宝石みたいな恋をした

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表題作夕空に浮かぶ月

西夕涼
アトリエの新人
澄月光
アトリエで服を作る、宝石病の青年

その他の収録作品

  • 描き下ろし「見つめる先」
  • あとがき

あらすじ

“想うほど体がきらめく宝石になってしまう
御伽噺のような切ない恋の話”

アトリエの仕事がなかなかうまくいかない新人の西夕涼。
憧れの先輩・澄月光に縫製を教えてもらいながら、
彼と距離が縮まらないことを人知れず悩んでいた。
けれど夕涼は、光が宝石病──心の痛みが宝石になる奇病──だと知り、
今までの彼の態度はその秘密のせいだと気づく。
少しでも光の心を守りたいと健気に気遣う夕涼に
光は少しずつ孤独な心を寄せていく。
それでも、光にはどうしても、夕涼を好きになってはいけない
もうひとつの秘密があった……

作品情報

作品名
夕空に浮かぶ月
著者
rimei 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784047382190
4.1

(10)

(5)

萌々

(3)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
40
評価数
10
平均
4.1 / 5
神率
50%

レビュー投稿数2

耽美な世界にうっとり。一途ワンコ後輩 × トラウマ持ち長髪青年

細かな装飾の描き込み(アトリエで使う道具、キャラの服装やアクセサリー…)、
絵柄の美しさ、”宝石病”という病気のある世界…

「美麗、耽美」という言葉がとてもしっくりくる、
素敵な世界観のお話でした✨とても好き。。
(お顔の描き方なんかは特徴的で、もしかしたら好みが分かれるかもしれませんが
雰囲気のある美しい絵柄で、自分は好きでしたー…!)


こちら、rimei先生のデビューコミックスなのですね!おめでとうございます☺︎・:*+.

アトリエで働く受け・澄月 光(すみづき みつる)に憧れ、彼を追って
同じ職場に入った新人・夕涼(ゆうり・攻め)。

憧れの人から直接教えてもらえる環境は嬉しいけれど、
一定の距離を置かれ近づけないことに悩んでいたある日、
体に”宝石病”の症状が出、こっそり薬を飲んでいる光の姿を目にしてしまいます。

今までのどこか冷たいような態度はその病気のせいだったと分かり、
光に優しく寄り添う夕涼。

光の方も、健気で優しい夕涼に心を開いていくけれど
彼には忘れられない過去の傷が思い出されてーー

と続く、あるアトリエで服を裁縫・デザインする後輩×先輩のお話です。


体が宝石化して硬くなっていく…という宝石病、その名前も
作中での症状の描き方も、(病気なのですが;)美しい…!!

初めて光の症状を見た時の夕涼が、思わず「綺麗」と呟いてしまうのも納得です。

そして最初に書いたとおり、細かな描き込みの美しさにも目を奪われます。

光が住んでいる家(豪邸…!)、縫製道具(口絵にある宝石の付いた縫製バサミの
美しさたるや)、アトリエで働く面々の服装、どれをとってもキラキラ輝いていて、
美しい。
耽美な世界観に、冒頭からグッと一気に惹き込まれました。

お互い強烈に惹かれているのに、光には過去に自分の不注意から事故に巻き込み、
失ってしまった友人の傷があり、素直に感情に身を任せることはできない。
はあ。。辛い。。そして、切ない( ; ; )


不安感を抱えると、一気に症状が出てしまうという宝石病。
光の抱えるトラウマ、それによる不安感を温かい毛布のように包んでくれる
夕涼の健気さ・一途さ、優しさにぎゅっと心を掴まれました。

そして、すごくいいなあ…と思ったのが、
光の家への道の描き方、その対比です。

職を辞すことを決意した光のもとへと向かう夕涼、
その光の家への道は真っ暗なんですが、
描き下ろしで二人一緒にいる時のその小道は明るい光に満ちていて、
二人の今と未来を象徴しているんだな…と。✨

えちなし、キスもなし。
けれど静謐な愛、とでも言うのかな、しっとりと沁みるお話と耽美な世界観に
酔いしれる一冊でした。素敵だったー・:*+.

アニメイトさんの特典リーフレットは、職場の同僚・小虎くんからもらった
可愛い二人のぬいに、それぞれお洋服を作ってあげるお話でした。
ほっこり&可愛いっっ!
本編は切なさ漂う雰囲気だっただけに、癒しの内容にグッときちゃいました☺︎

0

「宝石病」に罹患した受けと、受けを慕う攻めの切ない愛のお話。

画が綺麗すぎるこちらの作品。


心の痛みが宝石になる「宝石病」という奇病へかかってしまったせいで孤高な美人受けと、その受けの作った服に憧れ、受けが働くアトリエに入社し慕う、年下ワンコ攻めとのお話でした。

まさに宝石のような、どこか透明感があってキラキラしたお表紙は、ある意味「宝石」を意味していたのかも、、、
などと呑気に感じていられないほど、本文はシリアスでした。


受けの不安が強くなれば強くなるほど、宝石病の症状は強くなり、痛みを伴い、割れてしまいそうになるからです。

では、ずっと前からそうかというと、ここ最近、宝石病の症状は落ち着いていました。


けれど、主人公の攻めが現れ、指導係となり、偶然宝石病を知られてしまったこと。
また、攻めに慕われ、好きになってしまったことで、落ち着いていた宝石病が進行し、ラストではほぼ全身が宝石化してしまうのです。

でもなぜ、慕われているだけだというのに、受けの不安が増幅し、宝石病が進行してしまったのかというと、、、
これは受けの過去に起きた悲劇に原因がありました。


切なすぎて、一瞬バドエンなラストを想像してしまいますが(本当に息を呑んだまりあげは)、
最後には宝石のようにキラキラとした繊細な輝きを放つ、ハピエンで完結します。


途中、かなり切ないですがキラキラした恋の行方が気になった方は、ぜひお手に取って、宝石病に翻弄された二人の恋情をご覧になってみてはいかがでしょうか。


ちなみに、この作品がデビュー作とのことです。
初コミックスおめでとうございました!




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