おやすみなさい、狼の王さま

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表題作銀狼の婚淫

ルドルフ・伯爵家当主
川崎愛生・ドイツ国籍・20歳

あらすじ

「私に必要なのは介護でなく、花嫁だ」
銀狼に助けられた事しか幼い頃の記憶を持たない孤児の愛生は、古城に住む孤独な金持ちを介護するため、ボヘミアの森にやってきた。
老人だと思い込んでいた愛生の前に現れたのは、事故の後遺症で隻眼、片足に不自由が残る美貌の侯爵・ルドルフだった。
城を囲む広大な森で狼を保護している彼なら、あの銀狼を知っているかもと期待に胸を膨らます愛生。
だが淫らな婚姻を結び、子を孕める花嫁以外は城には入れないと言われ──!?

作品情報

作品名
銀狼の婚淫
著者
華藤えれな 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773087468
3.6

(88)

(27)

萌々

(24)

(25)

中立

(5)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
11
得点
311
評価数
88
平均
3.6 / 5
神率
30.7%

レビュー投稿数11

素敵なおとぎ話

呪われた貴族の若様と一途な男の子のおとぎ話。
お互いがお互いを想いすぎてすれ違っちゃってもう…
愛生の前向きな健気さにはホントにホロリとさせられました。
そして愛生の強さがあったからこそのラストなんだろうなと。
(いや、タロのおかげなんだろうか?)
狼の王さまと生活してる頃の小さい愛生が可愛らしくてほっこり(*´ω`*)
特典ペーパーや小冊子で垣間見える愛生と狼の王さまのやりとりも微笑ましくて。
この頃から愛生の事が大切だったんだねと。
これからは今までのぶんもいっぱい幸せになってくれそうで良かったです。

狼の王さまを「狼の王様」と書かずに「狼の王さま」と書いたのは何故なのかな?
「狼の王さま」という書き方がすごく好きでした。
特に愛生が「狼の王さま」と呼んでいるシーンが好きで好きで。

14

snowblack

kumachi7さま、こんにちは。

私も「狼の王さま」という書き方がすごく好きでした。
小さくてピュアな愛生の、可愛らしい声が聞こえるような表現ですよね。
愛生の健気なルドルフへの視線を象徴しているようで、
なかなかキュンとする上手い表現だと思いました。


切ない系ファンタジー

ジャケ買いです。
表紙のイラスト、構図がツボだったのと
帯にやられました。
『おやすみなさい、狼の王さま 無垢な子の本気はやばいくらいにエロい』
という煽り。
そして裏面が
『真実の愛だけが、男にかけられた呪いを解く』
というもの。
大体のストーリーに予想を立て購入。

思った以上に呪いを、解くくだりは過酷でしたね。
お互いがお互いの為に自らが犠牲になる事を選ぶとか
辛すぎます。
最後はきちんとハッピーエンドにはなるのですが、過程が辛いですね。後主人公の愛生の記憶喪失の原因やルドルフが何故呪いに掛かっているのかの件も切なくなりました。
気分が沈んでる時には読みたくないかもしれないです。
後この作品狼姿のルドルフとも結ばれちゃうので苦手な方はご注意を。

10

素敵な一冊、でも思ったより淫に非ず

美しい表紙の一冊。
貴公子にかけられた永遠の呪いは
彼に真実の愛を捧げるものによってのみ解かれる……

という、古典的なおとぎ話が
ボヘミアの森という、なんとも雰囲気のある舞台で
繰り広げられる。
しかも、隻眼の貴公子は黒い馬に跨がり
銀色の狼!とくれば、そりゃあ好みに違いない!

            :

何か訳があって日本人だがドイツで育った20才の愛生は、
自ら育って今は働く施設の危機にあたり
かつて多額の寄附をしてくれたチェコの侯爵の元に奉公に出される。
彼には、人に信じては貰えない過去がある……
かつて「狼の王さま」と共にお城で暮したことがあるという……

話は読めるので、それをどう色付けるか?なのだと思うが、
ロシアンマフィア云々の話は華藤さんらしいネタ、
愛生の愛犬タロの話は微笑ましいが、
ちょっと幻想的な雰囲気を損ないもする。

睦言として彼が口にした名前?の意味を愛生が知る場面は、
やはりジワッと……
しかし、惜しむらくはせっかくの(!)獣姦場面を
もっとエロチックに描いて欲しかった。
タイトルに「淫」の字がある程に、全体には「淫」じゃあなかった。

口絵の、寝台で狼を抱く子どもの絵がなんとも素敵でした。
物語自体の萌えというより、そういう全体の雰囲気が◎で
萌か萌×2か迷ったのだけれど、加点。

雪景色の古城、侯爵の名前はルドルフだし、
なんとなく丁度このシーズン、クリスマス向きの物語だったかもw


9

kumachi7

snowblackさま

こんにちは。
コメントありがとうございます。
こちらに返させていただきます。
本当に愛生の可愛い声が聴こえてきそうですよね。
「狼の王さま」はうまい書き方でしたよね。

確かに「淫」のイメージは少なかったですね。
でも、全体的にすごく気に入ってしまったので、もうそこは気にしないことにします。

狼の王様はもふもふ

現代を生きる狼王の呪いは、愛の力で解けるのか?
プラハの郊外、広大の森の中のお城に住む侯爵ルドルフと、孤児院育ちの愛生。
ルドルフはその身に掛かった呪いを隠して愛生を遠ざけようとするのですが、愛生は呪いに立ち向かうことを選び、ルドルフの全てを受け入れようとします。

華藤作品ではおなじみの健気受けですが、この作品では攻めのルドルフの方が尊大に振る舞っているものの内心はヘタレで臆病、ルドルフがこんな風になってしまったのにはそれなりのわけがあり、愛生が向ける愛を信じ切れずに逃げ回っているように見えます。
そして、ようやく全てを認め愛生の愛を受け入れた時、、、。

さんざ、ヤキモキさせられた割には結末がちょっと急ぎ足というか、、、
おとぎ話やファンタジー風味は、なかなかさじ加減が難しいってことかな。

1

おとぎ話みたいなお話

幼少期のはっきりとした記憶のない愛生がぼんやりと覚えているのは狼王の背に乗せられて森を走ったり、体を舐めてもらったりして育ててもらったこと。そんな愛生は20歳になり、施設の存続のため施設長からある侯爵に金を無心するように言われ、国を越えてとある森へとやってくる。初めて見る光景のはずなのにどこか既視感を感じる愛生。その侯爵は名前も国籍もない愛生に名前と国籍を与えてくれた恩人だった。

森で会った侯爵は愛生のことを覚えておらず、冷たい態度を取られる。それどころか殺されそうになるが、何故か侯爵の感情を刺激することが出来たとして殺さずにいてくれると言う。マフィアに借金した施設長を正すために侯爵と施設に戻った愛生はそこで施設長の逃亡を知ると共に襲われてしまうがそこを救ってくれたのは侯爵で…。そこから老犬タロと侯爵との森での生活が再び始まる。

侯爵と愛生の記憶にある狼王の関係や、森の秘密、侯爵の秘密、そしてタロの最期など、そこからの流れが見所です。

読んだ感想は美女と野獣やロミオとジュリエット、そして眠れる森の美女を色々ブレンドした、おとぎ話のようなストーリーだな、というものでしたが、それはあとがきで華藤先生も仰っていました。徐々に明かされていく色んな真実に置いていかれないように後半は必死で読みましたが、感動の涙がありつつ、収まるべきところに収まってくれて良かったです。

残念ポイントとしてはせっかくのyoco先生の挿絵がなかったことです。電子だからかそういう仕様だからかなんでしょうか…。yoco先生の麗しいルドルフをたくさん拝みたかったです。

1

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