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大学生時代にふとした事からSMプレイに耽っていた幾世と風見。風見への想いと本音を隠したまま無理矢理遠ざけた距離。なのに卒業後雑誌編集者となった幾世の前に、新人作家として風見が現れて⋯。
捻れた気持ちの輪は結局一つに繋がっているメビウス。
Мな幾世を満足させたくてSとして振る舞う風見は、本来はSではない気がする。無自覚な幾世の求めに応えているだけで。二人はそのままでも愛し合えるだろうけど、風見は縄や拘束具無しでもきっと言葉一つだけで幾世の全てを縛り上げてしまえる唯一の存在。二人にはこのまましっかり見つめ合って幸せになって欲しい。
そして最も容赦ない責めとエロスを見せてくれたのは、幾世の憧れの作家鈴原先生〜!彼のサディズムをもっと堪能してみたい。イケオジの若かりし頃も気になる。
タイトルのバニラは挿入を伴わない性行為の事だそうで、風見と幾世も結ばれるまで長いけどそれもまた良い!
ずっと気になってた作品だったけど、SMがあまり得意じゃなくてようやく今になって読めました。
こ…これは、どうだろう。私にはちょっと刺激が強かったかもしれない( ̄▽ ̄;)
この程度で?と言われてしまうかもですが、乳首ピアスのシーンがリアルで怖すぎで痛そうで、思わず自分の胸あたりをさすさすしてしまった(笑)
絵がきれいなのもあって、緊縛シーンとかは見惚れてしまいましたが、水責めしよった巨匠はエグい。その後はちゃんとケアしてくれたから良いけど、私にはあまり刺さらないプレイでした。
そんなんなったのも、2人が回り道しまくってるからなんですよね。明らかに両思いなのにさ。
風見の小説を出さなかったのも、それを盗ませたのも風見との関係が元々の原因なわけだけど、なにやってんだか……でした。2人から責められる理由作りのためにワザとやってるのだろうかと思ってしまった。
基本、SMのパンチ力が強くてスパイシーだけど、最後はあまあまがいっぱいでそのギャップがとても良かったです。
SMもどことなく品性を感じますし、エロみも官能的で美しさを伴う点もこの作品の良さだと思います。セリフや会話にも知性を感じるストーリー運びがGOODでした^ ^
非BLのアクトアウトにハマったことがきっかけで、それより最近に描かれたこちらの作品を手に取りました。
なんか全然えっちぃやつだった!
事前に何の前情報もなく読んだのですが、SMっぽい設定で絵もそうなんですが緊縛で言葉少なながらゾーンに入っていることが分かる黒髪メガネさんがすごくHでした。
巻末に初期設定があるのですが、最初はもっと真面目な風貌の設定だったようで、こっちの方がさらにHだったかもと思いました。
両片想いなので苦手な設定ではありますが、今回当て馬役だった先生との絡みも官能的で、後ろ暗い雰囲気が面白く最後までテンションを保てました。
先生のスピンオフぜひとも実現させて欲しいです。
内容は全然違いますが、いたいけで純情な受け設定は共通してるかも、と思いました。
読み終わってみると長い両片想いを拗らせていたけれど、風見も幾世も最後はちゃんと自分の気持ちを吐露することができて良かった、と良い読後感を味わえましたし、萌えも感じました。が、中盤までは場面展開の繋ぎが雑というか、転換が突然だったり、台詞を誰がしゃべっているのか分からなかったりして、ストーリーについていくのに少しストレスを覚えました。
また、表紙からもSM要素を期待すると思いますが、正直SMシーンにはまったく萌えられませんでした。幾世がマゾだといっても別に気持ちの通じないSMでも良いわけではないし、となるとSMシーンで得していた人っていないよね?と。誰のため、何のためのSM?と気持ちが冷めてしまいました。一番不可解だったのは、幾世が担当作家に盗作させるというとんでもないことをやらかすこと。どういう心理かさっぱりでした。風見と鈴原の因縁はあっさり解決してしまうし、私にはちょっと掴みきれない不思議な3人でした。
何度かトライして、いつも途中までで読めなくなっていた作品。ようやく最後まで読めました。トータルすると難しいの一言に尽きます。
メインキャラは三人。
美しい絵柄と同じくらい、設定や描写が緻密で繊細。細かいところまで行き届いた背景は、よく見ると居間から寝室に変わっていたり(=看病していることを知る)、交わす会話の内容と関係ないところで薬を飲んでいたり(=体調悪いと知る)、おみやげを食べていたり(=出張から帰ってきた?と想像する)、ぼうっと読んでいると置いて行かれるというか、描かれている事象の半分も自分は理解できていないなと思い知らされます。油断してはいけない作風と感じました。
また、キャラクターの心理描写が丁寧で、どちらかというと暗喩というか、表に出ていない行間を読まないと理解できない作りになっていて、同じ場面を繰り返して読んだり前に戻ったり、読み解きに苦心しました。前述の油断できない背景と同義です。
その一方で、なりゆきで始まったSMプレイも、謝罪の意味合いのお仕置きも、敬愛していた作家にとんでもない迷惑をかけた行為も、元彼(って言っていいのか)への裏切りも、ひとつひとつは重たい案件と思うのですが、案外あっさりと過ぎて行くのが不思議でした。
たとえば、託された小説を編集部に渡さず隠し、内容をそうとは言わずに担当作家に話し、それがその作家の本として出版されるなんて、こちらの胃が痛くなる展開なのに、書いた風見はそれほど文学に思い入れが無いとか、担当作家も大御所すぎて特段激怒もせず幾世をお仕置きで済ませるとか、幾世的には良い方向だったかも知れませんが(おそらく本人はラッキーとも思っていないでしょうが)、それでいいのかなあとこちらは腑に落ちなくもありました。