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てんてん
特典
好きな人なら
本品は『経理部員、恋の仕訳はできません』の
フェア店特典ペーパーです。
本編後、社史編纂室を訪れた倫理のお話です。
倫理は提出された領収書の確認のため
社史編纂室に向かいますが、珍しくも誰もいません。
踵を返しかけた倫理でしたが
パソコンと積み上げられた資料の向こう側から
室長補佐の稲葉が顔を出します。
確認したい事があるという倫理に
稲葉は担当者への伝言を引き受けてくれ
携帯電話をタップし始めます。
そんな稲葉をじっと見ていた倫理は
彼の本職が調査会社の社長で倫理の恋人の上司で
猫背でぼさぼさの髪に無精ひげ、トイレサンダルで
社会人には見えないほどだらしない男なのに
身だしなみを整えると芸能人顔負けの美丈夫で
つまりこれは、世を忍ぶ仮の姿
などと思っていると･･･
A5サイズ(書店によって型違いあり)片面にて
倫理が稲葉と対するお話です。
稲葉にふいに噴出し、
「俺は隠密かよ」と肩を揺らして笑い出します。
どうやら倫理は見たままを口にしていたらしく
稲葉のツボを激押ししたようです。
倫理は女性ならともかく男性の変装など
たかが知れていると思っていたので
全然わからなかったのです。
そんな倫理に稲葉は
自分も染谷も変装には自信があったのに
倫理達に見破られた事がかなりショックだと言います。
倫理は稲葉はともかく
染谷はどんな姿でもカッコよくてすぐわかると
無自覚の惚気を吐いていたら
帰ってきた染谷に見つかって逃げ去ることになる
･･･という倫理の天然ぷりが炸裂した小話でした。
どんな格好をしていても恋した人なら即わかる
これは倫理に限った事ではなく
稲葉も恋人によって実体験済みなのですよね。
既刊読みには二重に美味しい短編でした♡
