ボタンを押すと即立ち読みできます!
主人公も、そのお相手も恋愛体質で、恋愛を本当に丁寧に描いた作品でした。お仕事ものでも学校ものでもなく、誰かと付き合う付き合わないだけを焦点に丁寧に書いてるのは意外だけど珍しい気もしました。
最初は主人公の柚槻の方に問題があって恋愛がうまくいかないお話なのかと思ったら、お相手のチカのほうがもっとずっと複雑な人間でした。
読んでいてせつないし、ぐっときます。柚槻に幸せになってほしい、本当に幸せになれる恋人を手に入れて欲しいと思います。
でもすれ違いが多い分、読んでいてちょっと苦しいお話しでした。
最後の最後まではっきりとした答えが得られず、これはこのページで終われるのか??と思います。
やはりその分最後の数ページでいっきりラストスパートがかかっているのは物足りない感じがしました。
心理描写や展開は丁寧でゆっくりで引き込まれますが、その後どうなったのか、うまくいったのかの説明が最後の数ページというのはちょっと残念。一番肝心なはずなのでもっとページを費やして欲しかったです。
今までに読んだBL小説のなかで、いちばんハマった大好きな作品。まず最初にドラマCDを聞いて、端折られたシーンがどうしても読みたくて小説も買いました。結果、あんまり端折られてなかったんだけど(笑)
綺麗な顔をして、恋愛ゲームに慣れた風を気取っているけれど、本当は臆病でウブな大学生のカンナ(受け)。生い立ちのせいで、優しい無自覚人たらしになってしまった高校生のチカ(攻め)。軽い火遊びのつもりで、誘うようなことを先に言ったのはカンナ。でもすぐに、手のひらに乗っているのは自分の方だと気付く。恋愛で傷つくのはごめんだ、と思っているのに、好きという気持ちを止められなくて……
過去に読んだBL小説はストーリー性で読めちゃうものがほとんどだったなかで、『唇で壊される』は珍しいくらいキャラクターに惹き込まれた作品でした。
前半は特にきゅんとするシーンが目白押し!
はじめてチカにお持ち帰りされる夜のドキドキ。
振り回されることに苛立って、過去を引きずる自分を後悔して、そこから昇華するみたいにふたつの片思いが重なる、チカの部屋での一幕。
ああ〜〜、カンナとチカの話がもっともっと読みたい〜〜〜!!
余談:
CDから入った贔屓目かもしれませんが、CDのキャスティングやBGMはかなり良い感じ(個人的には完璧)に小説の雰囲気を掴んでいると思います。小説を読んでいても、カンナの声はのじけんさん、チカの声は神谷さんで再生されました。ドラマCDもおすすめです!
のりおちんさま、初めまして(*^^*)
わたしもこの作品大好きなので、レビューが上がっていてとても嬉しくコメントさせて頂きました。
わたしはチカが好きなのですが、この二人のお話もっと読みたいですよね。
橘さんは今は小説書かれていないようで、残念ですよね。
ネタバレなしで書きたいと思います。
橘さんはかなり好きな作家さんで、ずっと新刊を待ち続けています。
こちらの作品も大好きです。
受けのカンナは遊び慣れた風を装い、内面へ誰も踏み込ませないように自衛する大学生。
好きだった大人の男が本気の恋なんて鼻で笑うタイプだったため、傷ついた過去がある。
攻めのチカは、来るものは拒まずといった誰にでも優しく恋人を欠かさない不思議な雰囲気の青年。
カンナの友人・五十嵐がバイトをするバーで働いており、そこで出会う。
カンナは傷つきたくないので相手とは一線を引いてつきあいたいけれど、チカはそんなもの見えてませんといった感じの青年でかなり不思議系です。
物を食べたりトイレ行ったりがあまり想像できない感じでしょうか。
ただ、チカがそんな感じなのには原因があるのですが。
チカの正体(大げさ?)は読み進めていくと判明しますが、読み手としてわたしはよく穿った見方をするので素直じゃないタイプかと思いますが、そんなわたしも「マジか」と(笑
反面、途中出場してくる女の子はわかりやすかったですね。
でも良いんです、当て馬は必要ですからね!
カンナがどんなに魅力的であったとしても「キスまでしか許さないのにあんなにイレグイだろうか」と頭を傾げる部分もありますが、もうそんな小さいことは横に置いちゃうわ!というぐらいわたしはチカ素敵!とジタバタいたしました。(いいトシして…)
しかし作家買いのため、あらすじに目を通さず読み始めてしまいカンナの友人・五十嵐が相手かと思って「うーん、好みじゃないかも」なんて最初感じていました。あらすじは多少は読むべきですね…
ココナッツ様、コメントありがとうございます!返信、こちらで大丈夫でしょうか?読み専だったもので、不慣れですみません。
『唇』、良いですよね〜〜!チカみたいな自然体の攻めって、あんまりBLにいないですよね!あんな無自覚モテ男が「実は一途」で、カンナみたいな美人が「実は処女」だなんて……あぁ、BL尊いヾ(:3ノシヾ)ノシ 紅緒さん、お休み中なんですね……知らなかった。復帰されるのが待ち遠しいですね。
セブンデイズを読み返してふと原作者さんの本を読んでみたくなり、
高評価に期待して手に取ったのですが、うーん…。低評価ごめんなさい。
(以下ネタバレ)
チカのふらふら感は、まあ…一応納得。
でもカンナの設定は…ちょっと無理がありすぎないか、と思ってしまいます。
遊び慣れていて、「二股三股あたりまえ」と評されてるカンナが、
実はディープキスも『四年ぶり』、身を寄せ合って眠るのも『経験がない』って…。
評されてるだけで実は遊んでない、っていう設定ならわかるけど、
実際誰とでもふらふら遊びにいってて、
他の男のデート代を立て替えるようなマネまでする大人の男がいて、
それでやることは触れるキスだけっていうのは、設定として成り立たないような…。
相手が女の子ならまだわかるけど、男相手で、受け身で、それは無理なんじゃ…?
そんな付き合いでも相手が許してるのは、何か理由があるのかな?と思ったら、
思わせぶりに書かれていた相手はそれきり登場せず、とくに説明もなく…。
共通の友人である五十嵐がろくなフォローをしないところもすっきりしない。
チカの言動でカンナが不安定になって揺れる理由はわかるだろうに、
ただカンナや司を責めてチカをかばうだけで、
チカについてのフォローもヒントもやらないというのは、どうも不自然に思えて。
所々、お話に合わせてキャラが動かされている感がぬぐえませんでした。
これは完全に好みの問題ですが、文章もちょっと苦手でした…。
描写の丁寧な文は本来なら大好きなのですが、
橘さんの文は状況の描写が細かすぎて、かえって想像の『余地』が制限されるというか…
体の左右指定なども細かく入るので、
正しく想像することを強制されてる気がして、疲れてしまって。
寂れた部屋の雰囲気とか、綺麗な空気感の風景とか、それ自体は好みです。
二人がくっつくまでではなく、くっついてから話が佳境に入る、というところも良かった。
けれど正直言って特に意外な展開もなく、
ひっかかりが多かったせいかいまひとつ感情移入できず…。残念でした。
超ネタバレです。
このお話って、ざっくりまとめちゃうと、
高校生と大学生の不器用で初々しい恋物語
って事だったと、読み終わってから気が付きました。
お話の展開上、途中まで高校生であることが意図的に隠されていたので、実は高校生だったのにビックリはいいのですが、、、
読後はチカの言動の曖昧さ、不安定さは年齢なりだったのねと納得できたけど、
最初、カンナの方が、いったいこの子は受けなのか、攻めなのか、迷ってしまったのが後を引いて、なかなか読みづらかった。
思わせぶりなストーリー展開だけでなく、イラストの影響もたぶんあって、
奈良さんの挿絵は、絵としては魅力的でも、この作品の雰囲気だと、寧ろもっとわかりやすくかわいい高星さんとか北畠さんや宝井さんのイラストだったら、カンナのことも、もっとすんなりイメージできたような、、、
こんな子供の恋に奈良さんの絵って、ちょっと馴染まなかったかも。