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表題作告白の言葉のない国

クマル/ソロウ
奴隷商人の息子/シンを買った
シン
奴隷の子

同時収録作品恋愛歌劇場

同時収録作品秋霖

孝助
キリシタン調査を命じられたキリシタン
良市
孝助の幼馴染

あらすじ

お互いを何よりも大切に想っているクマルとシン。だが身分の違う二人には思いを告げる言葉もなく、ただ気持ちばかりが切なくすれ違っていく。そしてついにシンは…。門地のオリエンタル・ラブロマンス、大幅加筆に描き下ろし続編もプラスして登場!!(カバーより転記)

作品情報

作品名
告白の言葉のない国
著者
門地かおり 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイコミックス
発売日
ISBN
9784882716662
3.8

(12)

(5)

萌々

(3)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
44
評価数
12
平均
3.8 / 5
神率
41.7%

レビュー投稿数8

悲恋

◾︎表題
◾︎クマル(奴隷商)×シン(従者)
◾︎ソロウ
昔読んだ時に、いかに理解が足りていなかったか気づかされました。告白の言葉がない…なる程。
BLなのかというとまた違う気もする。なにせそれぞれが性愛とは違うところで互いを愛しているような気がするから。もちろん性愛=BLなのかって論点もありますけど、大方がそうではあるという前提で。

◾︎恋愛歌劇場
「お兄ちゃん ホモでフェチで近親相姦なんだ」
最初からクライマックス。それでも最後までドキドキさせてくれるのが門地先生。表題と近しいところは、どれもこれもそれもまた愛であるところか。

◾︎秋霖
秋の長雨のこと
孝助は救われたのだろうか。この時分を描くキリシタンのお話は、どれもこれも救いがないので、信じるものは救われないじゃないかという思いと、あるいはその最期こそ救いだったのかとも思う。

0

受攻の距離感が最高

一番好き

1

表題作より同時収録作の方が好きでした

門地さんは今まで雑誌で短編(連載中の作品の途中の1話とか^^;)で読んでたんですが、単行本で読んだのは初めてです。
有名な作家さんなのに、今までどうして食指が動かなかったというと、絵がね…とっても苦手な部類なんですよ…(すみません><)。
この作品は表紙を見てアラブなのと、ちょっと前の作品なので、絵は今の絵よりも好きかもしれないと期待して読んでみました。
絵は確かに今の絵よりも好きでした。
ただ…萌え所が全く分かりませんでした。すみません。><
なんでだろ、少なくとも表題作については、門地さんの萌えツボと私の萌えツボが全くかみ合わないとしか説明のしようがないんですが…これはもう、しょうがないというか…うっうっうっ><
まず、序盤で状況把握につまづき、そのあと色々細かいことが気になりました。
例えば、なぜクマルが四男にも関わらず、跡取りに選ばれたのか?その上、クマルの母親の出生が不確かだという…ということは第一夫人ではないということ?
クマルとシンの母親が同じという噂が本当なら、クマルとシンは父親が違うということ?(だって、奴隷商人の息子と奴隷という間柄だもんね?)と色々混乱したり。←この噂の真相は後半で明らかになるんですけれども。
恋愛面もそれ程強い想いというのが感じられなくて、萌え所がさっぱり掴めず…
結末もなんだか消化不良な印象で終わってしまい、この作品だけなら評価は「しゅみじゃない」にしてました。

同時収録作の2作品も今の一般的な傾向としてはもしかしたら微妙なのかもしれないと思いましたが、私は嫌いではなかったです。
「恋愛歌劇場」では変態で大胆なお兄ちゃんがコミカルで面白かったし、「秋霖」も切ない展開は良かったと思います。
ただ、3つのお話全てになんらかの悲恋が含まれてるんですよね…
諸手を挙げては喜べない感じがします。

2

逸品

門地先生とは、笑いのタイミングが違うようで、多々ここで?と疑問に思う時があるのです。
が、この表題作はギャグが殆どないので、ストライクでした。

カラーの口絵が、全てを語っています。
読み終わった後に、見直すと、感慨深い。

奴隷という立場ながら、幼い頃から情を育んできた商人の息子クマルと奴隷シン。
行商の途中、怪我を負ったシンは隊商宿に置いて行かれてしまう。
何も告げずに発ってしまったクマルに、動揺するシン。そして隊商宿のソロウ。
クマルと、シンの母親が同じではないかという疑問から、ソロウの元に居るしかないシン。

母親の問題は、中盤でデマだと分かるのです。
特別な繋がりが欲しいクマル。身分を思うシン。
身分も考えも違う2人ですから、擦れ違い、クマルの傍には居ないという答えに行きつきます。

ここまで書くと、クマルとシンの物語ですが、どちらかと言えば、ソロウとシンの物語です。
表紙もソロウとシン。寝てるのもソロウとシン。未来があるのも…

クマルとは悲恋でしたが、ソロウとは添い遂げて欲しいなぁ。


表題作の他は、変態兄と弟カップル(男女)のお話と、江戸時代もの。

総て三角関係?ですね。
江戸時代ものは、報われないタイプの人が好きなわたしには、とても複雑でした。
最高に報われないんですが、死亡。わぁお。
でも最後まで嫌な奴ではなくて、良かったです。

こちらの本、いまでは手に入り難いと思います。
新装版として出たものが、また新しく…って事はないのでしょうか?
増刷でも何でも、多くの方に読んで欲しいなぁ。

2

告白の言葉がなければ

告白の言葉なければ、何も手に入りはしない。
お互いに、どんなに思っていても、
言葉がなければ、手に入らない。
欲しい物を手に入れるための言葉は、
どんな告白?

奴隷と主人、立場の違いが愛の在処を見失わせる。

身分という壁で、目を塞がれてしまって、告白すべき言葉を見つけられないまま、愛する者を手に入れ損なった男、クマルですが、その後、お嫁さんの尻に敷かれて、案外幸福な人生を送りそうです。
そして、シンと、ソロウも、末永く幸せに暮らすのでしょう。


この古い本は、その後再編集されて、同時収録されていた「恋愛歌劇場」と「秋霖」のみが『デジャブ』に再録。


1

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