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表題作と、短編1作の2作品収録。
「前世と現世と君と俺」
テーマは輪廻転生。ファンタジーテイストなお話。
で、これが思った以上に面白かったんです…
高校生のタカシが急な雨である喫茶店に入ったところから始まります。
タカシと、喫茶店マスターの勲、勲の兄で占い師の律、喫茶店オーナーの鷹次。
この4人が色々な時代で満たされない恋、身代わりの相手、そんな関係性を何度も繰り返し生きている…そんな物語です。
ある時はエジプトのファラオと一兵士、ある時は平安時代の公達同士、またある時は中世ヨーロッパの未亡人と騎士として。
いつもいつも、タカシと勲の想いはすれ違って。
ストーリーもさることながら、絵がいいのです。特にエジプトのファラオが美しい〜。
ただしエンディングが急に尻切れ的で残念。多分この現世でやっとタカシと勲が結ばれる…のでしょうね、きっと。
「玉鏡の君」
こちらは和ファンタジー。
DV継父のために実母が失踪してしまった幼い晴一。
誰もいない部屋を出てあてもなく山を歩く。小さな祠の前で力尽き、一人にしないで、と泣きながら意識を失うが…
目がさめると美しく優しい男性と彼の従者2人がいて、晴一の世話をしてくれるように。
そう、彼らは祠の神、伏見之宮大明神。
ところが晴一は成長するにつれ、伏見に恋情を抱くようになり…
…と切なく展開していきますが、急転直下ハッピーエンドです。伏見はた〜っくさんの子供を産んで、晴一と従者もみんな幸せになりますよ。良かったね!
表題作シリーズの他に短編が1作品収録されていますが、全編ファンタジーのお話です。
表題作シリーズは現世といくつかの前世を行き来するのですが、時間的に現世と交錯するような感じで前世のお話が挿入されているので、正直ちょっと分かりにくい所がありました。
三角関係のお話なんですが、脇役のキャラも何人かいて、時代が変わる毎に微妙に立場が変わる時もあるのも少し分かりにくかったです。
同時収録の作品は身寄りのない少年と伏見稲荷の祠に祭られている神様のお話で、こちらもファンタジーのお話。
こちらの方が王道的で典型的な展開なので、お話はずっと分かりやすいです。
どちらも切ないお話で、平安朝やエジプトの衣装など美しい装束が見れたのが魅力的でした。
今回のお話は、輪廻転生するたびに三角関係に悩んでいた高校生のラブストーリーです。
隆志は、雨宿りで寄った喫茶店のマスターの勲が、懐かしく感じて気になります。
喫茶店で留守番していると、その店の常連に生まれ変わりの話を聞いて、不思議な映像を見せられます。
それは古代のエジプトで、兄に恋してる勲と、勲に恋してる隆志がいて。おまけにエジプトで兄だった男は、勲の喫茶店のオーナーだと分かるのです。
そして、オーナーは勲と付き合いながら、妊娠した妻がいました。
次に見せられたのは平安時代で。そこでも、隆志は勲に報われない恋をしていたのです。
勲も隆志も長い間報われない恋に悩んでいたけど、それを壊したのは隆志の一途な想いと、勲の強い決意でした。
悩んで戸惑いながらも、諦めない隆志にキュンとなります。結局二人は離れちゃうけど、運命の再会には胸が温かくなって、幸せな気持ちになれます。
ファンタスティックで切ない1冊です。
前世と現し世を行ったり来たりしながら、
結ばれない二人が
現世で結ばれる……って話なんですが、
あまりにも話しが
行ったり来たりで、
分かりにくかったですね……。
しかも恋敵登場ならまだしも、
その妻の
妊婦登場ってのも
かなり気に食わなかったです。
恋敵が他の女といちゃいちゃしてるのは、
受けの人じゃなくても
つらいでしょうに。
結局最後は、
なんか
くっついたのかくっつかなかったのか
分からないうちに
終わっちゃったなーっていう感じです。
これから…というときに
終わった気がします。
不完全燃焼というところでしょうか。
残念。
ちょっとファンタジーチックなお話。
まぁ、水上先生の作品はあるいみ全部ファンタジーですが(ノ)ェ(ヾ)ムニュ
雨の日、ずぶ濡れのところを助けてもらったカフェのマスター。
初めて会ったはずなのに、なぜか懐かしい。
そして知ることになる。
過去と現在。
なぜか懐かしいと想った理由の真意・・・・。
アラブ~平安~な時代までバラエティにとんだ設定が面白い。
一途に一人の男を愛し続ける男。
それも相手には嫁がいて、何度傷ついても、憎んでも離れられない男。
そんな健気に恋する男を愛してしまった男。
過去現在。交差する記憶に、自分はどう変わっていけるか。
そして愛した男を手に入れることができるのか!?というところでしょうか。
これまでになく、シリアスな作品だな~とは思ったんですが、一作品としてみたときのクオリティは高いです。
その後の、狐に育てられた~的なお話。
これが打って変わってのコメディ。
よいバランスじゃないでしょうか。
しかし・・・あんた・・・狐さん・・・あんた・・オスだったよね?
妖怪は子供も自由にうめるのk・・・