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ブラコンを拗らせたら恋になりました

burakon wo kojirasetara koi ni narimashita

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表題作ブラコンを拗らせたら恋になりました

御園慧史,大学助教授,27歳
御園健,解体職人,20歳

その他の収録作品

  • ブラコンは愛を育んでいます
  • あとがき
  • とある助教の一日

あらすじ

健が五歳の時、母の再婚により七つ年上の慧史と兄弟になった。それ以来、健は兄の慧史が大好きだ。子供の頃はつねに隣について回り、慧史が進学で上京するとほぼ毎週末マンションへと押しかけた。健の高校卒業後、同居を始めて一年半。
口の悪い慧史から時に駄犬呼ばわりされても、健は毎日が幸せだ。ところがここ半年ほど、慧史にくっつくとなぜか健の心臓は倍速で脈を打つようになってしまった。
健の知らない職場での姿にもやもやしたり、見合いが持ち込まれたという噂を聞いて胸が痛くなったり。
親友に相談すると「やっと気付いたか」と呆れられ、それは極度のブラコンだからじゃなくて慧史への恋心だと初めて自覚する健だったが……? 
理系×ガテン系、恋のスクラップ&ビルド!!

作品情報

作品名
ブラコンを拗らせたら恋になりました
著者
幸崎ぱれす 
イラスト
佐倉ハイジ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525711
4.1

(25)

(10)

萌々

(9)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
102
評価数
25
平均
4.1 / 5
神率
40%

レビュー投稿数9

顰めっ面で口悪の真相は?

なんか駆け足気味?
確かに健(義弟)がずっと拗らせてたけど。
想定内であんまり新鮮味が感じられなかったかも…。

幸崎ぱれすさんの作品をたどってるのですが、こんなに平和なお話は初めてかも。

義兄こと慧史の想いの深さがすごくて、でも絶対に自分からは伝える気も手を出す気もなかったみたいで潔いですね。
健のためにとうとう名門帝大の准教授にまでのぼりつめて!極めてますね!
ちょっとズレてる天才な義兄とワンワンな弟。慧史の嫉妬を見たかったな〜。

ディアプラスの雑誌は読んだことがないのですが、文庫本になると前半?でくっついちゃうので安心して読めはするけど、後半はもういいかな〜と思っちゃうのが私の悪い癖です。近いうちに続きを読みます。

0

なんで付き合っていないんだろう

なんというか、壮大な惚気を見せられました。

しんみりとする部分はあまりなく、肩の力を抜いて安心して読める明るいラブコメディ作品でした。
2人はルームシェアをしている義兄弟。超絶ブラコンだけれど付き合ってはいない。
でもですね、受けの健視点で進む本編エピソードのあちこちから両想いの香りが充満しているんですよ。
どこからどう見ても壮大な惚気にしか見えないんです。
お互いへの好意がダダ漏れなので、なぜ彼らはまだ付き合っていないのか?を楽しむ作品かなと思います。

駄犬と呼ばれてしまうほどに犬感が強い健が、それはもう無邪気に兄の慧史の忍耐力を試す行動をしてしまうんです。
その都度そそくさとトイレや風呂で何かを経て賢者となり、義弟の元にスン…と戻る慧史の姿に笑ってしまいつつ、これが長年だったのかと思うと察するものあり…
愛情があるからゆえの毒舌もクスッとなるもので、健視点の中で見え隠れする慧史の溺愛っぷりが面白かったですね。

個人的に好きだったのは仲直りロボット。
クールそうな慧史がこのロボットをせっせと何体も用意していたのかと思うとかわいすぎます。

0

我が家にもポチが欲しい


義兄弟もの


健(受け)は母親の再婚で義兄になった彗史(攻め)が大好き。
出会った時からずっと、大好きなご主人様にまとわりつく犬といった感じです。
上京して彗史とルームシェアを始めましたが、一年程だった半年くらい前から、彗史が側にいると何故だかドキドキするのです。
親友に相談すると、やっと気付いたかと。
ブラコンだと思ってきたら、実は恋だったとは。
彗史には絶対に知られないようにと余計に挙動不審になってしまいます。


表題作と中編の書き下ろしとあとがきのあとにSS。
表題作と書き下ろしは健視点。
SSのみ彗史視点。

2人の両片思いがすっごく楽しいです。何度笑ったことか。
健視点なのに彗史が欲望に耐えるため頑張っているのが凄く分かるのです。楽しいったら。
仕事は解体屋で空気を壊すのも得意なクラッシャーな健の駄犬ぶりも可愛い。

彗史は彗史で、健を庇って交通事故に遭った時、彗史が死んだら一生不幸だと言われたことで、自分が死んでも代わりになるものを作ろうとAIの研究者になってしまうという、優秀な能力を健に全振りする残念具合。
そして、食事が何故かゲル化してしまう謎な能力も(後に父親からの遺伝の判明)

自分をトレースしたロボットを作るための情報収集ロボのポチ(某ロボットアニメのハ◯のよう)がまた優秀で、ちょっとした会話もできるし、いろんな情報を教えてくれるし、私もこれが欲しいです。

特に後半は笑ってばかりです。

前半でも一緒に寝て欲しいと言われて長ーいトイレの後、修行僧のようになってやってきたりしてましたが、両思いになっても平日は肉体労働の健を慮って手が出せないのに一緒に寝たいと言われ、やはり長ーい風呂の後、ベットに入ってきて、彗史の思考をトレースしたロボ・タマがそばで念仏を唱えているのも笑えるし、いたそうとして何度も断念せざるを得ないのも。ずっとにやにやしていました。

2人が楽しいのはもちろんですが、忘れてはいけないのが、健の親友の俊春。
彼の懐の深いこと。相談に乗ってくれるのはもちろんのこと、ルームシェアを解消するからと俊春の部屋に越してくると準備させておきながら、最終的にドタキャンしてしまうということになっても笑って許してくれる。クリスマスだったのに。結果、自分も新しいことを始めようとして新しい友人作ってきたという。
新しいカップルの予感が。
お相手が、私が思ってたの違うひとだったのにも驚き。なんと面倒な人とお友達になったのだろうかと、そしてスピンオフが出るのかなーとちよっと期待しています。

とにかく甘々で笑いいっぱいのとてもとても楽しい話でした。

1

好き度が攻<受

 受けは、攻め好き好き大好き! タイプ。
 攻めは、は〜うぜえめんどくせえ(表向きは)タイプ。
 しかも年上×年下。すっごい好きなシチュ

 血繋がってないのが勿体ないけど、ブラコンなら近親相姦が良かったなあという個人的な感想。いくら小さい頃に兄弟になったとはいえ、やはり所詮は赤の他人……。

 両親が寛大でよかった!
 性的指向を親族にとやかく言われたり、罵倒される描写が苦手なので、二人の両親がスルッと受け入れてくれて安心した。

 やっぱり一番よかったのは、矢印が受けの方が大きいこと。
 攻→←←←受、可愛い。

0

大好きの種類

今回は父の連れ子のロボット工学を研究する助教授と
母の連れ子の解体職人のお話です。

義兄弟の2人が恋人関係になるまでと
両親にカミングアウトする続編短編とおまけSSを収録。

受様の母は女手1つで受様を育てていましたが
受様が5才の時に小児科医の義父と再婚し
受様に攻様という義兄ができます。

受様はかっこいい義兄ができたのが嬉しくて、
無視されても攻様に付きまといます。

12才の攻様にとって父の再婚には複雑な思いがあり
ある時、受様の前で鬱憤を爆発させるのですが
受様が攻様の代わりのように泣きだした事で
攻様は毒気を抜かれ新しい家族を受け入れます。

受様は兄貴大好きなままで成長し
攻様が大学進学のために都心で1人暮らしを始めても
毎週末マンションを訪れる程、攻様にべったりでした。

攻様は受様を駄犬扱いする素っ気ない兄でしたが
受様が高校を出て解体職人を目指す事を告げると
ルームシェアを提案してくれます。

同居し始めて1年半、受様は最近、
攻様に近づくと起こる動悸に戸惑いを感じつつも
幸せな日々を送っていました。

そんなある日、受様は不注意で手首を捻挫し
職業柄完治するまでの一週間、仕事を休む事になります。

攻様は帰ってきて受様の怪我の状態を知ると
風呂や歯磨きまで手伝ってくれますが
受様は攻様の手にドキマギが泊りません。

受様の動悸不全をブラコンが過ぎるからかと
友人に相談するのですがそれは恋だと指摘され!?

雑誌掲載のタイトル作に続編を書き下ろしての文庫化で
あるきっかけで義兄への恋心を自覚した受様と
受様にゾッコンなのを隠している攻様の
ドタバタラブコメディになります♪

受様は自分は義兄の攻様が大好きすぎて
ブラコンをこじらせていると思っているのですが
受様の友人+読者から見たら
受様が攻様に惚れている事は一目瞭然です。

そして攻様も言動の端々に受様への想いが見えて
読者には両片思いだね♪ってピンときますが

自分の恋にも気づかなかった受様が気づくはずもなく
そんな2人がどうやったら恋仲になるのかと
ワクワクで読み進めました。

受様は素直過ぎて思い込みが激しくて
微妙にズレた誤解をしてグルグルする様子が
とても楽しかったですし

攻様も受様が懐くのは"義兄だから"と思っているので
受様がどんなに可愛くても手を出せずに
苦行僧のようになっている様に笑ってしまいました。

攻様視点のおまけSSがほぼ惚気って感じで面白く、
受様の友人と攻様の同僚は恋に発展するのか
とっても知りたいです (^o^)/

4

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