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獣人殿下にお嫁入り 愛され王子の憂鬱な新婚生活

jujin denka ni oyomeiri aisare ouji no yuuutsu na shinkonseikatsu

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表題作獣人殿下にお嫁入り 愛され王子の憂鬱な新婚生活

セルゲイ,28歳,グレハロクワトラス・シエカフスキー帝国のアムール獣人皇太子
ジークフリート,25歳,ロンデスバッハ王国の第六王子で元軍人

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

獣人や亜人、様々な種族が暮らす世界、純血の種族は稀有な存在だった。長らく鎖国をしていたロンデスバッハ国はその唯一とも言われる純潔の人族の国。ロンデスバッハは二年に開国したが、数多の国の中で生き残るため、国王の命令で政略結婚が盛んに行われていた。 そしてついに元軍人で王子のジークフリートも、男でありながら北の大国グレハロクワトラス・シエカフスキーの虎獣人皇太子・セルゲイの元へ嫁ぐことになった。 男同士政略結婚とはいえ、国のため良好な夫婦関係を築こうと思い嫁いだジークフリートだったが、結婚相手である皇太子・セイゲルの気持ちが読めずーー? ムーンライトノベルズの大人気作「3.5秒のアムール」が待望の書籍化! 政略結婚から始まる、獣人皇太子殿下との新婚生活ファンタジー!!

作品情報

作品名
獣人殿下にお嫁入り 愛され王子の憂鬱な新婚生活
著者
清白妙 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784344848887
2.6

(30)

(6)

萌々

(3)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(11)

レビュー数
8
得点
66
評価数
30
平均
2.6 / 5
神率
20%

レビュー投稿数8

笠井さんホイホイされましたが

笠井さんの表紙に釣られ、あらすじを拝見して面白そうだなと思って手に取りました。某web小説サイトさんで人気の作品の書籍化とのことですが、人気が出るのも頷ける面白い作品でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。







主人公はロンデスバッハ国の第六王子のジークフリート(愛称はジーク)。
母親が庶民という出のために、また継承順位が低い第六王子という身分のために彼は王位継承権を手放し軍人として生活していた。

が、彼の国はとある理由で王からの命により他国に王子・王女たちが他国との政略結婚をしていくことになる。ジークも第六王子としての使命を果たすべく政略結婚自体は受け入れるつもりはいたものの、父親である王から言われたのは大国・グレハロクワトラス・シエカフスキーの皇太子であるセイゲルの元へ「嫁ぐ」こと。

男でありながら「嫁ぐ」とは…、と抵抗感を示すジークではあったものの、王子として自分の意見を押し通すことはできず言わるがままにセイゲルの元へ輿入れすることにするが―。

読み始めたとき、もしかしたらめちゃめちゃドシリアス系のお話?と思ったんですね。けれど意外なほどコミカルです。

政略結婚で、しかも同性との婚姻。
セイゲルにしろ、ジークにしろ、「王子であるが故」の責務として仕方なくこの婚姻を受けた感があるんです。が、出会ってみれば…、という展開になっています。会った瞬間に、セイゲル、ジーク共に相手を好ましく思う(これにも理由があります)。が、すぐに、はい、幸せになりました、という流れにはなっていません。お互い思うところがあるゆえにすれ違っていく。

この「すれ違い」の描き方が秀逸で、視点が交互で描かれているために二人の感情の機微が分かりやすいんですね。相手を想うがゆえにすれ違っていく、というドシリアス一辺倒にも振り切れるバックボーンですが、すごくコミカルで、ハラハラはするものの爆笑を挟みつつ進む展開なので読んでいてしんどくない。

そしてもう一点、主要な登場人物たちに、悪意がない。

BL作品において当て馬という存在は珍しくないというか普通に登場してくる重要なキーパーソンですが、今作品は当て馬?と思わせる人物は登場しますがいい意味で当て馬はいません。あれ、もしかして、この後シリアス展開になる…?と思わせて、シリアスにはならない。

今作品には萌えポイントがいくつかあります。

セイゲルは虎の獣人。つまりケモ耳がありモフモフです。
一方のジークは元軍人で非常に男らしい青年であること。
そして二人には「子を成す」という責任があること。

そういったバックボーンがきちんと生きている。そのためにストーリーに無理がなく読んでいて引っ掛かりがない。さらにセイゲルのジークへの執着心とそれを補って余りあるスパダリ感、なのにそれが空回りする詰めの甘さも可愛らしく、一方のジークの健気さと男気のバランスも萌えツボに突き刺さりました。

ジークの忠実なる従者のエルマーがとても可愛くって、彼メインのスピンオフも読んでみたいです。

そこそこ厚さのある作品なのですが、この厚さに見合った内容。切なさと甘々と、笑いと萌えと。それらがバランスよく詰まった作品でした。評価でちょびっと悩みましたが、笠井さんの挿絵が眼福過ぎたのと、今作品が商業BL作品のデビューということでちょびっとおまけして神評価で。

笠井さんホイホイされてお買い上げしましたが、ストーリーも非常に面白く萌えるお話で、めちゃめちゃ萌えました。次回作も楽しみに待っていようと思います。

7

嫌いアンソロ参加作品 コメディです

なろうで、ずっと読んでいた作品の商業化。 幻冬舎コミックス 書き下ろしSS付き。 
酷評が目立つので、応援したくなってしまう。
これは「嫌われる」がテーマの小説なの。コメディタッチの面白い内容だと思うけどなー。

私は電子版を購入。
当然だけど比較すると 商業本のほうが配列が綺麗、洗練されて読みやすくなってました。

感激したのは笠井先生の挿絵。
笠井先生、ありがとう。私の脳内妄想より、はるかに美麗な姿に描かれていて、感激。

★ジークは、自分をガチムチと理解しているけど、実際は獣人と比較したら華奢。
特に顔は美麗と設定されていないけど、笠井先生のジークは可愛い美男。

★セルゲイは、取り越し苦労を暴走させる、赤毛の巨漢虎獣人。
運命の番のジークに一目ぼれして痺れた瞬間から、ずっとずーっと暴走。
原題の3.5秒の意味は、発情期の状態のこと。
ジークの夫・セルゲイは不死身の持久力を持つ先祖帰り。3.5秒で早漏してはすぐ復活。
 
★前半は、ストレスたまる展開。
何をやっても裏目に出るセルゲイ。セルゲイに不満を叫び続けるジーク。
でも、それでいいのです。なぜなら、それがお題だから。 
→「嫌いアンソロ」参加作品。
【基本設定】主人公が嫌いになる、もしくは嫌われる話
【共通テーマ】私(僕)が頑張って隠してることを教えてあげようか
【必須ワード】「証」

難を言うなら、長編のダレ解消。
著者とナロウファンのフェチを満たすサービスで長編になっているけど、
別編に出すことにして、思い切って分割して、この作品は短くし立て直しをしたら良かったかも。

---
番外編の投稿あり
「面妖な……」と称される例の薬の開発秘話を綴った外伝 が更新中です。
「あやしい薬の作り方」 https://novel18.syosetu.com/n6599fo/

2

思い込みが激しすぎる

今回は帝国の皇太子の虎獣人と
王国の第六王子の純人のお話です。 

政略結婚で嫁いだ受様が
名実ともに攻様の大切な相手となるまで。

この世界には人間だけでなく獣人や亜人等
様々な種族が国を作って暮らしていますが
今やただ一つの王国を除いて
王族ですら純血の種族は存在しません。

その唯一の国が受様の生国・ロンデスバッハ王国です。
ロンデスバッハは大陸から少し離れた島国で
鎖国により純粋な人族だけが暮らしいました。

しかしながら2年前、
周辺諸国の勧めで開国にふみきってみると
文化も発展も遅れた時代遅れの小国となっていたのです。

王は遅れを取り戻すべく幾多の改革を行うとともに
他国の技術や知識を容易に手に入れるために
自らの王子と王女を売り出したのです。

受様は母が平民出身で後ろ盾もない第6王子で
王位継承権も放棄して軍属していましたが
最後の未婚者となって王から政略結婚を
言い渡されるのですが

相手は北の帝国の皇太子だったのです!!
この皇太子が今回の攻様です♪

かの帝国は虎人族の治める国ですが
繁殖能力が低すぎて男でも妊娠できる薬まであり
子沢山の王にあやかりたいとの申込みだったのです。

受様は動揺しつつも受け入れるしかなく
半年後には気心の知れた侍従と帝国へと向かいます。

果たして北の帝国で受様を待ち受ける未来とは!?

WEB小説サイト「ムーンライトノベルズ」にて
連載されたWeb小説を加筆修正しての書籍化で、
政略結婚で虎獣人の攻様に嫁いだ純人の受様の
すれ違いラブコメディになります♪

長く続いた鎖国によって
他国よりず多分に遅れてしまった国の発展のため
王の子供達は見知らぬ国に嫁いでいきます。

しかも結婚相手は
自分達とは見た目も違う獣人や亜人で不安なのに
受様の相手は虎人の皇太子という同性であり
攻様の子を産む事を期待されての輿入れなのです。

もふもふファンタジーは大好きですし
男性同士でも妊娠させる秘薬、
政略結婚というパワーワードにも
ワクワクして手にした1冊になります。

受様は多大な決意の上で帝国に向かいますが
帝国では皇太子妃の座を巡る内紛まで起こっていて
受様は道中で襲われると言う最悪の事態を迎えます。

絶体絶命の受様を助けに現れたのは
なんと攻様本人で受様は攻様に好印象を抱くのですが

攻様は婚姻式を挙げて受様が妻となっても
大事な初夜をスルーしたばかりか
全く閨を共にしようとしないのです!!

物語はそれぞれの視点で進むので
読者には攻様が受様に惚れている事は判っていますが
攻様は受様にその事情を一切告げないので
受様のぐるぐるは深まるばかりです。

そんな攻様と受様のすれ違いに
受様の存在をよく思わない貴族達の横やりが入り
なかなか2人の仲は進展しません。

2人のすれ違いは多分に
攻様の半身に対する理想と妄想と思込みが原因なので
そのあたりにムムムッ!? ってなると
非常に引っかかってしまう展開でしたが

私は結果がよければグルグルは大好物なので
受様の誤解が解けて攻様と結ばれるまで
どうなったら好転するのかとワクワク&ハラハラ
楽しく読ませて頂きました (^O^)/

WEB小説だからかもですが
詳細に書き込んでいるシーンがあるかと思えば
あっさり飛ばれてしまう場面もあって
物語の濃淡が作者の好みに寄ってる感じがしました。

コミコミ通販したので小冊子も読んだのですが
この小冊子分まで納めらていたら
しっかり「完」って感じられたと思います。

2

人の話を聞こう

笠井先生ホイホイで購入。前半楽しく笑えましたが、ちょっと長いなあと感じてしまったので萌にしました。本編420Pほど+あとがき。信じられないくらい人の話を聞かない皇太子殿下でもOK!な方限定だなと思います。

長らく続けた鎖国を2年前に解いたロンデスバッハ王国。色々立ち遅れていたものを取り返すべく、沢山いた王子王女をつかって政略結婚を行い、国を盛り返しています。身分の低い母から生まれた堅物のジークフリートもとうとう政略結婚を父から命じられたのですが、相手は獣人、しかも皇太子(♂)で・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
エルマー(受けの従者)、ヴァルラム(攻めの護衛)、ミラナ(攻めの皇太子妃候補と噂される♀)、攻めの両親、受け母ぐらいかな。エルマーが面白かったです。

++攻め受けについて

攻めが、今まで読んできた本の中で、もっとも「あほちゃうか」と思う皇太子でした。なんて独りよがりなことを考えることか!自分の発情期が1年に1回しかこなくて、それがついこの間終わったばかりだからと、受けとの初夜を「じゃ、つぎの発情期のときにしよ♡」と勝手に決めやがる!そしてそれを受けに一言も言わない!圧倒的に会話がたりない!!!!!!!!!!

祖国で禁止されていた同性婚でも「頑張る!」とお勉強してきたのに、訳も分からずほったらかしにされる受け。そりゃあブチ切れていいですよ!ほんと!あっちこっちから「ミラナが皇太子妃だよ」等と吹き込まれるわ、攻めはなんも話してくれないわ、そしてその状態がひたすら続く。読んでいるこっちはイライライライラ。

2人のすれ違う様は面白いんですよ、笑います。なんだけど圧倒的に腹たつページが長くて、ほんとに「一発攻めを殴らせろ!」と言いたいお話でした。めっちゃ強い攻めなので、まあパンチが届く訳はないのですが。

4

ちょっと想像と違いました

笠井あゆみ先生の素敵なイラストと、獣人殿下と政略結婚という単語に惹かれて購入しました。

どんな切ない展開が待ってるのかと期待して読んだんです。どんなに読み進めても切なさは訪れずに、こちらの作品はコミカルなのだと知りました。何の知識も無かったのでこちらの作品を誤解してたようです。

でもコミカルな作品はそれはそれで好きなのです。
しかし、攻めのセルゲイと受けのジークフリートの壮大な思い違い、すれ違いのままに終盤まで進んで行くのに読んでてちょっと疲れてしまいました。

冒頭のジークフリートの母親の言動に昭和の香りを感じてしまった辺りから嫌な予感はしてたんですよね。(^^;)

それとセルゲイが話を聞かない独善的な性格だというのは気にならなかったんですが、冷たい態度のジークフリートに対して情け無い声を出すセルゲイに萎えてしまいました。

全般に渡ってそんな様子だったので、獣人殿下に求める格好良さは何処にって思ってしまいました。獣人BLを読むにあたって期待するのはそこだと思うんです。


それから途中にある誤字も気になりました。これだけ長い作品になるとしょうがないと思いますが、せっかく紙本になるのだから担当者さまにはもっと頑張って欲しいと思いました。


3

この作品が収納されている本棚

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