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小説
攻めの溺愛度100点満点!
でも、受けのヘタレ度は、0点……(苦笑)
2人の好きの押し引きが何とも切ないストーリーでしたが、シリアスな事件展開も相まって面白さてんこ盛りの作品でした。
オメガバース、異種間同士、身分差、中華風ファンタジー、色んな設定ブッコミの読み応えです。
中でも溺愛色が濃い攻めの好き好き攻撃は、これぞ攻めのポテンシャルだと言わんばかりのプレなさ、一途さ、諦めの悪さの三点攻め。これでもかと飛蘭に想いを伝える南海国の王・豹雅に萌えゴコロ大爆発でした。
攻めは溺愛であって欲しいという願いを存分に叶えてくれるので、溺愛攻めが好きな方には堪んない作品だと思います^ ^
中華世界の国王と聞くだけで、スパダリ・男前・溺愛をどうしてもイメージしてしまうわけですが、中華の豪奢なイメージも、攻めの屈強なイメージも、受けへの溺愛のイメージも、全部そうあって欲しいところを詰め込んだ攻め像にはどこか安心感すらありました。
国のトップに一途に愛されることに加え、オメガバース特有の「運命の番」の特別感も入ってくるので、このワクワク感は天井知らずでした。
ただ。
受けの飛蘭のヘタレで意地っ張りなところは、めちゃくちゃ嫌でした(笑)
豹雅の好意を拒否しまくる飛蘭の苦しい事情は分かるけど、拒否ったら拒否ったで嫉妬しまくるし、好きと言ってくる豹雅に他の有翼人と番えだの子どもを作れだの言っちゃうし、豹雅の幸せのために身を引くなんてもっともらしいことを言っているけど、好きな人に他の誰かと番えと言われてしまうことのどこが幸せと言えるのか意味が分からん…。
豹雅は一緒に発情期の課題を乗り越えよう言ってるのに、身を引くことが美徳だと思ってるのか、見当違いの身の引き方にはモヤモヤMAXでした。
"豹雅のため"の方向性がズレてる飛蘭の行動にはやきもきもしたけど、でも、飛蘭のそうした態度があってこそ、へこたれない溺愛マインドをぶつけてくる豹雅のスパダリ像が生きてくるのも事実。飛蘭のヘタレを加味してもトータル的は大満足な物語です!
羽をもぎとった敵へのリベンジシーンも圧巻でした。シリアスシーンや兄弟の確執の裏事情の見応えも良かったです。
発情を迎えてからの飛蘭はちゃんと豹雅に甘えてくれるようになり、ヘタレだった飛蘭を上書きしてくれる作者さんのフォローアップはナイス!豹雅の溺愛にもちゃんと愛情深く応える2人のラブラブシーンは最高の甘い景色でした。
中華風溺愛ファンタジーの文言のごとく、溺愛の色濃さをたっぷりと楽しませてもらった作品です。
一国の王の極上の愛し方を心ゆくまで味わってみて下さいね^ ^