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小説

バレンタインの時期はとうに過ぎてしまいましたが、甘いものはいつだって大歓迎!
口の中いっぱいに甘みが広がる2人のラブを楽しめた作品でした^ ^
とはいえ。
終盤近くまでは、どちかというと切ない感じかなと思います。
いや、痛いの方かな。マリウスが「海のサル」と罵られる描写が多くてですね、ものすごい貶され方に私までキリキリと胸が痛くて仕方なかったです。
マリウスが「氷の王子」と呼ばれるビュイッソン国の王子・アランの婚約者となって嫁いできて、その結婚生活は……まぁ、あんま良くありません。アランは冷たいし、アランの従兄弟は更に最悪で、姉がアランの伴侶となることを願っていたのか、ネチネチネチネチとアランとマリウスに暴言を吐く性悪男。つまりコイツが痛みの元凶であります。
伯爵家の庶子であるマリウスを、貴族の血が流れてないだの、姉が姉が……と超ド級のシスコン男の言動にゲンナリ(゚´Д`゚)゚ 高貴な血筋だけど中身は卑しい選民思想の男が登場するたびに、ブッ飛ばしたい気分になることこの上ないでしょう。ヒマ人なのかアランとマリウスがいるところにしょっちゅう現れるし、この男の暴言を聞く度にせっかくの2人の甘い時間が苦味に変わるの、本当ウザかったです。
アランは最初こそコイツも「海のサル」呼ばわりする愚王子でしたが、マリウスを気にかけるそぶりを見せ出してからは、ストレスで痩せていくマリウスにお菓子作りを許したり、マリウスのお菓子を気に入ってねだったり。しまいには自分も一緒にお菓子作りをしたりと、あらまあ(//∇//)って感じの激変ぶりを見せてくれます。
アランの冷たさがどんどん温かみを帯びていく2人の仲睦まじさにホッコリ。王妃に献上するお菓子を息子夫婦(予定)が作るって、なんて幸せな絵図なのか…!!
婚約者の従兄弟にイビられる構図に心が痛くなりつつ、アランとの仲が親密になっていくのは少しばかりの癒しでした^ ^
ただ、マリウスは歌声が素晴らしいとの推しポイントがあったのに、何故そこには触れてくれなかったんでしょ。アランや王妃様やお城のみんなにも聴かせて虜にしちゃえばマリウスの評判もますます上がっただろうに非常に勿体ない。お菓子作りと歌声の美しさをもっと全面に出して欲しかったです。
あの従兄弟へのギャフンは実際に読んでいただくとして、最後はまさかの身籠りファンタジーでハピエンに向かうのは予想外でした。
王子なのに婚約者は男でも良かったのはこういう理由があったからなのね、と納得。2人の甘みを増し増しにする効果としては大きかったと思います^ ^
アンソロジーだから仕方ないことですが、サラッと終わってしまってもう少し詳しく知りたいところがあった感は否めません。マリウスの実家のこととか、従兄弟がどんな罰を受けたのか、ソイツの姉の人物像とか色々と突っ込んでくれたら更にGOODでした( ´∀`)
