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表題作熱風王子 愛とバクダン3

元刑事の探偵 竜崎
その助手 謙二朗

その他の収録作品

  • 死が、二人を分かつ時まで

あらすじ

竜崎の助手として、その仕事ぶりを高く評価されるようになった謙二朗は、ある日、崇の誘いで竜崎とオリーヴとともにバイクの走行会を訪れる。そこで、レーシングチームのスポンサーである青柳の目にとまり、急遽レースに参加することに。上級者とも互角に渡り合えるほどの謙二朗の腕に惚れこんだ青柳は、本格的にレーサーにならないか、と誘うのだが…。謙二朗の将来を思い、自ら別れを切り出す竜崎。恋か夢か。謙二朗の出した答えとは――。愛バクシリーズ第3弾!! 書き下ろしは、オリーヴにプロポーズする男が現れ、気が気でない謙二朗。さらにそんな謙二朗に竜崎の欲望が爆発して…。
出版社より

作品情報

作品名
熱風王子 愛とバクダン3
著者
中原一也 
イラスト
水貴はすの 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
シリーズ
愛とバクダン
発売日
ISBN
9784576080444
3.8

(6)

(1)

萌々

(3)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
23
評価数
6
平均
3.8 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数4

シリーズ通して

愛とバクダンを一気に三冊読みました。
最初は何の気なしに読んでたのですが、巻をかさねると謙二郎がいい奴で、竜崎との関係もとても理想的なカップルになっているのに心地よさを感じました。

途中、謙二郎が覚醒剤打たれたりするんですが、そこでも竜崎の深い愛情が見えます。崇に自分がいない時のフラッシュバックに備えてフォローを頼んだり、もうメロメロです。
エロ親父の割に、オリーヴの結婚話でモヤモヤする謙二郎が八つ当たり?で竜崎に迫るんですが、いつも盛っている竜崎が「据え膳食わぬも男の甲斐性」って応じないんですよね。あー、そういうとこが大人の攻め。
ラストは「俺の前でだけ娼婦になれ、お前の前でだけ獣になる」ですよ。あー、萌。

開発途上で終わっちゃうのも余韻が残されててよきよき(爆)

受けが素敵って思う作品は少ないんですが(好きな受けのキャラクタが偏ってしまってますので)、この作品の謙二郎はストライクです。お金持ちおばぁちゃんに、お箸の持ち方を褒められてオリーヴを思い出すところとかも、結局彼が辛い中でも擦れてなかったのが素直に人生をやり直せる要因で、イイ子だなと思えました。
特別、凄い内容!というよりは王道寄りなんですが、登場人物と、ストーリと、バランス良くて、印象に残る作品になりました。

1

猫、親離れの時

『傷だらけの天使ども』の続編で、『愛バク』シリーズ第三弾。

相変わらず厄介な事件に巻き込まれがちな竜崎探偵事務所ではありますが、本作は謙二朗の成長を見届ける回、といった感じです。

バイクの腕を買われ、プロチームのオーナーにスカウトされた謙二朗。小学生の頃、バイクのプロレーサーになるのが夢だったのもあって、ものすごーく悩みます。ところがここにきて、竜崎にだけは天邪鬼な態度を取ってしまう謙二朗と、謙二朗への思いと自立を促す親心との狭間でひっそり苦悶する竜崎の間に、決定的なすれ違いが生じてしまいます。

結局、謙二朗は周囲にプッシュされてプロチームに所属することになるけれど、大好きなバイクの世界に身を置いていても、心は常に別の場所に向いていて集中できません。

謙二朗がプロレーサーとして黙々とトレーニングに勤しみレースに出場している頃、竜崎はといえば、刑事時代にライバルだった飯島から預かった物が原因で組に追われる危機的状況に。

事態を知った謙二朗は、今まで竜崎に助けられてきた分のお返しとばかりに、今度は自分が竜崎を救う番だと決断しますが…

後半の「死が、二人を分かつ時まで」は、謙二朗がとある資産家が主催するダンスパーティーのお相手として選ばれて振り回されている間に、オリーヴがお店の常連さんにプロポーズされてしまうというお話。謙二朗はオリーヴさんのお相手に嫉妬して荒れまくります。

オリーヴママの結婚?は『愛バク』シリーズで一番重要なエピソードなのかもしれないなと思いました。謙二朗にとっては母親同然のオリーヴが、他の男に取られてしまう焦りと寂しさは、たとえ擬似ではあっても親離れの証拠。

謙二朗が抱える実母とのトラウマは簡単に乗り越えられるものではありません。だからこそ、代わりに目一杯の愛情を注いでくれたオリーヴの幸せを願えるようになりたいと必死にもがく謙二朗に泣けました。そういう気持ちになれるってことは、自分のことだけじゃなくて、自分以外の人のことも考えられるようになったということだから…大人になったね、謙ちゃん。

まぁ、謙二朗には竜崎がいるんだから、このままずーっとエロジジィに可愛がってもらえ〜って思いますけどね笑

後半のタイトルに込められたメッセージは、オリーヴさんたちへのものと見せかけて、竜崎はもちろん、他のカップルにも向けられた言葉といえるのかな。

ところで『愛バク』はここで一旦終わっているようなのですが、続きの予定は…
深見(兄)編も非常に気になっています。美女と野獣タイプも読みたいので!

2

話は日常系、絡みはマニアックな方向に!

『愛とバクダン』シリーズ3作目。

トラウマにヤクザに薬に…とシリアスな展開だった1~2巻に比べ、ぐっと日常色が強くなった印象。
謙二郎の将来や周囲の人間との関わりがテーマで、ホームドラマのようです。
竜崎との関係も、恋人というより親子のように見えることもありました。絡みはドライなどあって相変わらずエロイですがw

謙二郎がレーサーにスカウトされる話と、
オリーブさん(謙二郎のママ的存在のオネエ)が店の客にプロポーズされる話の2本立て。

スカウトの方は、竜崎は謙二郎の未来を思ってわざと突き放すのだが、
謙二郎は一度は出ていくも自分の意志で戻って来て、また一つ成長したことが感じられるお話。絡みは、前半が事務所の机であまあま&後半が竜崎の部屋で少し激しめ。
謙二郎はデレはしないけど、まっすぐな言葉や抱かれているときの態度で竜崎への気持ちがちゃんと伝わるところがいいですね~。
竜崎のセクハラを嫌がりつつも、巻が進むごとに濡れ場では包容力が増してくるところが素敵です。

そんな謙二郎でもまだまだ子供の部分があると分かる、オリーブさんのプロポーズ話。
母親のように慕うオリーブさんをとられたくない気持ちが謙二郎視点で語られます。
仕事ではダンスパーティーの相手役という依頼もきて、苦手なダンスのレッスンなどに悪戦苦闘。竜崎はそんな謙二郎をセクハラでリラックスさせたり、襲うのガマンしたりとさりげなくフォロー。今作に限らずですが、謙二郎視点の話だと竜崎の男前さが際立ってますw
ダンスの件も片付き、タキシードで謙二郎をエスコートする竜崎。スイートに連れ込み、それまでの我慢を発散するかのようにネチネチ攻めます//
潤滑剤にワイン、縛り&目隠し、ドライオーガズム、尿道攻め…と、極道シリーズの片鱗を見せるようなプレイもあり。ページ数としては少し短いのが不満と言えば不満。
しかし、盛り上がった後のこの二人らしい会話は好きです。

商業では、2008年刊行の本作でストップしたこの「愛とバクダン」シリーズ。
中原先生の作品は、このシリーズ以外にもお気に入りが多いのですが、
初めて読んだ中原作品ということもあり、愛着は個人的に別格。
また続きが読めたら嬉しいな~。竜崎色に染められていく謙二郎をもっと見たいv

3

いつの間にやらあまあまに

シリーズ三巻目。
なかなかハードな展開で痛いお話だったのですが、気づけばあまあまな展開に。
探偵と助手の事件を挟みながらの展開ですが、今回はプライベートな事件。
謙二朗にレーサーとしてのスカウトが。
そして謙二朗のママ代わりのオリーブにお相手が出来て拗ねる謙二朗……

謙二朗にレーサーの道が開けて、竜崎が身を引こうかと考えるお話。
あの竜崎が?身を引くなんて殊勝なこと全然似合わなそうなのに。
でも真剣に悩む竜崎。
案外可愛かったのね、と思いながら読みました。
出来ればハードな事件があった方が私には好みです♪

2

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