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KindleUnlimitedにて読了。
古代エジプトにタイムスリップするお話。
主人公は元ヤンのピザ職人隼人。イタリアに修行に出てた本格派。
攻めは古代エジプトのアイーシャ女王の王弟ジェセル。2人とも強気で男前同士。対等に言い合えて心を許せる関係でした!
古代エジプトに突然タイムスリップしたものの持ち前の負けん気の強さと前向きな性格で自分の立ち位置を確立していく受け。
ピザ職人らしく、ピザを作ったり現代のスウィーツに近いものを作ったり…材料や環境、大抵のみんなに快く受け入れられたり、攻めの性格が割と現代のスパダリ寄りで、ちょっとご都合主義的な部分もあると思うけど、全体的に楽しく読めました。
心を通わせた攻めと別れて、タイムスリップした受けが現代に戻るのか?
中盤の大きな転換点でしたが、概ね予想通りの結果。
面白いけど、ここまでは萌2かなぁと思っていましたが、終盤のエピソードで鷲掴みされました!
2人の初エッチに雪崩込む甘いやり取り、
お互い「アンアン言わせたい」と色気のない上下ポジションの取り合い(笑)、
そしてエッチの描写の丁寧で細かいこと!!いやー先生じっくり書いてくれてました。
エッチ中に「バーカ」とか言っちゃう強気やんちゃ受け。そんなやり取りができる関係性。いや〜好き!!
賛否あるようですが、個人的にどハマリしてしまい、評価1つ上げます。
2人のその後のエピソードもあり、古代エジプトのロマンを感じる作品でした!
こ、これは…、私のBLアイデンティティを試される作品でした。
これまではわりと攻めが年下でも年上でも受けを溺愛して包容力があって、エッチでも受けを可愛がって受けがグズグズになってしまうタイプのお話が多かったのです。
そして私はあまりヤンキーが好きではありません。
なんとなくドラマにもなった江戸時代にタイムスリップする外科医のお話を連想してしまいました。
しかしこのお話は受け?である隼人が元ヤンであることはとても重要なのです。
継母に馴染めなくてグレるかな?まあそこは置いといて…。
古代エジプトにタイムスリップしてしまった隼人。
とうとうタイムスリップものも古代まで来たか、と思いました。それも置いといて。
現代ではピザ職人で独立を目指しカフェで働いていた。
この経歴が非常に生かされています。
元ヤンの強気さ正義感や権力に屈しないあるいは気にしない豪快さ。
また料理人として純粋に作ったものを食べて喜んでほしいところや、女王のピラミッドの人足の目当てになるようなメニューを思いつくところなど。
お話はとっても面白くてワクワクしました。
ただ、なんというか隼人に感情移入といいますか好感といいますか、うーん、話は楽しめるのでしょうが。好みの問題ですね。
隼人とジェセルも心の友や戦友というか、お前のことは誰がなんと言おうが味方だ!俺はわかってるぜ!みたいな。いや、ジェセルは違うのですが。
隼人もジェセルを好きだと自覚するのですが、悩む時間も長かったし、性的に求めるような感じではあまりなかったような。
そしてエッチもポジション争いがあったりで。
ジェセルの愛されることばかり欲しがって愛したいと思うのは初めてだとか、至上の快楽を味あわせてあげたいとかは、うん、攻めだね!なんですが。
隼人はただ抱かれるなんてありえない!俺が抱く方だよな?って感じで。結局は愛し合うならどちらでもいいとなるんですけど。
対等だからかぶつかったりアソコの大きさに一時休戦とか、チンコが!とか、情緒が…。
果たして隼人は現代へ帰るのか、古代エジプトに残るのか?とても読み応えがありました。
受けに乙女さを無意識に求めてしまうと萌えないかもしれません。
お話はとっても面白かったです!
ちなみにエジプトへ行ったときは同行者がお腹を壊して辛そうでした。日本にはない菌があるらしくて。隼人は丈夫ですね。
榊先生の描かれた褐色筋肉イケメンに惹かれて購入。
櫛野先生の作品はこれが初めてです。
表紙・口絵のイメージと中身が少し違っていたけど、楽しめました。
元ヤンの受さん、口調なんかが最初はちょっと慣れないかな?と思いましたが櫛野先生の筆力で魅力的なキャラクターになっていて面白かったです。
特にエッチシーンはこの二人らしくて最高すぎて、思わず笑ってしまいました。
この作品でヤンチャ受けにハマってしまいそうです。櫛野先生の他のお話も読んでみたいです。
櫛野ゆい先生の「竜人と運命の対」シリーズとか、「白狼王」シリーズとか大好きなんです。
今回はタイムスリップ物だという事で楽しみにしていました。
でも何ていうか主人公の隼人が、元ヤンのピザ職人って設定に馴染めませんでした。
あとがきで櫛野先生が触れていましたが、過去のエジプトに飛ばされても負けないくらい強い性格という事で元ヤンになったようです。
でも最初に神殿に飛ばされた時から、彼の反応や言葉に違和感しかなかったんです。
確かに元気で前向きで好ましい人物でしたが、何だか無理してるようで櫛野先生の良さが無かったように思ってしまいました。
隼人の作り出すスイーツやピザの話も美味しそうだし面白かったんですが、虫歯や動脈硬化が死因のミイラの事を思い出してしまってからは心から楽しめなくなりました。
ベッドでのやり取りに至っては2人の会話に色気が無くて、個人的に1番盛り上がったのはジェセルウナスが刺されて、隼人が元居た時代に戻るかジェセルウナスの魂を救うかを決めた辺りでした。
別に隼人が元ヤンではなくても良かったのでは無いかと思ってしまいました。
2021年刊。
櫛野さん作品といえば『竜人と運命の対』が大好きなのだが、今回の物語も読み応えがあって面白かった。
何だか"古代エジプトにタイムスリップ"と聞くと膨大な年月をかけて尚続いている某少女漫画を思い出すが、独特のロマンを感じるのは確かだ。
現代のエジプト展にて、腕輪を介して異変が起きた妹を庇った代わりに、古代エジプトの世界に引き寄せられた隼人。
そこに居合わせた王弟・ジェセルウナスは未来からきた異邦人・隼人を怪しい者として拘束したが、女王・アイーシャの計らいでジェセルウナスの監視付きという条件で自由となる。
紀元前の異国に放り出された身の隼人だが、さっぱりした気性で常に威勢が良く気配りのある性格はたちまちに周囲の者を魅了していく。
また、隼人がピザ職人だという設定が上手く活きていて、彼が作るスイーツやピザで人々がワクワクする描写が良かった。
グルメ描写って力を入れすぎた結果、明らかに作者の趣味に走っているだろー感が出てしまう残念な話もあったりするが、この物語ではきちんと重要な役割として担っていた。
タイムスリップものの見処として現代人の隼人が元の世界に戻るか過去の世界に留まるかって決断も、読んでいて納得のいく結果だった。
敢えて惜しい点があるとするならば、ジェセルとのラブシーンかな。
緊張を隠す為とはいえ、彼の元ヤン気質の血が騒いだおかげでせっかくの色っぽいムードが…
そこは大人しくジェセルに身を任せてもらいたかったのだが(笑)
古代エジプトならではのナイル川の氾濫期やピラミッド作り、権力争いも織り込まれていて、大いなるロマンを感じた一冊だった。