嘘がつけない性格の受様は非常なイケメン好きです。
そんな受様にとって中途採用されて入社してきた攻様は
ど真ん中のベストアルファ♡ でした。
実家が妖怪専門旅館を営む攻様は
母が妊娠中に受けた天邪鬼の祝福で嘘をつく人の顔が
モヤッて見える厄介な体質なのですが
嘘のつけない受様は顔がはっきり見える稀有な人で、
期間限定で就職した攻様は退職する際に
猛アプローチをして受様を実家の旅館に連れ帰ります。
受様と攻様の交際はとりあえずで始まりますが
客で来ていた大蛸妖怪によって受様がオメガ変転した事から、
紆余曲折を経て攻様の番となります。
愛息も生まれて新居の話をするほど夫婦仲は良好ですが、
息子の百日参りをした途端、
閻魔大王からの使者がやってくる事態となります。
攻様の家族は妖怪相手の旅館を営むために
閻魔大王は攻様一家に妖怪除けの印を授けていますが
百日参り(で現世の神に挨拶)したのに
こちらに挨拶しないのは不義理だろうと詰られます。
それから一週間後、受様は愛息と攻様、
旅館の跡取り娘である攻様の姉とその恋人ととともに
妖怪の里に向かうのですが・・・
夜光先生の既刊「推しはα」の続刊で
妖怪専門旅館を営む人見家の嫁となった受様が
閻魔大王への挨拶かたがた妖怪除けの印をもらいに
妖怪の里へと向かうラブコメディです♪
こちらオメガバース作品なのですが
本作では既刊以上にオメガバ要素が減っていました。
拘りなく読まれる方なら良いかなと思いますが
個人的にはオメガバとして読むなら物足りなく
本作では終わらないのでご注意必須です!!
受様は攻様似の息子を出産しますが
未だに息子が自分の子供だという実感も
攻様が自分のパートナーだという意識が薄く
攻様の美貌をこよなく愛するがゆえに
彼の隣には自分のような凡夫よりも美しい人が似合う
と本気で思っているのです。
受様が元々はベータでだった事が遠因かもですが
受様にとって攻様はいつまでも天上人並みなのは
夫婦、パートナーとしてはちょっと歪に感じます。
たぶんそういう受様の思考が
受様を気に入った閻魔大王のちょっかいへと
繋がったのかなと思われます。
続巻なので多少の困難はあっても
ラブラブなお話だろうなと手にしたのですが、
まさかまさかな展開になっていて
読了してもなぜココで終わったのか!?
ココからどうなればハピエンになるのか!?
全く判りません ๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐
夜光先生なので最後はハピエンだとは思いますが
早く続きを読ませて頂きたいです。