孤独な獣の化身と至福の蜜月愛

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作雪豹と運命の恋人

サーシャ,ロシア貴族,雪豹の化身で森を守る帝王
倉本凌河,フィギュアスケート選手,21歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

秘密の森に迷い込んでしまった凌河は、美しいロシア貴族・サーシャに救われる。彼は、冬の間だけ帝王として森を守る役目を与えられた雪豹の化身だった。夜は獣のサーシャに優しく抱かれて眠り、昼は人間の彼と一緒に氷のリンクを滑る幸せな日々。だが、この場所に入った者は二度と元の世界に戻ることはできない。掟を破ったとき、二人を待ち受けるのは――。すべてを賭けた恋人たちのアイスダンスが運命を変える!?

作品情報

作品名
雪豹と運命の恋人
著者
華藤えれな 
イラスト
小椋ムク 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(アスキー・メディアワークス)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048655248
3.1

(18)

(3)

萌々

(3)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
1
得点
52
評価数
18
平均
3.1 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数1

モフモフファンタジー×スポ根の化学反応が楽しい

あらすじ:
ロシア貴族で雪豹の化身・サーシャ(攻め)は、森に迷い込んできた東洋人の子ども・凌河(受け)を救う。
それから12年。
フィギュアスケート選手となった凌河と再会するが、触れたものを氷に変えてしまうサーシャは、凌河に想いを打ち明けられず……

サーシャは100年前に亡くなったロシア貴族。
恋人(前世の凌河)を守って命を落としてしまいますが、冬の女神の力で雪豹の化身として蘇ります。
そこで幼い凌河と出会い……と、ここまでは普通のファンタジーですが、ここへフィギュアスケートが絡むことで一気にスポ根ものに。
優れたスケーターでもあるサーシャは、凌河の才能を見出し彼を指導。
森でひっそり暮らしているのにやたらスケートに詳しく、美しい外見に似合わず鬼コーチなところが面白いキャラクターです。

凌河は、幼い頃に出逢った「サーシャさま」を、21歳になっても想い続ける一途な美青年。
脚の怪我で4回転ジャンプが跳べなくなる危機に陥りますが、再会したサーシャの教えに忠実に練習を重ねる姿が健気です。
こんな可愛い子に抱きつかれて
「気持ちいい、大好き、サーシャさま」
なんて言われたらサーシャでなくともメロメロになってしまうと思いますw

しかし、サーシャと番になれば凌河は永遠に森で生きることとなり、オリンピック出場の夢は叶えられない。
心を鬼にして凌河を突き放し、その一方で彼が再びジャンプを跳べるよう自身の脚を与えようとするサーシャもまた非常に健気。
互いを想い合う二人にグッとくる展開です。

二人の運命を握る冬の女神さまの力が、あまりに万能すぎるのはご愛嬌?
結末はかなりご都合主義に思えますが、ただラブラブ甘々に終わるのではなく、相変わらずスパルタでジャンプの回転不足に厳しいwサーシャと新たなスポ根物語が始まりそうな前向きなラストは面白かったです。

前世の恋人、森に伝わる雪豹の伝承、ロシアオペラといったロマンティックな要素と、スポ根&師弟愛というストイックな要素が上手く組み合わされた、華藤さんらしい華やかな物語でした。

12

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP