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表題作狼は蒼い月を抱く

志波昂 元ヤクザの便利屋
朝倉仁樹 医師

あらすじ

深夜、当直の外科医・浅倉は、肩に大怪我を負った男…志波を診ることに。
志波は元ヤクザで今は一匹狼の便利屋だった。
「先生、男を知ってるだろ」―惚れた…と臆面もなく囁き、浅倉の心の隙間にすっと入り込んでくる志波。
そんな折、浅倉のかつての恋人で研修医時代の指導医、三枝が急死。
遺された研究データを巡って、浅倉はいつしか抗争の渦中にいた…。

作品情報

作品名
狼は蒼い月を抱く
著者
高塔望生 
イラスト
羽田共見 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
発売日
ISBN
9784872577525
3.8

(7)

(2)

萌々

(3)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
26
評価数
7
平均
3.8 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数2

心の治療をする龍

個人的にはあまり読まない医療系だったのでたいへん面白く読むことができました。そもそもヤクザ系が好きなので、先生のお相手が元ヤクザというのも萌えポイントでした。

外科医長の仁樹はある日夜間の急患で、背中に龍の入れ墨をした男の処置をした。刺し傷は第三者がつけたものだと思われ警察に届け出ないといけないが男はそうさせない為口封じとばかりに激しいキスをしてきた。
その男、志波は元ヤクザで今は便利屋だった。それ以降仁樹を口説くようになるが、仁樹を巻き込む闇治験騒動に志波もまたかかわっていて…

志波は医師を辞めたいと思う程の辛い恋愛経験をしていて、志波と出会ったことで癒されていきます。でも事件のことで行き違いがあったりでなかなか素直にはなれません。
その為に危ない目にあったりしますが、もちろんそこでヒーロー登場です。

闇治験の事件に関して、元ヤクザの便利屋の志波がどうかかわっているのか、仁樹のまわりのどの医師がかかわっているのか、なぜ仁樹はヤクザにつけまわされるのか、その設定や展開が面白かったです。

元ヤクザとはいえ志波がとてもやさしい良い人なので、あまり殺伐とした感じはありません。反対に仁樹は誰にも吐き出せない想いを心に抱えているので、言動に迷いが多く暗いイメージです。
志波に心を解放してからはとてもあまあまなグズグズなところがちょっと笑える程でいいです。

1

攻めは好きなんですが

ヤクザ×医者ってなんか魅かれます。
それってきっと壊す者と生かす者っていう相反する関係が萌えになるんでしょうね。
この作品では、志波は元がつくのでただ単に危険な匂いのする男なんですが。彼は出会いからガンガン来ます。強気な医師の浅倉にホントに一目ぼれって感じです。
一方の浅倉、志波の傍若無人さと過去の恋愛の結末故に弱冠引きぎみ。

でもいくら誘われたからって興味のない男と飲みには行かないでしょー。
なんとなく接するうちに志波に好感を持ち始めたところで、事件。

ヤクザの裏社会ものかと思いきや話は、医者の闇社会へ浅倉は巻き込まれていきます。そこへ都合よく現れて何かを知っているらしい志波に、再び不信感を持った浅倉。二人の仲はこじれて、事件の解明に浅倉突っ走ります。

よくある感じの展開なので特別なストーリーとはあまり感じません。
口説き文句は断るのに飲みの誘いには乗る浅倉のスタンスがイマイチよくわかりません。志波が案外優しくてイイ男なのがこの物語の救いになっているというか・・・

事件に巻き込まれて助けられてほっとしたのはわかるけど、大粒の涙を流す浅倉に今までの言動から考えると納得がいかなかったり・・・

事件や話のネタは悪くないのに主人公が微妙なキャラなのがマイナス。
ちょっと文章がめんどくさいというか変に詩的な表現での終わり方もあんまりだったかな。

やっぱり志波のカッコイイとこで保たれてる気がしました。



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