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大人が故に「普通」を考えてしまうんだろうなぁと思いました。
物語は特段大きな出来事があるわけではないのですが、いわゆるノンケ同士、誠実な大人だったらこんな感じでゆっくり進んでいくんだろうなーとリアルを感じました。特に物語のエンディングはそう感じましたね。
実社会ではなかなか見えにくいけど、本当にいるような「普通」なキャラクター達がとても良かったです。続編があるようなので、読んでみます。続編はもう少し恋人らしい甘い場面もあるといいなぁ。
普通って何?って考えさせられるお話でした。
ラストのおにぎりを譲り合う出会い、こういうのが榎田さんの力なんだろうな。最初は、読み進めるのに苦労するかもなぁって思いながら、読み始めたらすいすい読んでいっちゃって「普通の恋」を手元に用意して読んで良かった。
でも、新装版は、さらにその後があるみたいですね。
攻め?の的場、受けの花島。とは言え、この本ではいわゆる絡みシーンはありません。
親友の若宮の従兄弟が彼氏と致しているシーンはありますが、あれはBLとしての絡みでは無いですしね。
キーワードとして出てくる「普通」というものに、私自身が考えさせられちゃいました。自分自身も普通じゃないんだろうな、でも普通を重視する、的場のような人は周りにたくさんいるし、それ故の苦労もあったけど。早い段階で、普通ってそんなに良いもんじゃないって悟る事が出来たから、それを引っ提げて歩いていると楽にはなれたと思う。しかも、彼らのようなマイノリティではなくて、もっと軽いもんだろうし。結婚が、子供が、仕事なんて、というのは最近だと普通に分類されつつあるところもあるし。
兎にも角にも、続きが読みたい!
ノンケ同士の恋のお話。
「普通ってなんなの?」という事を考えさせられていく2人。
でもそんな重いテーマじゃなくって、ただその事を
ゆるゆると日常生活の流れのテンポの中で少しづつ逃げ場なくして
そして恋に続いていく2人のサラリーマンのお話。
デキる営業マンと、再就職でイチからやり直しながらも前向きに頑張ってる編集。
そこに色んな人が関わっていて、読んでて楽しかったです。
そう、「普通」って程便利なものはないよなー。
だって自分というものを考えなくて良くて、その一言で終わるから。
「普通でいたくない」というのは誰もが一度は通る道で、
「普通ってなんなの?」というのは誰もが一度は悩む事。
でも誰もがその答は知ってるんですよね。
歳をとってくると「普通が一番」というのが解るようになる、色んな意味で。
いつまでも自分をギリギリと締め上げて頑張っていくのもどうかとは思うけど、
「普通」と「自分」の使い方を間違えないようにしないとなと、
こんな当たり前の事を、お話を楽しみながらもう1人の自分が改めて久しぶりに考えた。
この一冊で話は終わらないんですよね。
「普通の恋」に話は続いていきます。
こちらはまだ未読。
このノンケ同士の恋がどうなっていくのか楽しみです。
同じ出版社で働く光島と的場。
最初は可愛い新人、頼りになる先輩という関係だったのに、相手の言動や行動に反応していく自分がいることをそれぞれが自覚していきます。
でも自分は「普通」だから、男を意識するなんてありえないともやもや。
そんな二人を後押しするのが光島の友達の若宮とその従兄でゲイのコーちゃん。
真面目で少し天然な光島と的場が頭であれこれ考えたり、一喜一憂する姿が可愛くて笑えます。
話自体はリーマン同士の何気ない日常を描いた作品なのですが、要所要所で出てくる「普通」とは何か!という問題提議に考えさせられます。
「普通」という何気なく使う二文字で、作品を展開していく榎田さんはさすがです。
今作のテーマは、帯に書かれてる、ズバリこれでしょう。
(今作を読んで考えてみると、「普通」って安心するための「便利な呪文」なのかも)
内容は、ノンケ同士が出会って、お互い意識し合ったのはいいけど、これって「普通」じゃないよねって悩みまくるお話。
そして、ようやくお互いの気持ちを確認し合い、これからどうなる?ってところで終わってる。
ってことは、続きがあるんだ。
読み終わってからわかったのは、今作の続き「普通の恋」+書下ろしが収録されている 「普通のひと」という本が既に存在している事実。
気づきませんでした。
こんなことなら最初から、そっちを購入しとけばよかったのにと後悔先に立たず。
それはさておき今作の感想は、読みやすかったし、面白かった!
花島は編集経験がないのに入社したため、出版社の仕事がけっこう詳しく説明され、すごく興味深かったです。
その分、BLとしての萌え度は高くないのかもしれませんね。
ほんとに恋かな?と、ぐるぐる悩んではいるけれど、シリアスとまではいかないし…
心理描写は丁寧すぎるほど丁寧だけど、その分、ノロノロであまりにも焦れったい。
まぁ、恋愛部分については次の「普通の恋」からだよねぇ。
少し違和感があったのは、視点が章ごとに交互に代わること。
2章でさりげなく、花島から的場視点になってしまって戸惑った。
これには、なかなか慣れなかったですね。
次は「普通のひと」を手に入れないとと思うのだけど、イラストが宮本佳野さんじゃない。
宮本佳野さんの方が、私の頭の中では今作に合っているような気がしてる。
(木下けい子さんは大好きなんだけどね)