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  • 虎王子に溺愛されて、子作りすることになりました。

虎王子に溺愛されて、子作りすることになりました。

tpraoji ni dekiai sarete kodukuri suru koto ni narimashita

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表題作虎王子に溺愛されて、子作りすることになりました。

雷牙、虎族の王子
望月、天涯孤独の人間、20歳

あらすじ

異世界に君臨する虎王子の子を産むのは、一途なひとと獣人のハーフ

偶然、怪しげな種を飲み込んでしまった天涯孤独な望月は異世界へと攫われ、虎王子の世継ぎとなる卵を産むことに!? 断固拒否をしていた望月だが、凜々しくも傲慢な王子・雷牙から注がれる不器用で情熱的な愛情と唇の甘さに溶かされていく。雷牙の国と民を守る覚悟を知った望月は、そんな彼を守りたいと思い、彼との卵を産み育てる決意をする。また実は、望月の父は、どうやら異世界のある秘密にかかわっていたらしい。そんな時、順調に育っていた可愛い卵が盗まれてしまう!

作品情報

作品名
虎王子に溺愛されて、子作りすることになりました。
著者
真崎ひかる  森原八鹿 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041125229
3.4

(9)

(1)

萌々

(4)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
30
評価数
9
平均
3.4 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数3

異世界で見つける幸せ

今回は虎王の世継ぎと目される王子と
失職した元会社員のお話です。 

攻様の卵を託された受様が幸せをみつけるまでと
子虎を中心とした後日談を収録。

受様は両親ともに身内がおらず
2人が亡くなった今は天涯孤独です。

頑張って生きてきましたが
社員寮もあった勤務先が突然畳まれることになり
職も住処も失ってしまいます。

とうとう所持金が小銭のみになった受様は
橋の欄干から川に身を投げるほどではないものの
うっかり身を乗り出し過ぎてはしまいそうです。

満月から受様の名付けたという父の言葉を思い出し
受様が夜空を仰いでため息をついた瞬間
頭上から落ちてきた硬い「なにか」を
飲み込んでしまうのです!!

得体の知れないモノを飲み込んだ受様が焦っていると
上空から大きな黒い怪鳥が迫ってきて
強引に受様を掴んで飛び始めたのです。

呆然自失の受様が連れて行かれた場所は
石つくりの建物の1室で受様を待っていたのは
見事な虎柄の獣耳と尻尾を持つ攻様でした。

受様が飲み込んだモノとは何なのか!?
そして受様を連れ去った怪鳥と攻様の目的とは!?

父王の跡継として後継者を求める攻様と
攻様の後継者の卵の元を飲み込んだ受様の
異世界トリップファンタジーになります。

攻様の住む世界は純粋なヒトにとっては
空気も水も食べ物も有害なモノらしく
受様の親のどちらかがこの世界の住人だろうと
言われてしまいます。

しかも受様が種をとりこんだ事で
何不自由なく言葉が通じていたのです。

攻様はこの地を治める虎族の王の息子ですが
虎族は雄しか生まれません。

そのため代理母である"胎"が"種"を育てて
"卵"となし、交接してできた受精卵が孵る事で
子孫を繋いでいるらしく

種が根付いてしまった受様は
攻様の胎として卵を産む事を期待されるのです。

かなりトンデモ設定ですよね (^-^A

受様にとっては異世界に来た事も
父親がこの世界の住人らしい事も
卵を受精させて産まなければならない事も
何もかもが想像した事もない事でグルグルです。

夜間に怪鳥となる側仕え、
ヒトの血を引き日本に行ったことのある医師、
受様の卵を狙う攻様の双子の兄、
卵の胎となる予定だった虎族の青年など

攻様と兄との間には誤解もあって
それぞれの思惑が絡まり合って進みますが
受様が攻様を受け入れ可愛い子虎を孵すまで
楽しく読ませて頂きました。

受様が悲惨な状況からの界渡りな上に
攻様に求められる世界のほうが
気持ち的にも身体的にもあっている事もあり

設定は奇抜ではあるものの
受様は攻様の熱心なアプローチにほだされていく
王道な溺愛ものとして安心して読めましたが

攻様兄弟の確執もけっこうあっさり解けるので
もう少しハラハラしても良かったなと思います。

2

あっさり

天涯孤独な望月(受け)は、ある日ひょんなことから種を飲み込んでしまいます。
そしてその種が原因で異世界に連れて行かれ
虎王子の雷牙に「俺の子を産め」と言われー…。

帯に溺愛と書いていて、ケモミミが好きで購入したのですが
個人的にはあまり溺愛感は伝わってこずでした。
波乱もそこまで大きなものではなくて
もう少し大きな何かが欲しかったなぁと思ってしまいました。

受けの望月が何かとあっさりとしていて
子供ができた感動もあまり伝わってこずで
そのへんがちょっと残念だなぁと思ってしまいました。

最後の凍牙の発言はすごく切なくて
長生きしてほしいと願わずにはいられませんでした。

2

あっさり目な異世界作品

真崎ひかる先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのがとても楽しみでした。

仕事が無くなり住む場所も所持金も乏しい天涯孤独な望月だったが、偶然飲み飲んでしまった種の所為で異世界へと攫われてしまう。そして何故か虎王子の世継ぎとなる卵を産まなければならないようで…。
個人的、各項目5段階で
溺愛 2
虎 2
エロ 1
波瀾 1
な感じだと思います。

獣人達が国を統べる異世界物で、元居た世界を彼方、異世界を此方と表現しています。望月くんが飲み込んでしまった種が卵になるのもびっくりですが、よくよく考えると虎なのに卵生というのも、異世界物ならではと言うのでしょうか、面白い設定だと思います。しかも受精卵にする為には精が溢れる程の濃厚な交接をするとはかなり美味しい設定ですね。
ちなみに卵なので、産卵と表記されたりしますが、気付いたら産卵してたという位の地の文なので、明確な産卵描写はありません。

虎の耳と尻尾がある虎の王子の雷牙さんは最初こそ傲慢な感じですが、かなり早い段階で望月くんに対して優しい接し方になっていると思います。望月くんの意志を尊重して絡みは最後に一度程しかありませんが、その代わりキスはしますよ。

天涯孤独になってしまった望月くんなので、異世界に来てしまったが、元の世界に帰りたいかと言う悩みや雷牙さんが優しくしてくれるのは、望月自身ではなく卵の為だと思い悩むが、徐々に雷牙さんに惹かれていくので、その悩みはあまり深刻にならないので、辛い悲しい描写はあまりありません。

雷牙さんの兄の凍牙さんが登場した時は、王族設定でありがちな王位争いで不仲な兄弟かと思いきや、そうではなかったので安心しました。それどころか、凍牙さんの立場や背負ってるものが悲しくて、強く幸せに生きてほしいです。

個人的には子虎の姿の光牙くんの描写がもっと読みたかったし、挿絵がめちゃくちゃ可愛いのでもっと見たかったです。
大きな波瀾やシリアスな描写が殆ど無く、異世界要素もあっさり目で読み易い作品なので是非とも読んでほしいです。

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