電子限定かきおろし付
「俺に惚れるなよ」って言ったクセに相手が本当に惚れてくれなくて「好、好きになってくれてもいいんだからね!」と態度を軟化した所で全く靡いてくれず、「こんないい男の俺に何故だ・・・」と焦れて余裕がなくなっていっていつの間にか社長の方が秘書にメロメロになっちゃうお話。
帯に“令和のスーパー攻め様爆誕”とあったのですが雑誌本誌で読んでた時はそんな感じあったかなー。それとも単行本用の描きおろしかなーと思ってたんですが。
同人誌のネタでした。というかおそらくR18のはずなのに、会社の図書室に置いてあって、しかも新作が結構な頻度で出してくれるという。こんな会社で働きてえっ。
この薄い本の内容が、何故か闇オークションに出された秘書を社長が落札し、エロの限りを尽くすのですが、捨て犬に優しい所を秘書が見てキュンとしたり、社長が車に轢かれて記憶喪失になったりと古き良きBL文化を踏襲してるんですよ。しかも社長の顔の幅がでかい。
このネタは置いといても、確かにスペックだけ見れば社長ってスパダリ感はあるんですよね。大企業の社長、超金持ち、イケメンっていう。何だよ人生チートかよ、クソがって、そこだけ見れば思うんですけど。社長ってめっちゃイイ奴っていうか可愛いんですよー!
いい家に生まれたプレッシャーに負けず努力して結果を出すし、社員の顔と名前はちゃんと覚えてるし、秘書がミスしても優しくフォローしてくれるし、何より社員の福利厚生の為に図書室を設けてくれるなんて、素晴らしすぎる。
ハイスペックなとこを全く鼻にもかけなかったら逆に嫌味なんですけど、社長は自己肯定感が強くて、「こんなイケメンな俺に抱かれたくないなんて。君、どうかしてるぞ」みたいなとこがほんと可愛い。
秘書に恋人がいるかもっていう疑惑にアタフタするし、いないってわかって一安心ってなったら今度はお見合いするから休み申請されてキョどるし、お見合い現場に乗り込んで見合い相手に牽制するし。このお見合い相手の人は穏やかでいい人そうでした。男性で保育士さんなんですけど、両方の母親が相手の職業で女性だと思ってて(保育士=女性、秘書=女性)当日顔合せで、あらまーってなるっていう。
秘書は綽名がサイボーグって言われる程、仕事が完璧、資格いくつも持ってて、そしてメガネ。ありがとう。あといつも手袋してるんですが、作中特に話題にあがらなくて理由が分からなかったんですよね。でも何かエロかった。ストイックな感じがして。
この攻め×受け、これだけでも好きなんですが、ちゃんとはっきりきっぱり自分の意見とか思ってることとかきちんと遠慮せず言うんですよ。そこがじれったくなくていい。特に秘書は容赦なくて「あなたの事なんて全然好きじゃない。タイプじゃない。あなたの長所はお金だけ、むしろそれしかない」とか「あなたがむきになって口説くのはただ所有欲を満たしたいだけ」とか。
これ言われても社長がへこたれないとこがいい。あのお見合い相手に「総資産はいくらだ」ってマウント取ろうとするし。
秘書が「庶民の自分とあなたじゃ住む世界が違う。最初は刺激的だけど、次第に居心地が悪くなる」って線を引こうとすると、じゃあ俺が庶民に合わせるっていう流れがあるんですが。いや待って、おっきな会社の社長の秘書のお給料って結構貰ってるんじゃないんだろうか、クソが。って読んでるときにちょっとやさぐれたのは内緒。まあ社長と比べれば庶民ですよっていうのはそうなんですけどね。
全体的にほのぼの~としててラブコメ感強いんですけど、くっついた後のイチャイチャっぷりはちゃんとエロいです。ありがとう、メガネ受け。社長もスーパー攻め様してました。
あと気になったのが、最後までお互い名前呼びしないんですよね。社長なんて恋愛脳だから「響矢さん、抱いて・・・」とか言われたいって妄想してそうなのに。
ちなみに上記のセリフは全て脚色です。でも大体こんな感じの事言ってますが。
カバー下に秘書の両親の離婚原因が描かれてるんですが、理由がバカップルのそれで、お互い好きすぎて一緒にいるのが辛いって事で別れてるんですよ。作中、結構母子家庭で大変だったってシリアス感あったので、ええ~って笑っちゃいました。
でも息子の事を誉にゃんって呼んだり、ふわふわ~て感じのお母さんだから、そんな理由なのもありなのかも。
今までの篁アンナ先生の作品とはガラリと変わっていました。
「秘密はキスで暴かれる」シリーズや「エリートΩは夜に溺れて」シリーズのような、ヒリヒリとした緊迫感は影を潜めて楽しい作品になっていたように思います。
社長の鳳の自己肯定感の高いナルシストな性格がとにかく強烈で、クールでサイボーグと呼ばれる如月との恋の予感が全然感じられないところからのスタートになってました。
実際に如月はそういう意味では鳳に全く興味が無いので、この2人の間に本当にLOVEが生まれるのかと不安になったほどでした。
性に奔放な鳳と仕事にしか興味の無い如月がそれでも徐々に近しい間柄になって行くのを、女子社員の皆さんと同じ目線で楽しませて貰いました。
一見ポンコツ発言が多い鳳なんですが、会社の福利厚生は手厚くて風通しの良い社風で有能な人物なんです。
その福利厚生を利用した図書制度の社内図書館のひと区画に同人誌コーナーがあって、社長×秘書の薄い本が並んでるらしいです。www
各章の最後にその時に流行ってる同人誌を秘書室の面々が読んでるのが個人的に好きでした。絵は下手くそだけど推しを愛する気持ちが伝わって来て爆笑しました。
如月が思いがけずにマザコンだったり母親の為にお見合いをしたりするのですが、その時には既に鳳のことが気になってしょうがないんです。
このお見合いをキッカケに2人はお互いの思いに素直になるんですが、両思いになって恋人として甘々な所と仕事関係では変わらない有能な2人の関係が凄く良かったです。
如月を諦めてない前の会社の社長とか、まだまだ気になる点は多いので続編をお願い致します。その時は有償特典で女子社員の皆さんが読んでた薄い本をお願いしたいです!www
誰もが自分を好きになると信じて疑わないプレイボーイな社長が自分を全く好きにならない秘書をなんとか振り向かせようとする王道ラブコメです。
シリアスな要素は何もないです。
社長のナルシストっぷりに笑ったり、秘書のつれなさにニヤニヤしたりと終始楽しめました。
話の間にある同人誌あるあるみたいな小ネタも楽しかったです。
会社の女の子たちが社長と秘書の妄想で同人誌つくって盛り上がってたりするので、そういうノリをネタとして楽しめる方にオススメします。
DMMは白抜き修正でした。
ちゃんと両想いになってから身体の関係になるところも良かったです。
一番好きなBLは?と聞かれたらこれを答えます。
それぐらい大好きな作品です。
響也は自己肯定感の塊であり、惚れないで欲しいと言っておきながらいざ落ちなかったら落としたくなるという可愛い1面もあります。
とはいえ如月の為ならと庶民デートについて色々考え、如月の体調不良も見抜きます。
このときのスパダリっぷりがたまりません……
如月も響也に安心させられてすやすやと寝れたようです。
恋なんて案外落ちる場所は分からないもの。
というか熱が出ている時にちゃんと見てくれて、話を聞いてくれて、褒めてくれて、ベットで抱きしめてくれて、そこまでして落ちない人間が何処にいる。
読んでいてこっちもときめくようなセリフが沢山でした。
照れ顔は最高ですね。何度でも拝みたい。
金持ち!イケメン社長!プレイボーイ!
これは懐かしのスーパー攻め様かな?と読み進めていたら、イケメン秘書に振り回されるナルシストでカッコ可愛い令和のスーパー攻め様でした^^
本編ではありませんが、懐かしのスーパー攻め様による億単位で受けを落札するオークションネタもあり笑ってしまいましたw
空きページのオマケの同人ネタがめちゃくちゃ面白いので読んでほしい!
もちろん笑いだけではなく、身分違いの恋故のすれ違い・・・キュンとくるセリフにラブシーンと読み応え抜群で最高でした!
絵、ストーリー・・・★5です!