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表題作秘めやかな契約

高城圭史,瑛人に融資を申し出る亡き父の元部下
佐久間瑛人,父の死で多額の負債を抱える大学生

あらすじ

父の死で、多額の負債を抱えることになった大学生の瑛人。
融資をしてくれた高城は父の元部下で、かつて瑛人が兄のように慕っていた人物だった。
困り果てた瑛人に、高城は妹の身を盾に冷酷で淫蕩な取引を持ちかけてくる。
彼の真の目的とは?愛憎と情欲が絡み合う、背徳のラブロマンス。

作品情報

作品名
秘めやかな契約
著者
和泉桂 
イラスト
松本テマリ 
媒体
小説
出版社
成美堂出版
レーベル
クリスタル文庫
発売日
ISBN
9784415088624
2.7

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
9
評価数
4
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

憎んで憎んだ末の愛?

攻の高城の屈折し過ぎた愛が切ない。
あとマゾっぷりが凄い。
敬語でクールな様子もかなりツボ。
そしてマゾっぷりはさすが和泉桂先生。
どうせ書くならこのくらい景気良く書いて欲しいです。

会社社長の息子と社長お気に入りの部下となっていたけど、
本当は部下でなく社長の不倫した相手との息子だった、
という事で半分だけだけど近親相姦になってます。

一応養育費という事でお手当は貰っていたものの、
不倫の子供として色々苦労しまくりだった高城。
本妻の子供として何不自由ない暮らしだった瑛人。

そんな生活の中で憎しみの果ての愛なのか、
手に入れられないモノへの妬みが屈折し過ぎた果ての愛と憎しみなのか、
たぶん、自分でもわかっていない高城が切なくて可哀想すぎる。
子供の頃から憎いと思いつつも愛しいと思う気持ちも間違いなくあって、
だから憎みきれなかった高城が歪むのも無理はないような?

兄のように思って慕ってた高城に、
半ば強姦のように抱かれ奪われて憎いと思いつつも、
でもやっぱり段々惹かれていく瑛人も切ない。
揺れ動く心は丁寧に書かれていたとは思いますが、
趣味の違いか感情移入はあまりできなかったように思います。
高城の歪みっぷりの方がずっと感情移入できるという(笑)

そして、腹違いの兄弟なのにあっさり両思いになったような気もする。
高城はそれでも禁忌へ踏み込みそうな感じだけど、
瑛人からはそういう匂いがしないのでちょっと気になる。
子供の頃、自分と違って恵まれた瑛人に対する羨望の思いは、
丁寧に書かれていたと思いますが、
義理とは言え弟に恋心を感じた罪悪感とか、
弟を抱いてしまった罪悪感とかは出てなかったのが残念。
そこで高城の中で何かしらの葛藤があった方が良かったな。
って、そういう高城を読みたいだけですが(笑)

そして、これだけエロい話でも切ない印象が残るのが本当に凄いです。

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憎しみこそ愛?

攻めの心の闇に受けが翻弄されているお話でした。

会社社長から目をかけられている優秀な若者とその社長令息、だった攻めと受けは、数年後その会社が危うくなっている状況で再会します。受けの父親の会社はやり手のファンドマネージャーとなっていた攻めに多額の借金をしていて、その見返りに受けの体を・・。

最初は無理矢理ですが、受けはだんだん攻めに惹かれていき、昔の生意気な態度を謝りたいけどきちんと話す機会も与えてもらえず。
一方攻めはプライド高いお坊ちゃま気質だった昔の受けに執着があり、成長して少々人格が丸くなってしまった受けに不満な模様。Hも含め、素直な態度よりも反抗的な態度をとられると萌える、歪んだところをお持ちで。

実は攻めは受けの父親の愛人の子供、つまり近親相姦でした。
まぁそれは途中でなんとなくわかりましたが、まさか攻めが受けの母親とまで関係を持っていたとは・・。
そんな重い事実を知った後も受けが自分の気持ちや欲望に忠実すぎて、禁断感が薄かった気がしないでもないです。

ハッピーエンドですが、攻めは終始受けに対して愛憎入り混じりって感じでした。愛しすぎて執着!っていうのとは少し違いましたね。

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